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コロナ禍のいま、手探りの科学コミュニケーション

情報発信は、タイミングも重要。ということで、コロナ禍の中で行ってきたのが、ニコニコ生放送「わかんないよね新型コロナ だからプロにきいてみよう」です。

感染症対策のプロ(国立国際医療研究センター国際感染症センター・堀成美さん)と、ときどきお医者さんなどのゲストと、私たち科学コミュニケーターで、4/1から月〜金は毎日配信しています。
※下のリンクは5/21放送回。ニコ生の未来館チャンネルに、すべての放送のアーカイブが並んでいます。無料で視聴できます。

本当に「わかんないよね新型コロナ」と思いながら、どんなテーマを取り上げるか、どう構成するか、どう伝えるか、毎回手探りで作っています。

ここで、2ヶ月ほど放送してきて思ったことを。

まず、わかんないことを「わかんない」と言うのが大事。だれもわかってないんだから。でも、正しいと言えることはあります。今回なら、普遍的な感染対策である手洗いなどは、正しくて発信すべき情報です。何がわかっていないか、何は正しいと言えるかを整理して伝えるのが、科学コミュニケーターとして、感染症対策のプロの力を借りながらできることだと思いました。

そして、わかんないよね、不安だよね、とみんなが言える場所が大事。いろいろなメディアの発信を見ていると、それって本当? という情報や不安を煽るような報道も少なくなかったと思います。これはつまり、わかんないことを「わかんない」とは言ってくれない情報発信。そんな情報があふれる中で私たちが放送してきたニコ生は、出演者側のスタンスも「わかんないよね」、それを見る視聴者のみなさんもコメントで言える「わかんないよね」。みんなが「わかんないよね」を言い合えて、怪しい情報に踊らされないようにしようと改めて思える場を作れたのは、大きな意味があったのではないかと思います。

毎日あらゆる情報が更新される中、これらを守りながら手探りでコミュニケーションを続けることが何よりも重要だと思います。


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