【津田塾大学】公開講座「総合」で自分軸を考えるータイ語の場合
先日興味ある講義があったので、学生さんに混じって聴講してみた。
津田塾大学公開講座「総合」
今回初めて潜入した津田塾大学小平キャンパス。駅からはバスや徒歩が必要だけれども緑に囲まれた素敵なキャンパスだった。
たまたまインスタで知った本講座だけれど、歴史のある教養科目であることを知る。
舞台もあるような広い教室に大学の学生さんがメインではあったが、一般公開をしていることもありご近所の方と思わしきおばあさまおじいさまもいらした。(キャンパスでキョロキョロしているときに教室を教えてもらった)
今回登壇されたのはタイ語通訳、翻訳、文学研究者の福冨渉先生。
数年前にタイ語をやっている際にタイ文学にも興味が出たときに知って以来翻訳された本をかじってみたり、たまにツイートなどを拝見している。
最近はタイ沼の通訳などもされているらしく、タイ語に関わることをマルチにされていていつかお話を聞いてみたいなと思っていた。
(余談だが、今年受けようとした東京外語大学のタイ語講座にも登壇されていたが一瞬で満席となり断念した)
ことばで自分軸になってみる
(内容をどこまで書いていいのか分からないけれど備忘録として残す)
前半は「透明な翻訳(※)は本当にあるのか?良いのか?」みたいな視点から「自分軸の必要性」についてお話しだった。
(※翻訳家=黒子のイメージ、スッと理解できる言語になっているような感じ)
翻訳とは?というところから始まって『新しい目の旅立ち』の一説をタイ語から日本語に訳すところを見せてくれた。
一節を翻訳する中でもまずは辞書的に単語と文法を並べるところから始まり、「言葉の意味はタイ社会だとどう使われているのか」「日本社会に置き換えるとどうなのか」「筆者の年齢や背景は?」「さらに読みやすくするには?」etc…
ここから分かることとして何か1つの正解があるわけではなくて、翻訳家の考える解釈やさらに読者の解釈も含めて「読む」ということであり、そのためには自身の「軸」がないといけないことは明白だ。(つまり「透明な翻訳」はないのでは)
こんな考えることあるのというくらい繊細かつ論理的な作業でとても感動した。
翻訳本と聞くと英文読解がイメージされたり、ビジネス書だとちょっと読みにくいなとかいう感想をいつも持っていた。
でもそれらには翻訳の意図的な引っ掛かりだったり、読者の解釈を促すような文章だったりすることがあるのだ。
日本語が出版されるありがたさを噛み締めながら、これからは翻訳書を読んでみたいと思う。
後半の先生の生い立ちなどなど今までに至るお話も大変面白かった。
このnoteを読んだ時にも思ったのだが、特に第一人者として「仕事にする」ということをされていてすごいなあと思った。あと内省の話が結構出てきたのも面白かった。
私は今のところタイ周りのことが大好きだが、タイ語も中途半端、本業は全く別、カルチャー面でタイ沼にいるわけでもないのだけれどいつかタイの仕事をしたいなと妄想しているので、時間はかかりそうだけど仕事のとっかかりを作っていこうと改めて思ったし、福冨先生にもいつかまたお会いできたら嬉しいなと思った。
これから読み返す本リスト
2020年くらいにバーっと全部眺めたんだけれどいまいち背景が分からなかったり難しくて読めなかったものが大半なので、これから時間を見つけて読み返してみようと思う。(意外と近所の本屋さんや図書館に置いてあるものだ)
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