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フィンランド最古のテキスタイルブランド「フィンレイソン展」

2022.09.29@京王百貨店新宿店大催場

フィンレイソン FINLAYSON
フィンランド最古のテキスタイルのブランド
寝装品、ホームテキスタイルを中心に、国内外に展開。ムーミンデザインも取り扱っている

  • 原画と生地見本(完成品)を比べて見られる。違いが大きいものもあって面白かった

  • レアな歴史的資料(糸見本やテキスタイルの実物、ポスターなど)あり

  • デザイナーごとに区分けされているので、お気に入りの作家さんが見つかる

  • ムーミンデザインの特大原画も

▽best
「オンップ(りんご)」アイニ・ヴァーリ

「オンップ(りんご)」アイニ・ヴァーリ
「オンップ(りんご)」拡大図
なにかいる…

会場の周りが大賑わいで、これは大変だ〜と近づいてみると、ちょうど北欧祭が開催されていて商品販売エリアと展示室が隣接していました。
室内は空いていたのでゆっくり回れました。

老舗のイメージはあったけど、フィンランド最古のテキスタイルブランド、かつフィンランド初の女性雇用を行った会社だったと知って驚き。

タンペレという、首都ヘルシンキから鉄道で約2時間ほどの街に紡績工場があり、市民の三分の一(⁉︎)がフィンレイソン社に雇用されていたらしい。
工場内に学校や病院があったり、工場警察がいたり、「フィンレイソン通貨」という独自のお金まであったりしたとか。もはや国だ…

福利厚生がかなり充実していて、生活ほぼ全部の面倒を見てくれたらしいです。フィンランドの先進性を象徴するような会社だったんだな〜
現在はヘルシンキに拠点を移しているそうです。

ヘルシンキには2回ほど行ったことがありますが、のんびりしていてみんな穏やかで、鮭のスープがおいしくて、大好きな国です。

ヘルシンキで食べた鮭のスープ

生の原画がかなりレアでした。
色合いや形が結構完成品と違ってるのが多かったんですが、デザイナー以外にもクライアントやマーケティングの人、プリントの技術関係者など各分野のプロの意見を集約して最終デザインが決まるそうです。売り物ってそういうことだよね。

テキスタイルの世界も年代によって流行の色やスタイルがあって、時代背景とあわせて見ると面白いんだろな〜


アイニ・ヴァーリ
Aini Vaari

冒頭のりんごテキスタイルの作者。
パターン模様のバランス感がいい。人や動物をイラスト化するのもうまい人だったらしい。

「ヘルッタ(女性の名前)」原画
フェルトペンで描かれてる。かなり鮮やか
「ヘルッタ」生地
「子供用生地見本」
人物描写がかわい〜!

クラーラ・ノードフォルス
Clara Nordfors

原画
反射でわかりづらいけど立体感と鳥のデザインが好き

アリヤ・マッティラ
Arja Mattila

原画と生地見本
完成デザインでは陰影がなくなってフラットになってた
落ち着いた色で好みだ〜

ウッラ・ぺルホ
Ulla Perho

小柄なデザインが得意だった人らしい。

原画と生地見本
原画とカーテン生地見本
原画(左)と生地見本(右)
原画
謎のデザインでかなり惹かれた…

ライナ・コスケラ
Laina Koskela

有名なゾウやこれ!とテンションがあがる。

「エレファンティ(象)」スケッチ
「エレファンティ(象)」
寝具用生地(上)と生地見本(下)
完成形では背中の柄がなくなってる〜

ピルッコ・ハンマルベリ
Pirkko Hammarberg

モチーフをシンプルに落とし込むのがすごくうまいな〜と思った人!
一見幾何学的だけど、よく見ると手描きの有機的な曲線でできているところが魅力的。
こういうゆらぎがあるデザインっていいよな〜特にテキスタイルなんかは日常を彩るものだから、完璧すぎない方が安心するのかも。

カーテン生地見本と原画
「オプティネン・オメナ(視覚的なリンゴ)」原画
「オプティネン・オメナ(視覚的なリンゴ)」
プリント生地

キリがないのでこれくらいにしておく…
ほかにも素敵なデザインがいっぱいありました。

原画は製品の幅の半分ほどもあるらしく、どうりでどれもでっかいわけだ〜見応え抜群でした。

当然ですがショップコーナーがバリバリ広めに取られていて、みんな買ってました。(私も買いました)
京王百貨店、昔ながらの気取らない雰囲気が好きだ〜

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