「指圧の心母ごころ」
今から38年ほど昔、昭和61年の頃、俺の母校、「赤門鍼灸柔整専門学校」の学校祭の講演会に世界にも「shiatsu」という手技、国家資格の普及に貢献した「日本指圧専門学校」の創設者、生きていた頃の浪越徳次郎先生がいらっしゃって講演したのを覚えている。浪越先生曰く、「指圧」という手技療法は世界に類無く日本で産まれた治療法である。東洋医学において血流の改善はすべてといってよいものだ。そのうえで「指圧」は持ち入れられており「快食・快眠・快便」が健康のバロメーター、最も大切だとおっしゃったのを今も覚えている。北海道から東京に学校設立とともに上京された浪越師だが、当時7歳の師の開拓で渡った北海道留津郡(浪越銅像がある※写真)の厳しい寒さの中、膝の痛む母親の腰の副腎のツボを押して母親のリウマチを緩回させた逸話も残っているという。母ごころもここからきているのだろう。※浪越シアツアソシエンツのホームページ引用で昭和20年5月25日にB29の大空爆で指圧学院が全焼した時も大空に浪越先生は「一指万物を生ず!」と叫んで復興を誓ったという。東日本大震災で大きな被害を受けた東北の治療院にも通じるものがあります。浪越先生を時の人として有名にさせたマリリン・モンローを指圧した話は当時、マリリン・モンローさんは顕著な薬アレルギーで万翁じして浪越先生がホテルに呼ばれて施術したのだという。一糸まとわぬセクシーな金髪マリリン・モンローをスケベごころひとつ見せず施術した指圧マッサージ師の模範はプロと思う。また、不眠症の人には首筋を指圧するとよく眠れる話もされていました。浪越指圧で重宝される「反り指」というものがある。垂直に圧が患部にかかる曲がった指である。この指は努力して身に着くものと俺は思う。東洋医学は「指圧道」と説くほど追求し甲斐がある世界なのだ。
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