キャリアコンサルタントとして_

キャリアコンサルタントとして、どう働くか。

「キャリアコンサルタントは、キャリアの迷子だ。」
そう言われ続けている。これは的外れな意見ではない。

むしろ、資格を取得する過程でキャリアについて学んだからこそ。
自身を振り返り、悩むということは、往々にしてある。

キャリコンとしての働き方について私が悩んできた事などを整理してみる。

取得後の悩み

1.認知度の低さ
あまりにも誰も知らない。正直こちらがびっくりした。
2017年に取得したので国家資格化して1年ちょっとであったが、人事部の人達が誰一人知らない環境に呆然としたことを覚えている。キャリコンという言葉も知らなければ聞いたことも無いという反応がとても多かった。

また、「何ができるの?」という問いに明確に当初答えられなかったことも悩みの1つだった。
2.承認されないという歯がゆさ
キャリコンを知らない人ばかりが職場にいるわけなので、1人で「取りました!」といっても寒かった。自身の資格取得に掛けた、お金・時間・努力が理解されることもなく、認められていないという感情に悩む期間は相応に長かった。
3.稼がねばならないという固定観念
キャリコンの先輩や一緒に勉強していた仲間などからは、フリーランスとして活動する人も多く、「資格を取得したら、稼がねばならない」というプレッシャーが強かった。

稼ぐことこそが、認知向上の為なのだという意見も当時よく聞いていたし、今でも間違いだとは思わない。キャリコンという職業への興味が引き付けられるなら、儲けという切り口もアリだろう。
4.活かし方が分からない
一番悩んだこと。国家資格を手に入れたはいいが、どのように有効活用すればいいのかが全く分からなかった。今でこそ、上手く自身の経歴と組み合わせて箔付けされている方も多く、今までになかったサービス提供をされている方も多い。
しかし、2年ほど前は本業の傍らキャリコン資格を活かすというロールモデルがなかなかいなかった。
本業では認識されず、外での活かし方も分からず、でも資格を取ったからには何かしたい。ずっとそんな思いで悩む日々が続いていた。

やってみたこと

1.資格支援
キャリアコンサルタント資格を取得しようとしている人達への支援。
個別勉強会などのサポート。これは資格取得当初よりやっていて今でも続けている。入りは、自分が資格取得の際に面倒を見てくださっていた方に誘って貰えたのがきっかけ。自分自身の働きかけに対する気付きも多い。
2.団体からの求人への応募
JCDAや協議会といった、キャリアコンサルタント資格試験の母体や各団体から定期的に配信される求人などへの応募もよくしていた。
しかしこちらは、よくTwitterでも非難されることがあるように、「経験積みたいんでしょ。経験できるんだから少しでも報酬がでるだけ有り難く思って」的なニュアンスを感じてしまうほど条件が悪いし、求人の募集文章もどことなく印象は良くない。

しかも、(まあ当たり前かもしれないが)団体主催の勉強会などに出席した人が優先的に採用されていく。年齢で「経験ないでしょ」と切り捨てられることも多い。仮にもキャリアを謳うところが年齢や肩書きのみで判断するというのは些か疑問を呈する部分。
3.養成講座のヘルプ
養成講座内に入って講座運営の一端を担うもの。今もお手伝いさせていただいているところがある。講座授業の準備とか、フィードバックとか。
今は波長の合う団体と巡り合うことができたが、他の団体では上記同様に経歴概要だけで切り捨てたり、扱いが横柄だったりと、合う合わないがあると感じている。
4.Twitter
絶賛継続中。なかなか難しい。
元から人目を気にしがちなので、それこそ運用迷子になっているけれど、色々と発信していらっしゃる同志の方と出会えたのはとても大きなメリット。ちらほらとDM上で相談を受けることも。
勉強になることも多いけど、少し疲れることも。そんな時にこちらのnoteで自由に書き綴ってる。(noteはキャリコンに限定しない)
5.ココナラ
スキルの切り売りができるサービスで、試してみたものの私には向いていないようだった。先駆者が有利であるのは言うまでもなく、売り方や広報など、自分だからこそ提供できるものが明確な方ほど向いていると感じた。
似たようなサービスは探してみると他にもちらほらある。
6.本職への適用
人事部配属ということもあり、採用・労務・研修は日々の業務である。そこにキャリコンという資格を取得したことで、より一層従業員目線で物事を考えるようになった。管理職以上の方とは喧嘩することも増えたけど、制度設計や様々な取り組みを通して、以前よりは有機的な組織になってきたのではないかと感じているところである。

感じたこと

色々と自分なりに行動してきたつもりではある。行動に移すまではいかないが、先輩や仲間のやっていることを聴くということもある。
そうした中で強く感じたことは、自分が自覚している以上に、自分は不器用であったということ。

人間味の溢れる人間
であったということ。

ロジカルよりも感情。失敗することも多い。
ただし、そうした自分の気持ちや経験を振り返る機会が増えた。
それがとても大きな価値だと感じている。

今、力を入れてること

先に述べた通り、私は不器用な人間である。
複数のことを同時にというのは、なかなかできない。
本業先の理解も得られて副業もできるようになったが、予定組みは慎重に行っている。

そんな中で今一番力を入れてやっていることは、キャリアコンサルタントとしての活動を通して見聞きした外部社会の良いなと思う点を職場へ輸入することである。

決してそれは、「キャリアコンサルティング室」を作ろうとか、相談できる場を社内に設けようというものではない。
ゆくゆくはそういった環境を準備することも大切な意義あることだと考えているが、今私がやりたい・やるべきだと考えているのは、
 ・キャリコン資格を取得して、あいつ変わった。
 ・前向きになった。
 ・外で仕入れた情報を還元してくれる。
 ・なんか頑張ってる。

そう思ってもらえる事だと考えている。
簡単に言えば仕事を前向きに頑張ること。これに尽きる。国家資格を取ったから話を聞け。というのは横柄な話であるとようやく気付いた。

信頼の上乗せをすることで、発言に重みを纏うのである。

今後、力を入れていきたいこと

キャリアコンサルタントというプレゼンスの上昇
これにもっと力を添えられたらと考えている。

その為に、相談業務の件数を職場内外かかわらず増やしていきたいし、新しいサービスなどの手伝いができたらと考えている。

お声がけ頂けている話もあるが、こつこつとお手伝いできたら良いな。

おわりに

キャリアコンサルタントとしてどう働くか、これはずっと今後も考えていくだろうし、悩み続けることでもあろうと思っている。

まだまだ発展途上な業界であるからこそ、
 ・自分のできること
 ・自分の向いている分野
これらを様々なことを試しながら自分なりに開発していく。

同志の輪も、広く強くなっていったらいいなと期待。
是非、仲良くしていただければ!

おわり


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