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3月2日生まれの交換日記

1992年3月2日生まれ さきちゃん

1989年3月2日生まれ しんちゃん

1996年3月2日生まれ のんちゃん

3月2日生まれの3人で交換日記をつけていく。



2024年3月2日(土)「音の先を見つめる時間」 さきちゃん


レモンクリームとココナッツと生クリームのクレープを頬張っている時にふと思いついた。

「ねえねえ、3月2日生まれが集まって交換日記をしたらおもしろそうじゃない?」

バターと砂糖とレモンのクレープを食べている夫に話しかけながら、さっそく3月2日生まれのしんちゃんとのんちゃんに連絡を入れてみた。

「おもしろそう!」「いいね!」ふたりがそう返事をくれて、私は嬉しくて夫の顔を見つめては「おもしろいことが始まるぞ…」と言ってニヤニヤしていた。

同じ誕生日。占いでは性格だとか、今年の運勢だとか、相性のいい人だとか…同じくくりで診断されているわけだけど、生い立ちや関わってきた人や環境の影響を受けながら枝分かれしていった生き様みたいなものが交換日記を通して覗けるかもしれない。

思い立ったが吉日。さっそく3人の誕生日である今日からはじめてみる。しんちゃん、のんちゃん、交換日記の誘いを受けてくれてありがとう。今日からよろしくね!

3人の共通点は2つあるよね。1つは3月2日生まれ、もう1つは同じオンラインコーチングスクールの受講生だったということ。だけど、のんちゃんとしんちゃんはほとんど面識が無いみたい。知らない人同士がいきなり交換日記で繋がっていくドラマのような瞬間が日常に組み込まれていくんだね。いいなあ。

しんちゃんのことはコーチングの授業が同じだったからよく知っているようで日記に出てくるような日常のことはあまり知らない気がします。のんちゃんとは一度お互いにコーチングセッションの練習をした以降、話したことは無くてお互いのnoteの記事読んで知り合っているくらいでやっぱりあまり知らないような気がしてます。

この距離感でじわじわ知り合っていくんだと思うと楽しみで仕方がない!

ふたりはどんな誕生日を過ごしましたか?私は夫とつくばの方へドライブに行きました。私がリクエストしたガレットとクレープを食べた後、霞ヶ浦総合公園に着いた時は18時を過ぎていました。

ここは風車と湖、チューリップ畑と蓮の花が素敵な場所だけど、時期的に枯れた植物とすすきが生い茂っているだけでした。蓮エリアの水辺にある長い道を歩いているのは私と夫とお兄さんの3人。辺りはどんどん暗くなっていき、歩く度に木の板でできた道がきしみます。

シーンとした静けさに一気に引き込まれました。

しばらくして静けさの中で生き物の鳴き声が響いていることに気づきました。ずっと前から響いていたけど、ようやく私の耳が音として認識したようでした。

鳴き声、生い茂っている植物の間を通り抜ける音、水の中に飛び込み進んでいく音、空へ飛び立つ時に植物に触れる音、色んな音が重なると一気に賑やかになりました。

私が音に耳をすませている間、夫は遠くの方に歩いていってしまいました。

ようやく私も歩き出しながら、音がする度にそちらを振り向き音の主を探しました。薄暗い音の先をじーっと見つめてもそれがどんな生き物なのかは分かりませんでした。唯一分かったのはカエルと鳥くらい。

しばらくして夫と合流し、水辺から離れた場所を歩くと一気に静かな世界になりました。時々石畳につまづく私が足音を乱しながらも一定の速度で進む足音。「私の宝物ってこういう時間の中にあるかもしれない。」と夫に話しました。

2024年3月2日(土)「義祖母の葬式」 しんちゃん


さきちゃんから、日記書いてみない!?というお誘い。同じ誕生日だけど、全然違うさきちゃんの行動力は、自分にないなぁ、と思うし、いつも魅力的だ。

そんな中、誕生日のお祝いは全くできていなくて、、実は、今日はお誕生日なのだけど、なんと義理の祖母が亡くなって、お葬式と丸被りの1日だった。

2/6 に第二子の娘が生まれ、家族がまだまだ、新たな形を形成していて、自分も、妻も、上の子も、手探りで形を作っていて、葬儀への参列が、なかなかのハードミッションだったので、今日が終わって少しほっとしている。

祖母は、6年前結婚した時にはすでに寝たきりで、一度しかお会いしたことがなかったけど、昭和3年生まれ、旦那さんは若くで先立たれ、旦那さんが自営業で立ち上げた電気工事の会社の社長をやりながら、息子に引き継ぐまで、子育てと両立したスーパーウーマンだったらしい。

94歳という長い生涯に、終わりが来たみたい。きっと、何か、今日が告別式であることが意味があるような、そんな気がして、日々を過ごしてみた。

感じてみたのは、最後の親戚のご飯で、4人の孫、その旦那、そして、5人のひ孫がきて、ひ孫同士が楽しそうに遊ぶ姿。きっとこの光景は、みんなに幸せを与えら、きっと義祖母も見てたと思う。

わからないけど、きっと覚悟をもって自分に厳しく生きた人生。全うされた。あなたも、自分で選んで進みなさい。と言われている気がした。

おしまい!

2024年3月2日(土)「ソワソワ、ハラハラ、イレギュラー」 のん

「3月2日生まれ」という共通点から、これまであまり交流がなかった3人が集って交換日記をするなんて、なんだかわくわくします。さきちゃん、提案ありがとう。しんちゃんもよろしくお願いします!

2024年3月2日、誕生日当日の同時投稿は、結果的にわたしが最後になりましたね。2人の日記を先に読んでからこの日記を書いています(いいね機能があったら押したい!)。

「どんな誕生日を過ごしたか」ということでしたが、わたしは今日の夕食時に、家で父と母に誕生日を祝ってもらいました。

我が家は誕生日の時、母に食べたいものをリクエストするのが慣例なのですが(5月頃に実家を出る予定なので、こういうイベントもこれからは慣例ではなくなるのかもしれない)、わたしは毎年同じものをリクエストしてしまいます。ほうれん草とベーコンのホワイトクリームパスタと、コロッケです。特にコロッケは調理工程が複雑と言うか、時間がかかるのでこういうハレの日にお願いしちゃいます。

けど今日は、ホワイトクリームパスタとタルトケーキを食べて、コロッケは明日になりました。

実は、日中はソワソワ、ハラハラした状態で過ごしていたんです。どうしてかというと、おばから連絡があったからでした。普段彼女から電話が来ることなんて滅多に無いし、その時母が所用で電話にすぐ出られないことを知っていた分、「これは何か緊急事態の電話だ」と嫌な予感がしました。

予感は当たって、リハビリのために入院していた祖父のことでした(いまはもう落ち着いて、ひと段落しました)。両親は急遽電車で2時間ほどかけて祖父のところへ行くことになり、その分遅い帰宅となったので、コロッケは見送りになったというわけです。それでもパスタを作ってくれた母には頭が上がりませんが……。

待っている間って、できることはそんなにないんだなあと痛感しました。心がずっとソワソワ、ハラハラはするものの、結局わたしは普段の日常、用事をこなすくらいしかできなくて。

ここまで書きながら、「今日の出来事を、こんな風に書くことになるとは」という気持ちと、「いつかうっかり忘れてしまうかもしれないから、書けてよかったなあ」という気持ちが湧いています。2人の日記に触発されてもいると思うので。不思議な感覚。

今年の誕生日は、これまでとは異なるイレギュラーなものになりました。交換日記もはじまったし、いろいろな意味で忘れられない誕生日です。

3月2日生まれの交換日記


しんちゃんとのんちゃんの3月2日の日記を読んではじめて分かるその人の1日。

私がレモンのクレープを食べながら思いついた企画をふたりに送った時には私と同じようなワクワクとした空気をふたりから感じていたのだけれど、(ワクワクもあったかもしれないけど)そうではない空気もそこには漂っていたことを知りました。

ぱっと見ただけでは分からない側面が人にはあって、他人には見えないその人だけの日常を柔らかいなにかでそっと包んでおきたくなりました。日記ってそういうものがたくさんつまっているような気がします。

しんちゃん、のんちゃん、3月2日の日記をつけてくれてありがとう。

4月1日まで3人でGoogleドキュメントを共有して交換日記をつけていたけれど、これからはnoteで公開していきたいね!ゆくゆくはZINEにしていきたいね!そしたら文フリにも出したいね!という話になりマガジンで連載していくことになりました。


交換日記のやくそく

  • はじまりの3月2日のみ3人で日記をつける。

  • 3月3日以降は前の人が日記を書いた翌日〜10日以内に次の人が日記を書く。

  • さきちゃん→しんちゃん→のんちゃん→・・・という順番で回していく。

  • 日記の文章の長さにも生活が現れると思うので、文字数の指定はしない。

  • 10日以内に日記をつけられなかったり、日記をつける生活を休みたくなったら無理をせず申し出る。


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次回の日記は4月6日(土)以降、さきちゃんが担当します!


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