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卒業不可だった話 の、そもそもの話その2

大学を卒業不可になった話をしてんのに、全然大学の話が出てこない。今日こそします。

昨日は気持ちが複雑になる話をしましたが、今日は構造的に複雑な話をします。
文章を何パターンも書いてみたけど、どうにも上手く説明できない。
ので、まずはこちらの表をご覧ください。

note書くのにExcel引っ張り出すことになるとは思わなかった。でもこういうことです。
昨日は情緒マシマシだったので、今日は事実を手短に話したい。

大学4年目。
留年するのは決まっていたので、就活はせずに後期は休学した。
理由は色々あるのだけど、作戦としてはただ一つ。学費節約作戦である。
私の大学には履修単位の年間上限があった。

ね。
その上でもう一回、表を見てみてください。
なんとなくわかりますか?作戦の内容。

大学4年目から、毎年度の半期を休学して、残りの半期で年間上限マックスの授業を履修して単位取得すると、留年してても学費が安く済むぞ、という作戦です。

ところが私の大学は本来、学業不振とか就職浪人とか、そういう理由で休学することはできません。
お金がなくて勉強どころじゃありませんでした、という私のケースは、理由はさておき本来なら学業不振による休学希望ということになり、認められないはず。
ただ、とある人に正直に事情を話すと、学費の出資者を父親ではなく私に登録し直し、私のスッカスカの所得証明を大学に提出することで、経済的事由で休学を認めてもらえるかもしれないと教えてくれた。

で、実際そうなった。
あの時のあの人、本当にありがとう。

学費の出資者を私にした、というのは、実はあながち嘘ではない。
残念なことにうちの父親は『女に学問は必要ない』派です。あーあ。
なので父親は、私の高校受験の頃から、結構悪質な感じで私の勉強を阻害するムーブをし続けている。
学費の出資者が父親で、"大学生としての私"の生殺与奪の権を握られ続けたままだと、私は留年を機におそらく大学を辞めさせられる。
それならばと、溢れた分の半年間の学費は自分で稼ぐことにした。

2022年度後期になった。
前期のうちに就活を済ませ、あとはフル単すれば卒業できるという状況。
学費は何とかなりそうだったが、東京に下宿する生活費までは稼ぎきれなかった。
しかしコロナが収まってきたことで大学も対面授業が原則になった。大学に通うには、東京で暮らさなければならない。

うーん。

生活費がない。
生活費がないし、年間上限マックスの授業を半期で履修するわけだから、バイトする暇もない。
困った。
困ったので、抜け道を探した。

あった。

対面授業が原則、ということは例外もある。
本人が基礎疾患を持っているか、同居する家族に基礎疾患を持つ人がいた場合、例外的にリモートでの受講を認めるという決まりがあったのだ。
これだ。
これなら長野の実家で生活費を抑えつつ大学に通える。

同居する家族に、基礎疾患があるという診断書を取ってもらい、大学に提出した。偽造とかではないです。

ただ一つ懸念事項があった。
"同居している"というのは、"大学に通える距離にある家に同居している"という意味である。
果たして長野は、東京の大学に通える距離なのかしら。
週5で最終の新幹線で帰宅して始発の新幹線に乗る、とかすれば、物理的にはギリ可能。
ただ全く現実的ではない。

ドキドキしながら待っていたら、リモート受講を許可する連絡が来た。授業開始9日前に。
遅い。遅いけどありがとう。
何はともあれ、長野から毎日東京の大学に通うことは可能らしいです。空間が歪んでいる気がする。
何となく全てを察してくれたのかもしれないな。ありがとう教務課の人。

さあ、2022年の秋は既にコロナも落ち着いてきている。
長野からリモートで受講するという離れ業が使えるのも2022年度後期が最後だろうし、何より、更に半年大学に通うだけのお金はない。

そういうわけで、主に資金的な問題と、就職先が決まっている都合上、今年度末の卒業はマストだったわけです。

なので2022年度後期、それはそれはがんばって勉強しました。
私は法学部法律学科のくせに法律の勉強がまあまあ嫌いで、内定先も別に法務関係とかでは全くない。
興味ない勉強をするのもたぶんこれが人生最後だろうな、とか思いながら、人生初のフル単を目指して、これ以上がんばれないくらいがんばった。

最後の試験が終わった日、ずっと沈黙を保っていた、保っていたせいでブロックし忘れていた、就活関係のLINEアカウントが急に喋り出した。
『ES添削指導、残り2名です!』
おいまた就活しろってか。私はこれで卒業するっつってんだ。

嫌な予感はしたものの、迷いなくブロックした。私はもうESは書かない。これでフル単して卒業するんだ。内定貰った会社で働くんだ。

さあそれから大体1ヶ月後、容赦なく降りかかる卒業不可。
どうするんだまったくもう。

続く。

明日は、卒業不可を食らった日の3/6に話を戻します。

(photo by tsuchiya mugiho)

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