詩「渦の中で」


静けさに黙り込んでしまった
泣くことと笑うことを同じグラスでかき混ぜて
透き通る青とオレンジ
その細いマドラー
心を通る異物の冷たさで
慎ましく光っている

話せばわかってもらえることもあるけど
伝われば永遠に溶け出さない氷のような
わたしの大事なものを
あなたに
溶かしてもらいたいだけ
手持ち無沙汰にかき混ぜると
不自由に
泳ぎ続ける星屑たち
まるで銀河系のような
この渦の中で
どうか抱きしめてよ
今日まで溶けずに来られたのは
あなたに会うため
ただそれだけのために
こんなに不自由に
泳ぎ続けられたの

心とは
膨大な宇宙ですよね
この渦の中で
泣くことも笑うことも今はできない



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