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パリジェンヌが言う「めんどくさいのが愛」


ずっと不思議だった。

フランスという国は、効率が悪い。

世界の中でも先進国G7、EUの中でも三強に入るこの国が、どうして効率がこんなに悪いのだろうかと、渡仏した頃から辟易していた。この考えは、私が効率化がいい!と信じて止まなかった証拠でもある。今考えれば、おかど違いなんだけど。

郵便局で並んでいる時も、局員と顔馴染みの客がしゃべるしゃべる。

やっと順番が来ても、局員どうしでしゃべりながら、ちんたらちんたら作業。

日本に住んでいたときには考えられないくらい、時間がかかる。

それ以外にも、食事に行く時も、思っている2倍は時間がかかる。

まず店員さんが待てど暮らせどこない。混んでいる時間帯なら、閉店まで来ないのでは?と思いそうなくらい来ない。

注文してからもだいぶこない。

そしてお会計時も、なかなか店員さんに気づいてもらえない。

居酒屋ばりに大声で「すみませーん!」というのはタブーだから、店員が近くにくるのをひたすら待つ。効率が悪い。

ザザーっと食べてサクッとお会計をして、パッと出たいのだ。お腹を満たせばいいから、20分くらいで食べて、シャッと会計して、店を出れば効率よくすぐに仕事を始められる。そう思っていた。


話は変わるが、街でカップルを見ている時も不可解なことがあった。

パリジェンヌ・パリジャンを見かけるとき、カップルはいつも一緒。

まず友達との遊びにも、基本2人で来る。

フランスに来たての頃、女同志の食事会と思って言ったら普通に友人の彼氏たちがいて「メンズおったら、どうやってあなたたちの恋バナするんかい・・?」と思っていた。

電車のイスも一席に二人で座る。基本的に、彼氏の膝の上に彼女が座る。「え、座り心地いける?・・立ってた方がよくない?」と思っていた。

お皿も2皿あった方が絶対食べやすいのに1皿。

一人ひとりの前に、受け皿としてお皿があった方が絶対食べやすい。不便。。

いろいろ、附に落ちないことがあった。

ある時ついに、「効率わるくない?」とフランス人に聞いたら、


「わかってないな、めんどくさいのが愛だよ」とのこと。

なるほど・・・。

私はまだ青二才みたいだ。


でもこの言葉で、フランス文化への理解が少し進んだ気がする。

フランスに来てから、なんでこんな効率わるいんやろ…?と思う場面多発、でも同時に、人間らしさを取り戻してる感覚はあってなぞだったけど「めんどくさいのが愛」という言葉でハッとした。

人種でカテゴライズしたくないけど、あくまでも傾向として。

一緒に居るけど同じ空間でずっと別のことをしてるとか、レストランで携帯をずっと触ってるヨーロピアンはあんまり見かけない。アジア人カップルは一緒にいるのにお互いに携帯をずっと触ってたり、一人でサク飯に来てたりする。

日本に住んでいる時は、サク飯と称して一人で定食屋からお好み焼き屋まで(←)行っていた私からすれば、一人でレストランに入れないのはかなりやりにくいのですが。。


効率化はもちろん素晴らしい。

でも効率を求めすぎると、一緒にいるけど料理の待ち時間に携帯で仕事するとか、SNSを更新するって感じになる。

そうすると二人で相手のことを考えながら話す時間とか、一緒に過ごす時間とか大事なものをボロボロ落とすのかなと思った。

日本でたくさんある便利グッズもここにはない。清潔に商品を保つための、過剰包装もない。でも、エコへの意識は高い。基本繰り返して物を使う。

日本は便利だけれど、その点では地球へのサスティナブルな(持続可能な)愛はない。「綺麗好きは地球を汚す。」という言葉を聞いたことがある。

効率、便利は何かを削ぎ落としている。


ちなみにフランスに来て4年目になり、現地にだんだん適応してきた私は、上記の渡仏したての頃に思っていた「カップルたちのめんどくさいこと」を全部やっている。1着の服をできるだけ長く着るので、トレンドもあまり追いかけなくなった。

青三才くらいにはなれているのかもしれない。

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起業家ライター🍪講談社FRaUでパリ発のSDGsコラム連載中🍪海外でフリーランスしたい女性を応援🍪起業コミュニティ開催中🍪フリーランス歴6年会社設立3年🍪spotifyTOP104位🍪最新のお知らせはLINEにて lin.ee/C22SgJz