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エルサルバドルのイベント事

今回は最近体験したイベントについて書いていきたい。


1.誕生日(Día de Cumpleaños)

私の配属先(専門学校)には「有給休暇」というものは存在しない。
もちろん事情があれば休みは取れるがすべては無給休暇である。
体調不良や通院、みんな何かあれば休暇を取るが、驚いたのは
「自分の誕生日はお休み」ということ。

私は着任から1ヶ月後が誕生日だったが、当日に出勤したら驚かれた。
誕生日はエルサルバドルの同僚たちが握手をしてくれたりハグをしてくれたりと、非常にハートフルな一日になる。

「誕生日は休日」文化を知っても、周囲は皆働いて家で一人過ごすのみであり、誕生日は人に会いたいのできっと来年も誕生日も配属先で過ごすだろう。

誕生日ケーキ含め、お祝い事に食べるケーキはほぼ100%スポンジに牛乳のしみ込んだケーキだ。なぜ浸み込ませるのか…現地の人に聞いても「そういうケーキだから」という回答しか得られなかった。

ケーキの蝋燭を消す際の定番の曲「ハッピーバースデイ トゥーユー」はスペイン語版でも同様の歌がある。
ただ違うのはこれを歌い終えた後に+αの歌詞が高速で続く。
ラテンアメリカ共通と思ったら国によって歌詞が変わるらしい。
(参考にYoutubeの動画があればと思ったが見当たらなかった…)

牛乳がたっぷり染みたかなり甘めのケーキ
一切れで満足だけど、私は結構好き

2.バレンタインデー(Día de amor)

大切な人と過ごす日。
夫婦、恋人が主だが、家族、友人でパーティーをしたりもする。
私は同期のホストファミリー達とプチパーティー。
この家のご夫妻は夫婦水入らずで旅行に出掛けていた。
奥さんには行く先を伝えないサプライズスタイルの旅行が恒例らしい。(素敵!)

私は隊員同期とホストシスター、その友人達と共に過ごし、
「Amigo secreto(直訳:秘密の友達)」というプレゼント交換をした。

男女混合だとプレゼントの内容も悩むので、事前に誰にプレゼントをするか分かるのはありがたい。
遊び方は下の通り。

エルサルバドルのAmigo secreto
1. 事前に参加者の名前の書かれたくじを引く
2. 当日、くじで引いた人へプレゼントを用意する
3. 自分がくじで引いた人の特徴を挙げていき、参加者の誰かが当てたらプレゼントを渡す

ホワイトデーなるものはこの国にはないけど、バレンタインに贈り物をしてくれた人に対して、同期が3/14にホワイトチョコレート餃子をお礼の品を渡していた。

紙に参加者の名前を書いてランダムに引く

3.ベイビーシャワー

妊婦さんへのパーティー。
私は配属先のベイビーシャワーに参加した。
いつも思うが、祝い事のデコレーションがすごい。
皆で食事をし、いくつか出し物があり、皆からのプレゼント紹介があった。

出産を控えた同僚へこうも盛大にお祝いする職場環境は温かいなと思う。
ドレスコードも一応あり、トップスは緑か白。
可愛らしい装飾と笑顔の溢れる優しい空間が素敵で
不意に涙腺が緩んだ。

パーティの準備中
ケーキがすごく可愛い!
パーティーで行われたレクリエーションのひとつ「SOPA DE LETRAS(直訳:文字のスープ)」下のお題の単語を探していく(日本にもこんなゲームあった気がする)
白熱し過ぎてまさかの優勝

4.国際女性の日(Día Internacional de la Mujer)

街には花が多く売られていたり、
初対面の先生にメッセージカード付のお菓子をいただいたり、
地域によってはパレードがあったりと
想像以上に盛大に祝われる日だった。
学校では午前中に1時間程の式典があった。

日本にいると殆ど気にも留めずに過ごしていたけど(繁忙期も相まって)、
各地で講演があったりと、イベント的にジェンダーについて考えるきっかけとなる日、良い取り組みだなあと思う。

いただいたお菓子

*

季節にまつわる行事が多い日本に対し、エルサルバドルは人に対する行事が多いように思う。

「○○(配属先学校名)に家族が増えました」
新しい命を授かり、ベイビーシャワーを開催する流れになった際、
全体グループに流れてきた同僚のメッセージが温かかった。

嬉しいことはみんなで祝おう!という雰囲気。
人と人との繋がりがあたたかい。

ベイビーシャワーについては日本でもあってもいいのにな、と思って調べてみたところ実際に日本でやっている人もいた。
ただ、贈り物の内容や開催場所など周囲に気を遣い過ぎて疲弊してる記事をいくつか見つけて、日本人だなあと思った。(その記事を書いた人の気持ちも分かる)
ホワイトデーが日本発祥であるように、「贈られたら相応のお返しを」というのは日本の独特な文化だったんだなと知る。

それでも、自然を慈しみ、季節を味わい、内々で祝う日本の伝統行事もまた好き。
そろそろ桜が咲き始める頃だろうか。

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