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気づいたら犯罪に加担していた...。美人局詐欺だけじゃない東南アジアの詐欺最新事情

 こんにちは。海外不動産投資家の宮脇さきと申します。

 私はお茶の水女子大学在学中に仮想通貨を購入し、仮想通貨の運用益で分散投資の一つとして不動産投資をスタートしました。

 21歳で国内投資物件を所有し、本格的に不動産投資の道に進みました。

 国内不動産は合計で3棟18室保有、シェアハウスで利回り30%超えの物件を運営し、その後いくつかの物件を売却し2000万円以上の売却益を出し22歳で世界へと視点を変え、現在はドバイ移住し、個人投資家として資産運用しながら投資家へのアドバイザー活動をしております。

  本記事ではドバイ詐欺グループの実態と海外出稼ぎの注意点と対策について解説します。


ドバイを拠点としていた詐欺グループの実態とは

 最近、海外での出稼ぎが話題となっていますが、いざ実際に現地に行ってみると詐欺に遭遇したりといった事例が少なくありません。

 特にドバイや東南アジアでの詐欺事例が増加しており、その手口も巧妙化しています。

 まずはドバイの事例です。

 ドバイでは、中国人が率いる詐欺グループが活動しており、出会い系アプリを使って投資詐欺を行っていました。

 このグループにはアフリカや東南アジアからの出稼ぎ労働者が雇われており、彼らは美女のアイコンを使って女性になりすまし、被害者と信頼関係を築いてから、最終的に投資詐欺でお金を騙し取るということをしていました。

 犯罪組織のアジトはドバイのダウンタウンからかなり内陸に離れた場所に位置し、一つの建物全部が詐欺集団のもので、1000人以上が関わる非常に大きな規模となっていました。

 手口も巧妙で、富裕層を始め、数多くの被害者を出しています。

台湾人被害者の証言

 詐欺に加担してしまった台湾人のリンさんの例を紹介します。

 リンさんは、経験不要のカスタマーサービスの仕事と偽った求人広告に騙されて、ドバイに渡航します。

 到着後、すぐに雇用主にパスポートを取り上げられ、軟禁状態で強制的に詐欺行為を働かされることになります。

 リンさんは一年以上、詐欺行為を行うよう圧力をかけられ続けた末に脱走を試みましたが、パスポートを取り上げられたままだったので台湾には戻れなかったのです。

 その後、台湾のインフルエンサーがこのような被害に遭ったリンさんの証言を報道したことで、詐欺グループがいかに巧妙に被害者を騙し、逃げられないようにしているかが明らかになったわけです。

フィリピン人女性の事例

 フィリピン人女性のマリアさんは、ドバイの清掃会社でメイドとして働いていましたが、友人から高収入の仕事があると誘われました。

 WhatsApp(メッセージアプリ)でのやり取りで、仕事内容はコピー&ペーストの簡単な作業と説明されましたが、実際には出会い系サイトで詐欺行為を行う仕事でした。

 そして契約書は中国語と英語で書かれており、内容をよく理解せずにサインしてしまったのです。

 結果としてマリアさんはパスポートを取り上げられ、軟禁状態で他の被害者と狭い部屋で過ごし、毎日奴隷のように働かされました。

 詐欺の手口は非常に巧妙で、詐欺グループは非常に組織化されており、各担当者が役割分担をして綿密に用意された台本をもとに被害者と信頼関係を築いた後に、投資詐欺のターゲットとしてお金をだまし取ることになります。

カンボジアでのサイバー詐欺組織の摘発

 2023年9月、カンボジア警察が27名のフィリピン人労働者を救出したという報道がありました。

 オンラインゲームの遊び方を教えるだけで高額報酬がもらえる仕事と偽って呼び寄せられた労働者たちは、パスポートを取り上げられ、地下室に閉じ込められ、過酷な環境の中で詐欺行為を強制されていました。

 このような詐欺組織は主に中国の犯罪組織が運営しており、中国やアメリカ、オーストラリアの人々が標的として狙われていました。

 カンボジアでは既に数千人の労働者がこのようなサイバー詐欺組織によって人身売買され、詐欺行為を強いられているという実態が、詐欺の被害に遭った労働者たちの証言から明らかになっています。

日本人も他人事ではなくなってきた

 フィリピンを拠点にした日本人4人の指示役をトップとする特殊詐欺集団グループ、ルフィ事件は日本でも大きく報道されました。

 詐欺被害は2018年から2020年の間で60億を超えるとされています。

 日本人も闇バイトを通じて詐欺に加担していたということで、全国各地で逮捕者も出てきた事件がありました。

その服役中の人の手記などによると、彼らもまさか自分が詐欺をするとは知らずに詐欺に加担してしまった、ということが書かれていました。

 日本人が海外で儲かる仕事があると言われて行ったら詐欺グループで、最終的には逮捕されてしまった事例もあります。

 海外出稼ぎの仕事がすべて悪質ではありませんが、中には悪質な仕事の場合もあるので、十分な注意が必要です。

海外出稼ぎの注意点と対策

 詐欺の加害者などにならないための大事なポイントは、条件が良すぎる求人は無視することです。

 会社や誰かに雇われるということには相当のリスクがある、それは知っておかなければならない真実だと私は思います。

 雇い主が本当に悪い人だったら、悪いことまでできてしまうということが、この事件でよく分かったのではないでしょうか。

 条件が良すぎる仕事は、裏がある可能性が高いので、仕事をするのであれば、普通の条件で当たり前というマインドが重要です。

 条件だけを追い求めると、裏バイトや闇バイトのようなところに行きついてしまいます。

 海外出稼ぎするのであれば、現地の本当に信頼できる人の知り合いの会社で働くといった対策が必要です。

 自分の身や家族の身を守るためにも、しっかりとしたバックグラウンドのある雇い主の下で働くのが重要になってきます。

プロフィール
さき@海外不動産
海外不動産投資家・海外移住コンサルタント
1997年宮崎県生まれ。UAEドバイ在住。お茶の水女子大学在学時に、暗号資産投資で大きな利益を出し、分散投資の一つとして不動産投資をスタートする。大学3年生の21歳から国内不動産投資を始め、国内3棟18室を保有し利回り20%以上の物件を運営し、その後いくつかの物件を売却。22歳で海外不動産投資へ進出し、ジョージア、トルコ(イスタンブール)、アラブ首長国連邦(ドバイ)に不動産を所有。現在は、個人投資家として資産運用をしながら、富裕層、経営者、投資家への資産コンサルティングのほか、海外移住のアドバイザーとしても活動。チャンネル登録者数5.10万人のYoutubeチャンネル「さきの海外不動産しか勝たん」を運営。