限界

人ってすごく弱いもので。
1人の時の方が強くなれたりする。
守りたい人がいる間は無敵になれた気さえする。
でもね、自分で思っている以上に人って弱い。
それは当たり前のこと。

守れなかった人がいた。
人生かけてでも守りたい人だった。
死にたい理由も生きる理由も彼だった。

今隣に彼はいない。
だけど私は今すごく幸せだ。
すっごく幸せだ。

どうやってそこまでなれたか
話すと長くなるのだけど
10年弱隣にいた人を失った時
死別だったらと何万回も思った。
連絡すればあえるのだから。
そしてお互いに連絡先を削除しないことも
呼ばれたら最愛の人ができるまでは
お互い何よりも優先するであろうことも。

そのくらいの関係だった。
体の関係どころかキスすらしてない
数回手を繋いだくらい。
ただ、であってから15年経つ今でも
あの場所で、が健在する関係。
逢いたい、の漢字を使う相手。

でも正直いってほっとしている自分もいる。
彼に忘れられるなんて耐えられないけど
お互いにほんの少しでも
愛し合ってた記憶が残ってるくらいが
いちばん綺麗な気がするから。
連絡先も残してるし
更新されない彼のSNSもフォローし続けてる。

そうなるのは難しかった。
だって喉から手以上のものが出るくらい
彼が欲しかった。
彼が手に入るなら、数億だって貢ぐし
現に今だって私が仮に死んだ時
死亡保険金の受取人を彼にしたいくらい。
私の姿カタチが無くなった時
遺せるのなんてそれくらいだから。

水商売の女は嫌いだ。
彼は穢れた女をすごく嫌うから。
だから完全に彼と離れた時
女を売る仕事を始めた。
ほんの少しの迷いで戻らないように。
私なりの決意、決別。
夜の世界に居座るつもりはないけれど
1度踏み込んだらもう戻れないと
自分に圧をかけるため。

私が強くなれたのも
世界一大事な人を失って
何年も年を重ねた時だった。
だから、いつかそこまで想えた相手を
好きでいてよかったな、そう思えるくらいまで
引きずり続けるのもありだと思う。

忘れようと恋愛ごっこを重ねたけど
私はそれが上手く作用しないタイプだった。
忘れられないタイプは
どこまでも彼を想って堕ち続けたらいい。
でも、汝よ。
心は売っても、体と金は売るな。
大切な人なら体と金なんてつまらないもので
引き留めようとするんじゃない。

人間って哀れなもので
体と金、見えるものほど執着するから
好きな人に対しての愛情じゃなくて
貢いだ自分を鏡越しに見ることになる。
体と金を売ればフリでも愛してもらえるだろうけど
私の記事を見てるくらいなら
相当に好きな相手なんでしょ?

心はいくらでも売りな。
いくらでも叩きつけな。
いいと思えるか悪いと思えるかなんて後でいい。
どちらにしても自分の成長になるから。
後、そこまで愛した人を
否定したくなるのもわかるけれど
それは自分の保身にしかならないこと。
それも覚えておくこと。

悪いところも沢山あったと思うけど
それ以上に好きなところだらけだったから
溺れまくるほど好きだったんでしょ?
それがあなたの答え。

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