マネーのサインは金牛宮か?:豊穣と不毛
お金といえば、文字通り、金星を連想させ、そのルーラー(支配星)となるサインは金牛宮なので、牡牛座生まれとお金は関連して語られる風潮があります。
しかし、金牛宮は地のエレメントかつ不動のサインです。
高度に発達した資本主義経済でキャッシュフローを扱うというより、むしろ、交換価値のある現物を示します。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作絵画などオークションで落札されるような価値の高い固形物は、確かに金牛宮の領分です。
また、身体能力に商品価値のあるプロスポーツ選手や、芸能人も、金牛宮にカテゴライズできます。
牛という動物は、人間社会の役に立つ家畜として手懐けることができた生き物の筆頭です。
自然の恩恵としての身体能力を取引対象とすることから、成長し繁殖することがそのまま価値に反映するという信仰を醸成する領域が、金牛宮であると言えます。
だから、月が高揚(Exaltation)となるのです。
その価値観を共有する市場において、同じ地のエレメントであり、互換性があるダブルボディーズ(柔軟宮)が、金牛宮に示される商品の流通の領域を担います。
あらゆるものを商品化し流通するその媒体が、むしろ現代にとってのお金=財政(ファイナンス)であろうと考えられます。
そのサインは処女宮です。水星=価格(数値化された価値)がドミサイルとなる不毛のサインです。
オポジション(対極)の双魚宮は水つまり豊穣のサイン、海王星(かつては木星)のドミサイルです。
価格と商品コードが不眠不休で変化し続ける活動は、この2つのサインの領分です。
金牛宮で増加もしくは減少する価値を、処女宮は数値化し、次の天秤宮で、取引されます。
風のエレメントの天秤宮で土星は高揚します。
土星の境界線を定める機能がマネーで発揮されると、利益(もしくは損失)の確定を示します。
天秤宮も、金牛宮と同じ金星をルーラーとしています。
金牛宮が獣のサイン、天秤宮はヒューマンなサインです。
金牛宮が示す生物的資質に見合う価値の変動は、成長と衰退として素直に現れる予測可能なものです。
土星が高揚する天秤宮は、大人の事情が状況を左右する情報戦としてのゲーム要素が大きくなります。
天秤宮と処女宮は、春分と秋分を軸とした鏡合わせの位置であるコントラ・アンティシアです。これは、オポジションに相応するものです。
天秤宮のオポジション白羊宮のコントラ・アンティシアは双魚宮です。
夏至と冬至を軸とした鏡合わせの位置関係は、アンティシアです。
双魚宮のオポジション処女宮のアンティシアは白羊宮です。
天秤宮のアンティシアは双魚宮です。
この4つのサインでは、月は少ししかディグニティを得ません。
月は悪者か。という問いは、月はあなたの味方か、敵かという問いに置き換えることができます。
豊穣を示す水のサインは、月の領分であり、カーディナルサインの巨蟹宮を支配し、フィクスドサインの天蠍宮でフォールとなります。
カバラ生命の樹による月と現象化のメカニズムについての詳細は、ワークショップで解説しています。
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