シンプル過ぎる将棋をミステリと言う勿れ
11月17日は将棋の日。
江戸時代に八代将軍・徳川吉宗が毎年旧暦11月17日に
御城将棋という年中行事を行っていたことから、
1975年に日本将棋連盟が11月17日を将棋の日に制定しました。
将棋と言えば家庭用ゲーム機向けにも
たくさん発売されているのですが、
一番シンプルなタイトルのゲームと言えば、
ゲームボーイの『将棋』(1989 GB)で間違いありません。
『将棋』は当然ながら普通にコンピュータと対局が楽しめる一方、
「消えた王将が、今、どの位置にいるのか推理しながら攻める」
「ミステリー将棋」が特徴的なタイトルでした。
「ミステリー将棋」は王将が消えるのは当然として、
レベルによって消える駒が増えていき、
レベル8になるとすべての駒が消えた状態で戦うという、
本当にミステリーな将棋だったのです。
『将棋』の発売から約10年後には続編の『将棋2』(1999 GBC)が発売。
『将棋2』は
「大ベストセラータイトル「将棋」が
ゲームボーイカラー対応版にリニューアルされて登場」しただけという
「2」と名乗っていいのかどうかがミステリーなタイトル。
実際、
取扱説明書を見ても、
多少見やすくなっている程度で、
『将棋』と『将棋2』の違いは見られませんでした。
更に続編の『将棋3』(2001 GBC)が発売。
『将棋3』は、
「たくさんの機能を盛り込んだ1作目、
カラー化を図った2作目に続く第3弾」。
『将棋3』は
「本将棋に的を絞り、新たな戦法を追加し」たということで、
「前作までの主な戦法は居飛車と四間飛車」だったのに対して、
今作は「中飛車と三間飛車が加わり」、
明確にパワーアップが図られていました。
しかし、
シリーズ最大の特徴である「ミステリー将棋」が消えてしまい、
シンプルになってしまった『将棋3』を最後に
シリーズ自体が消されてしまうという
ミステリーが発生してしまったのは本当に残念なことでした。
くれぐれも、
ここまでメインビジュアルを統一して、
違いをアピールしてこなかった制作者の姿勢自体がミステリー
と言うのはやめておきましょう。
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