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日本酒を嫌いになる方法

はじめに

タイトルを見て、少し驚いたかもしれません。日本酒を愛する人間がこんなことを書くなんて、と思うかもしれませんが、安心してください。
この記事の目的は、よくある「日本酒を嫌いになるパターン」を紹介することで、それらを避けて日本酒をより楽しむためのヒントにしてもらうことです。
もしこの記事を読んで、「自分もそうだったな」と思う部分があればコメント、共感いただけたら「スキ」で教えてくれると嬉しいです。

初めての日本酒体験が居酒屋チェーンの銘柄不明な安い酒

まず断っておきたいのが、すべての居酒屋チェーンが提供する日本酒はマズイ酒だと言いたいのではなく、傾向としてそういうことが多いということです。

日本酒を嫌いになる最も典型的なシナリオの一つが、学生時代の居酒屋チェーンでの初めての日本酒体験です。多くの人にとって、大学や専門学校のサークルやアルバイト仲間との飲み会が、初めて「日本酒」と出会う場面になることが多いでしょう。しかし、残念なことに、この時の日本酒体験が悪い印象を残してしまうことがありがちなのかなと思います。

学生時代の飲み会と言えば、飲むお酒も料理も「コスパ重視」が基本。限られた予算の中で、いかに多くの人を楽しませるかが鍵となります。その結果、提供される日本酒も、どうしても安価で品質があまり良くないものが多くなってしまいます。

よくありがちな安い居酒屋のメニュー表

しばしば見かけるのが、メニューに「冷酒」とか「熱燗」とだけ書いてあってどこの酒蔵の何の銘柄なんだかわからないお店です。
こういったお店で日本酒を飲むと、このお酒が日本酒代表のように捉えられ、不味ければ「全ての日本酒=不味い」という印象を植え付けられがちなのではないでしょうか。

安価な日本酒は、あまり良い体験にならないことが多い

日本酒の品質は価格に比例するわけではありませんが、やはり安価なものは製造過程でのコストカットが反映されており、香りや味わいが残念なものに出会うリスクは高いです。さらに、保存方法が適切でなければ、酸化して風味が落ちていることもあり得ます。
これをどんどん飲まされると、喉を焼くようなアルコール感だけが強く残り、「日本酒ってこんなものか」と思ってしまうのではないでしょうか。

日本酒が初めての場合、安い酒を飲む・飲まされることで「日本酒=美味しくない」「ただの酔うためのお酒」という固定観念ができてしまうかもしれません。

日本酒を一緒に飲む人たちの悪影響

学生時代の飲み会は、盛り上がりの中でついついアルコールの「多量摂取」や「乾杯」の連発が起こりがちです。この時、無理やり飲まされることがあれば、それがトラウマとなり、日本酒に対して嫌な思い出が刻み込まれることもあります。実際、強制的に飲まされた経験がきっかけで、日本酒そのものに悪いイメージを持ってしまう人も少なくありません。

▲ あなたは経験あるでしょうか?

「日本酒?あ〜罰ゲームで飲む時のお酒でしょ?」なんて言われたら悲しくないですか?
そもそも神様と密接に関わりのあるものを、そんなふうに扱うなんて罰当たりなことしてるって思いませんか?

「飲むペースを合わせる」プレッシャーも一因

また、飲み会ではしばしば「みんなと同じペースで飲む」というプレッシャーがかかることがあります。周囲がどんどん飲んでいると、自分もペースを合わせなければいけないと感じてしまい、結果的に酔いすぎてしまうこともあります。これも日本酒を楽しむ余裕を失い、「日本酒は酔いやすい」「飲みすぎて辛くなる」という印象を持ってしまう原因となります。

しかし、これは日本酒そのものの問題ではなく、飲む環境の問題です。本来、日本酒はごくごくと飲むようなお酒ではないですし、無理にペースを上げる必要はまったくありません。

日本酒は本来、ゆっくりと楽しむべきもの

本来の日本酒は、無理やり量を飲むようなものではありません。日本酒の本質は、じっくりと香りを楽しみ、口の中で広がる複雑な風味を堪能するところにあります。

和らぎ水を飲まずに日本酒を飲み続ける

日本酒を飲む際に、悪酔いを防ぐための重要なポイントとして「和らぎ水」を飲むことが挙げられます。和らぎ水とは、お酒を飲みながら一緒に飲む水のことです。日本酒の席で、この和らぎ水を適度に挟むことで、体への負担を減らしながら、お酒をさらに美味しく楽しむことができます。

水を挟む習慣がないことが悪酔いにつながる

一般的な飲みの場では、和らぎ水を挟むことが習慣化されていないことが多いです。 特に、飲み会や宴会など、みんなで盛り上がるシーンでは、お酒だけを飲み続けてしまうことがよくあります。これが悪酔いや翌日の二日酔いの原因になることがあります。

日本酒を飲む際には、定期的に水を飲むことが重要です。たとえば、1杯飲んだらその後に必ず水を一口飲むようにする、といったルールを自分で作るのも良いでしょう。これだけで、体がだいぶ楽になり、日本酒を飲んでも悪酔いすることなく、長く楽しむことができるようになります。
日本酒にこだわっているお店に行くと、和らぎ水は必ずと言っていいほど提供されます。

私なんかはもう日本酒推しのお店ではない限り日本酒は飲まないと決めてしまっています。

日本酒を楽しむために

銘柄不明の安い酒を飲む、無理矢理たくさん飲まされる、水を飲まずに飲み続ける。まだお酒を飲み慣れていない成人したばかりの学生の頃に経験しがちなことです。

お酒に限らず何事も第一印象でそのモノに対するイメージが決まりますよね。一度刷り込まれた悪いイメージは自分だけではなかなか払拭できず、何もきっかけがなければ日本酒の魅力の「み」の字さえ知らぬまま、飲む機会は失われたまま。

無理に飲むのではなく、自分のペースで、そして正しい飲み方で日本酒を楽しんでほしい。そして、銘柄不明の安酒を「日本酒代表」だと思わないでほしい。これ、本当に学生さんにわかってほしい。
お酒が飲めるのなら、あなたに合う日本酒はきっと見つかるはずだから。


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日本酒マップ SakeDoko | 小田川 雅俊
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