見出し画像

蔵人として働く① 1日のスケジュール


概要


2024年 1月10日から約2ヶ月半
愛知県の蔵元さんにお世話になりました。年始か
らまさかのコロナ陽性( ゚Д゚)

どうなる事やと思いましたが
なんとか9日に蔵に着き
10日から仕事をさせて頂きました

酒蔵は季節労働されてる所が多く
特に1月2月はとてつもなく忙しい
1年で1番忙しい時期。。。

一番下の役職
「釜屋」として蔵入り
釜屋は米を蒸す「釜」から蒸米担当
その他は、洗い作業が主になる

勉強させて頂いた蔵では以下の組織系統になる
杜氏 (社長)

酛屋
釜屋 (筆者)

※三役…頭、酛屋、麹屋
麹は基本皆で作業し
(引込み、盛り、出麹)

もみ上げ、仲仕事、仕舞仕事は杜氏(社長)、酛屋(社長息子)
が行っていました

4人で蔵をまわすわけで

まぁ、大変
予想の三倍くらいです
※一日の主なスケジュールは下に記載。

蔵により様々ですが
・設備投資できる蔵(人気蔵や大手ナショナルブランド)
・地酒 少量生産
この二つで労働環境は大きく変わるみたい
「8時~5時勤務」 「正社員」 「ボーナス有」
これは夢の様な労働環境

実際の地酒蔵 (小規模生産)
こちらを私が体験させて頂きました
下の写真が私の主な作業場↓

酒蔵 釜場
 引用元 Photo by Y.Y様 

その日により作業が変わりますが
おおよそ流れはこんな感じの1日です。

一日のスケジュール


気温0°
AM5:30
作業開始 ※5:00~6:00
・米入れ
  甑に米を手作業で入れる
  最大480k

点火
AM6時10分頃
・仕込み
  麹入れ
・仕込みホース準備
・酛廻りの道具洗い
・洗米に使用した布などを干す

AM6:30
・麹 盛り作業

AM7:05~8:05
・休憩 朝食
・ 天幕 操作

AM8:00
蒸米取り出し
・麹米 引き込み
  試桶にて2階へ
・掛け米 仕込み
  放冷機を通して
  手運びorシューターで醪タンクへ

・甑の解体
・殺菌
・洗濯
・洗浄
・洗米準備
・出麹

PM12:30 
休憩1時間

PM13:30
・洗米

日本酒 洗米 準備
実際の洗米作業場
準備中Ver


・干しもの片付け
・甑道具片付け
・洗米 手研ぎ9割以上、機械研ぎ1割以下
・甑準備
  水張り、組み立て
・米の世話
 一回目 返し
 二回目 十文字
 三回目 広げ
 閉じ
・米計量
全て10㎏づつに計ります

日本酒 酒米 袋
引用元 Photo by Y.Y様


その他補佐

•麹 切り返し
PM6:00~7:00

戸締り
1日作業終了


主な作業のうちの一つ

麹室に入る際は
半ズボン、Tシャツに着替えます。
盛り作業は朝の6:30頃
品温経過によれば盛りから始まる事もあり
早ければ5:15~
蔵内0℃の気温で着替え、手洗い
更衣室はなく着替えるスペースがあるだけ
当然、仕切りや暖房はありません

そこから33°に設定された室に入り作業をするわけです
30分ほど作業をし汗をかき外に出ると
寒いこと寒いこと (;'∀')

下の写真が脱衣所↓

日本酒 麴室 入口
引用元 Photo by Y.Y様 

大吟醸を仕込む
大吟醸用の掛米を布で担ぎ目的地まで走る!
梯子を登り発酵タンク前で渡す!!

ケガ以外で最も過酷だった事

ヘトヘトになりながら
蔵人の洗礼?と向き合いました

放冷機だけでは十分に冷えず
外気に晒すため、たかずを引き筵を引き
放冷機から出てきた蒸米を麻布で運ぶ(ダッシュで!!)
※一布…10㎏程

放冷機から外気に晒す設置場所まで30M
晒している場所から大吟醸のタンクまで50M

なかなかのハードワーク
ただの酒好きには務まらない

美酒には理由がある
この苦労が理由の酒蔵
流行りは追わず
信念を貫き通す

To Be Continued

放冷機

日本酒 放冷機
引用元 Photo by Y.Y様


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?