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エナジードリンクに見る時代の変遷

最近、体調が悪く日本酒を控えているsakebitalistです。
お酒の投稿もできず凹んでおりますが、その間に気になったアレやコレやを書き綴ってみたいと思います。

今日はコレ↓

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日本国民なら誰もが知ってるであろう、リポDです。
このリポビタンDが最近リブランディングされたのはご存知でしょうか?

キムタクが出ているということで、話題にもなりましたよね。

がむしゃらに走ってもいい
上手にできなくてもいい
時々立ち止まってもいい
だって、ぼくらみんな強くない
それでも、前へ踏み出せるときがきっとくるから

私はこのCMを観て、個人的にはかなりの衝撃を受けたのですが、アラフォーのみなさんはどうなんでしょう?

「ファイト、いっぱぁつ!!」て言ってない・・・


リポDというと、以下に代表されるように、絶対絶命!みたいな危機をここぞのファイトで乗り越えよう、というCMスタイルが有名でした。

1980年代頃はスポーツのシーン中で「ファイト、一発!!」と叫ぶスタイルでしたが、だんだんそれがヒートアップして、2000年頃は危機一発のシーンをリポDを飲んで乗り越えようとする、という形式になっていたように思います。ちょっとした違いはあれ、約30年ほど同じスタイルを貫いてきたのが、リポDなんですよね。

日々の生活でも危機と感じるシーンはたくさんあるけれど、頑張って乗り切ろうね!そんなメッセージが込められていたと思います。
そう。ほんの少し前は、頑張ることが美しいとされていたのです。

同じようなことが、リゲインのCMにも言えます。

24時間戦えますか?

このCMは約10年くらい前?もっと前??若い人はあまり記憶にないかもしれませんが、こんなコピーが当たり前のように使われていました。
世界を飛び回って24時間仕事をこなすビジネスマンがカッコいい、そんな時代でした。

リゲインはつい最近まで以下のようなCMを作ってます。これは若干パロディっぽくはしてるけど、会社のために人生を捧げるビジネスマンというイメージですね。

他には「5時から男のグロンサン」なんてのもありましたよね。
深夜まで働いて頑張っている、デキるビジネスマンを讃え、応援するという立場でエナジー系ドリンクのCMはつくられていたと思います。

でもね、時代は変わったんです。

キムタクのリポDのCMに代表されるように、多様な価値観を認め、寄り添うというブランドイメージを訴求するCMが多くなりました。
人生よいときもあれば辛いときもある。いつも人間頑張れるわけではない。どんな人/ときにも寄り添っているよ、そういう価値観が受け入れられるのです。

私の同僚で、何かと遅くまで仕事をしている部下をアピールしてくる人がいます。
「毎日夜1時頃にメールがばんばん飛んでくるんだよね・・・」
「俺のチームは仕事いっぱいあるから、みんな手一杯で・・・」
「評価されているからか、次々仕事の相談が来ちゃうんだよね」
仕事を多く抱えており、忙しく働いている自身のチームをアピールしたいのだと思う。

私にマウントを取りたいのだろうか?
私はそういった働き方はできない。
家事育児との両立もあるので、時間的な余裕もない。自然と効率重視の働き方になり、グループメンバーもそれに習ってハードワークはしていない。
ただ、正直なところ、彼の部下より自分の部下の方がずっとパフォーマンスは高いと思っている。

会社の中で役割が上がるにつれ、どうしてもマウントの取り合いになる。
あの人よりも私の方が頑張っている
私の方が多くの仕事を任されている
・・・だから、なんなのだ?

目の前のことに真摯に取り組む姿勢はとても大事だと思う。
頑張ることを、頑張る人を私は否定したいのではない。
努力は美しいとも思っている。

でも、深夜遅くまで働いて、多くの業務をこなすことだけが美しいのではないのだ。仕事は勝ち負けではない。それを彼にもわかってほしいし、逆にそういった時代感覚を読めない人はいつかポジションを取ってかわられるのでは、と思う。

何故、このような時代に変わってきたのか。

がむしゃらに働いてきた企業戦士の、その後の姿が見えてしまったからだと思う。
1970年代の高度成長期、日本人は皆がむしゃらに働き、企業を成長させてきた。
その人たちがリタイアする時期になり、何が残ったか?
家庭を顧みず仕事に没頭してきたことで、家族が不仲になった。父親の存在感がなくなった。
仕事一筋で他のコミュニティに属してこなかったため、友達といえる人が一人もいなくなった。仲が良いと思っていたかつての同僚は、仕事が離れるとみな去っていった。

そんな現実を近くで見てきて、反面教師のように捉えているのではないかと私は思っている。

リポDのCMに乗せてダラダラと愚痴を書いたけど。(結局それが吐き出したかっただけか!?)

周りに惑わされず、私らしく進んでいきたい。



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