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やっと「ちからカラスミ」にありつく

香川名物に「鰆のカラスミ」があるという。なんでもカラスミはボラだけではなく様々な魚卵から作られていたようで鰆のそれに関しては香川県が有名だったようだ。二軒ほど生産者があったようだが今は見つける事ができない。

こういう魚卵パック、よくありますよね
見た目のグロさで扱いにくい

毎年、春になると安くて新鮮な魚卵が売られるのを見ては何とかならないものか・・・と考えあぐねていたがそうか、カラスミだったかかと今年気がついた。

今までそれほどカラスミに興味を注いで来なかった半生だが、今年どこからか「餅にかけると旨い」と耳にし、試したところこれがめっぽう旨い。カラスミは大根の薄切りと合わせるのが鉄板とされているがとんでもない。餅だ餅。絶対餅です。

軽く検索すると和久傳から「からすみ餅」なる商品も売られていた。桐箱に入って一つ1500円。

<紫野和久傳>からすみ餅(1個入) 1,512円(税込)

贈り物には良さそうだが自分で食べるのには高価過ぎる。しかも一個ではなく一気に五個くらいは食べたい。それなら作るか。という事でカラスミなのだった。

サバやサワラ、ブリでも何でも良いよう

配偶者(蕎麦店店主)によると、田舎の方ではカジュアルにカラスミを作り「手前カラスミ」を品評し合う文化もあるらしい。確かに。作り方を見ても大して難しい事はない。要は塩漬けにして干せばいいのだ。

血管に針を刺し血抜きし怒張感を下げてやる
なかなか血が抜けないが諦めて水に浸すこと一晩
塩漬けにして1週間ほど。その後日本酒に10日ほど漬ける。
干して硬くなったら完成
いつの間に血管も消え、まぁまぁカラスミっぽい感じ。


餅にはさんで「ちからカラスミ」。プチプチ感があってカラスミ感は薄いが旨い。

サイズが巨大過ぎるのは良くないのか、サワラのカラスミは空洞ができてしまいフカフカしている。すりおろしても卵感が残っている。しかし味に問題はなく餅に挟むとプリン体たっぷりの味わいだ。たっぷりとすりおろしてパスタにドカがけしても良いだろう。また、イタリアのタラモサラダは本来タラコではなくカラスミを使うそうなので、新じゃがが出回っている今の時期、試すのもいい。



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