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ブルステ無料上映会見たら2ndが面白すぎた話

こんにちはこんばんはおはようございます。
本日も、元気に気ままに気狂いオタク、さけおです。

何もかも書く手が止まっておりますが、現状まだまだ元気にどハマりしております、ブルーロック。本誌感想文書く書く詐欺はそろそろやめたいところです。

そんな超絶人気サッカー漫画・ブルーロック、舞台版があることをご存知でしょうか。

※上記リンク内より、1st・2ndのページにも飛べます。

オタク私は存じ上げてはおりましたがノータッチを貫いてまいりました。

と言いますのも、そもそも私、2.5次元舞台・ミュージカルというものに、ほとんど触れたことがございません。
あれです、「2次元が3次元に出てきて違和感ないわけないやろがい!!」の感情の、8倍希釈版。かなりマイルドです。マイルド。

つまり、今は昔ほど苦手意識はありません。(※嫌いだ!見たくもない!とか思ったことは一度もございません。なんとなくの苦手意識から来る、食わず嫌い的な。)

ほとんど触れたことがない、というだけで、その食わず嫌いな苦手意識が薄れる程度には多少触れたこと自体はございます。

ただ、いわゆる2.5次元舞台・ミュージカルと呼ばれるそのジャンルの中でも、無知で苦手意識すらある私の目から見ても「パッと見からして思わず2度見するほどクオリティがえぐすぎる」としか思えない作品に、ひとつふたつ触れてきただけなんですね。

その触れてきたひとつふたつの作品が、あまりに原作と遜色なく、文句のつけどころがないほどに良かったもので、1周回って下手に手出しができなくなってしまったジャンル、2.5次元。

そんな私が、友人に「無料上映会あるから見ろ🫵︎」と引きずり出され、タブレットの前に正座することになったその後の顛末を、聞いていただこうと思います。

結論は全てタイトルに詰まっておりますので、タイトルコールと参りましょう。

ブルステ無料上映会見たら2ndが面白すぎた話。いざ。

そもそも問題、見る前の印象


ちらりと先述致しました通り、基本2.5次元作品を避けて生きてきたわたくしさけお。
ブルステという作品に対し、最初に抱いていた印象を、なるべく赤裸々に、且つ手短に話してまいりましょう。

そのためにまず知っておいて欲しい事前情報。
私の推しは千切豹馬、糸師冴、氷織羊、國神錬介です。

わかりますか?わかりますね。そうです、推しのうち2名はド初っ端からメインもメイン、しかも地味に3次元(2.5次元ですけど便宜的に3次元とします)に引っ張ってくるには、少々ビジュアル面において難しい要素のあるふたりです。

千切豹馬は、ビジュアルの観点から端的に言ってしまえば美人です。それも女性的な方面の美人です。でありながらあの漢っぷり、悩みながらももう一度走り出す意志の強さこそが彼の魅力ですがそこは一旦置いておきます。

國神錬介もまた、筋肉、筋肉が大事。とにかくビジュアルに関しては筋肉と、彼の内面に反して他者に与えてしまう威圧感が大事です。私は國神錬介の筋肉のことを心の底から愛し信じています。

故に、故にです。
國神錬介のビジュアルを見たとき、あまりの細さに驚いて、一旦見なかったことにしてしまいました。

“エゴイスティック・4”が大好きな私。潔くんのビジュアルにすごいな!?と驚き、蜂楽くんのビジュアルにしっかり5度見して、どこからこんな人連れてきたの!?と目を丸くした、その直後。少し心が折れてしまいました。

役者さんは人間ですから、筋肉の付き方だって人によりけりです。実際私は運動しても体力も筋肉もなかなかつかないタイプ。学生時代体育の時間に苦労しました。故に責める気はございません。

後述しますが見終えたあとは、國神くんの1stの役者さんにも2ndの役者さんにも拍手を贈りたくなったくらいには大好きです。
ですが初見は、一旦スルー。これは先に見た人の感想を待つべきだな、と思い、そこから一切触れてきませんでした。

そう思っていましたら、現れるんですね。「先に見た人」。
友人です。2ndを現地参戦で見に行って、私に感想文気の狂いを書き殴ったメモ帳画面のスクリーンショットを送信してきた、好みを互いに知り尽くしている長年の友人。

その友人が言うのです。
「無料上映会があるから見ろ」。

私の好みを知り尽くした人間に、通話を繋いでてやるからとまで言われたら、見ないわけには、いかないでしょう。腹を括りました。これが私の、さけお名物・沼底バンジージャンプの瞬間です。


1stを経たあとの2ndの衝撃


1stが良くなかったのではありません。2ndがすごすぎたのです。

1stを見ている最中の私は、完全に蜂楽廻かわいいbotでした。
全体的に演出上少々の予算不足感は否めないものの、現状できる最大限を精一杯やっている、というのが手に取るようにわかって、とても面白く見させていただいたのは確かです。

2ndあれ何?(オタク特有の唐突の語彙喪失)

オタクが落としたお金って、示した需要って、あんなにダイレクトに影響があるものなんですね……???としか思えない、数々の演出の進化。

まず映像のクオリティが違いすぎます。1stは言ってしまえば、ブルーロックという作品の原作を必死になって追いかけている人間からすれば、ちょっとしょぼかった。あと一歩感がありました。2ndも3rdもあるということは、今後すごくなってくんだろうな!!というワクワク感がいっそありました。ここから始まったのだな、という原点の香りです。

蓋を開けてみたら、2nd。映像の、エフェクトの規模がマジで違う。

たった1度見ただけの荒い記憶で申し訳ないですが、1stのエフェクトは「部分的」という印象が強かった。けれど2ndは舞台を目一杯に使って特大のエフェクトを見せてくる。そうそうこれだよこれ、ブルーロックってこれだよこれ!!と手を叩いて喜びたくなるようなサイバーチックなエフェクトの数々。

しかもボール、サッカーボール!?サッカーボールまで映像になっていて、シュートの瞬間やトラップの瞬間、そこには確かに、ボールが、ある!?

役者さんの演技の時点で、ボールがなくてもあるように見えているのに。走っていなくても全速力で走っているように見えているのに。こっちはこんなに手に汗握って見つめているのに、そこに、視覚的にも、ボールが……!?“在る”……!?!?

映像のボールにしっかり当たり前に動作を合わせてくる役者さんにおののきながら、シュートの描く放物線の映像にも拍手を贈りながら、そりゃあもう忙しないオタクでした。ちょっと進化しすぎじゃないのかい。

蟻生くんのオシャポーズのためだけに作られたエフェクトも大好き過ぎて爆笑しちゃったんですよね。蟻生十兵衛、好きすぎるよ。

1stでは実際に出演なされていた絵心さん、2ndでは映像のみの出演でしたが、こちらの映像も大変良かった。映像が映される位置がほぼ固定だった1stに対し、2ndはサイドでの表示などもあったりして、原作でよく見る「全部見てて急に出てくる絵心甚八」感があってめちゃくちゃ嬉しくなってしまいました。

進化は映像の類だけではありません。演出、演出がもう変わりすぎてすごい。

1stを見た翌日に2ndを見たわけなので、差がより一層顕著です。あの大道具の動く板(なんて呼べばいいんですかねあれ)、使い方上手くなりすぎてない???

試合中、目まぐるしく変わるフィールド上の情勢を表現するのは、あの狭い舞台上ではどうしたって難しい。それをあの板でやっちゃうんだからすごすぎる。

「突如死角から現れた」という演出を、見ている客席側にも同じように見せることができているんですよ。ライトの明暗だけではどうしたって「近づいてきている」のが目に見えてわかります。原作ファン故に展開を知っていれば尚更です。ところがどっこい、板に物理的に隠れてしまえば、見ているこちら側からも「突如死角から現れた」ように見える。

舞台上にいないことにしてしまえば、見ている人間の視点は明確に舞台上にいる誰かに集中する。そっと近づいてきている誰かに意識を割かれることなく、「突如」という演出を入れられる。いや、使い方上手くなりすぎてる、2作目でそんな変わるもんなん???

しかもその動く板(ほんまなんて呼ぶべきなのかわからん)の使い方の進化はこんなもんではありませんでした。
2枚ある板を、舞台上で前後左右にぐるんぐるん動かして、目まぐるしく変わる戦況の演出や、全速力で走り抜けているという演出、あまつさえ悩みの渦中にある意識の混濁感まで表現してしまう。

いやすごない?(語彙喪失)

舞台というものをよくご存知の方からすれば、よく見る演出だったりすることも、あるのかもしれませんが。私からすれば、「やろうと思えば1stでもできただろう範囲のことを2ndでいきなりいっぱいぶち込んできている」という演出の進化具合に、驚きを隠せないわけです。

映像や音声の類には製作にお金がかかるでしょうが、板の使い方はアイデアの範囲なのではと素人ながらに推察するわけです。1stにはなかったそのアイデアが、2ndで山のように注ぎ込まれている。
そのおかげで、1stの頃には(映像で見ている私からすれば尚のこと)どうしても否めなかった「途中ではたと現実に帰ってきてしまう」感が、2ndには一切、一切なかった。

おまけに、おまけにです。カメラワークが、上手くなっとる。

1stのときの映像は、引き気味の映像の際全身が映るカメラワークが多かったですが、2ndは「走っている(演技をしている)役者さんの上半身だけを映す」カメラワークが明確に増えました。

SNSなどで、時折話題に上がりますね。舞台上の役者さんの「○○をしている演技」が、何も知らない、舞台をいちから見ていない無知な他者には寒く見えてしまい、きちんと見てもいないくせに笑って馬鹿にして炎上する、というあれ。

実際問題、馬鹿にする意図は全くなくとも、「不意に現実に帰ってきてしまう瞬間」ってあったんです、1stは。それはどうしたって、役者さんが走っている演技をしている瞬間に多くありました。

2.5次元舞台を見慣れていない。そもそも舞台自体を見慣れていない。現地にいるわけでもなく、映像を頼りに物語にのめり込む他ない状況で、「キャラクターが走っている状況」が「走っている演技」に見えてしまう瞬間が、どうしたってあったのです。

しかし2ndです。2nd。
ある程度映像がアップになったとき、下半身を映さないカメラワークを導入することで、ガチで走っているようにしか見えなくなりました。これはすごい。

現地にいたらもっと見え方が違うと思います。だって現地には現地でしか感じられない空気があって、熱があって、それを浴びるための観劇なのです。生音からしか得られないものがそこにはあります。

けれど私が見たのは映像、無料上映会のそれ。となればどうしたってその「熱」の伝え方は、魅せ方はカメラワーク頼り。2ndはそこの進化も凄まじく、諸手を上げて大喜びしてしまいました。

2nd、進化が凄まじい。まず舞台として純粋に面白かったです。


実在性の高すぎるキャラクターたち


特筆して書きたいところだけ、とりあえず書いてまいりましょうね、ハイ。


実在性・蜂楽廻


蜂楽くん、すごない?

1stを見ているときの私、先程もちらりと申し上げましたが本当にただの蜂楽廻かわいいbotだったんですよ。

蜂楽くん、もう存在がかわいいじゃないですか。かっこいい男の子でありながら、その天真爛漫さ、無邪気さにどうしたって愛らしさを感じられずにはいられないさけおです。

舞台・ブルーロック。1stやるで!が決まったことを知ったとき、サイトを見て、蜂楽くんのビジュアルの凄まじさに驚いたことを今でもよく覚えています。

一体どこからあんな人探してきたんだ。舞台や舞台俳優さんに1ミリも詳しくないさけお、当然初めましてです。蜂楽廻の実在性が凄まじすぎて、1stを視聴する前から期待値爆上がり待ったナシでした。

そしてその期待を裏切らない実在性激高蜂楽廻。

1stの、潔くんと相棒をしていた頃の初期蜂楽廻の無邪気さ、天真爛漫さ、愛らしさ、あまりにも愛おしく。こんなに違和感なく「これはこの子だ!!」と思えることってなかなかないと思っており、今でもブルステの蜂楽くんの笑顔が忘れられません。

2.5次元と呼ばれるジャンルに少々は触れたことがあるために、舞台俳優さんへの信頼度はめちゃくちゃ高いです。なので蜂楽くんだってきっと凄まじいに違いない、そう思って信じ込んであんなに、あんなに馬鹿みたいに期待して見たのに、その期待をしっかり上回っていくやつがあるか。

蜂楽廻、彼もビジュアル面的になかなか難しいキャラクターだと思います。実在していてもおかしくはないギリギリのラインをいくキャラクターデザインほど、3次元に引っ張ってくる際ナンカコレジャナイ感のような、違和感めいたものがどうしたって出やすいと思うのです。

いっそ2次元2次元してくれた方がまだやりようがある。素人ながらにそう感じているからこそ、あの蜂楽廻、本当に本当に本当にすごい。

ビジュアル、演技、声、挙動、一挙手一投足に至るまで、ただの蜂楽廻でした。あんな、あんなにアホみたいな期待値をかけたのに、それを上回ってこられることってあるんですか。あったんだよなあ実際に。

1stの時点でそんな感想を抱いていたのに、2ndの蜂楽くんなんてもうすごかった。

展開上、彼の覚醒回は2ndに含まれています。ライバルリーバトルのあたりですね。

故にかいぶつの話が出てくるのも当然2ndなわけですが、もう、良すぎて。本当に良すぎて。こればかりは見てくれ、としか言えないほどに良かったんですよ。

常にほんのりと微笑んでいる蜂楽くんから、不意に笑顔が消える瞬間。悩みながら走っているが故に何も上手くいかない瞬間、かいぶつから脱する瞬間、ひとりで駆け出すその瞬間。

もう、その全てが良かった。展開を知っていながら、まさか舞台版で泣くなんて思ってないじゃないですか。本当にありがとうブルステ2nd。本当にありがとう、舞台版蜂楽廻。役者さんのお名前、しっかり覚えようと思います。


実在性・絵心甚八


いや絵心さんも絵心さんで凄まじくない?

ブルステという作品でMVPをあげたいとしたら私的には間違いなく絵心さんの役者さんです。そのくらいには絵心甚八が実在していました。あの人ってこちらの次元に召喚できたんですね。

私、原作は追っかけていますが、アニメは実は未視聴です。映画・エピソード凪だけ件の友人に連れられ見に行きましたが、その程度。

ですがアニメ版絵心甚八の喋り方はそれなりに知っています。何せ聞く場面がどうしたって多い。ブルーロックという作品の導入と解説と進行を一手に担う男なだけに、様々なところで耳にする機会があります。

比較的冷静で、淡々とした口調の男、という印象が強いです。作中でも彼の台詞に「!(エクスクラメーションマーク)」がついたことなど、あまりなかったような気がしますね。ありましたっけ。その程度には印象が薄い。

舞台版絵心甚八は、アニメ版絵心甚八と違い、かなり熱の入った話し方をするなという印象がありました。かなり早口で、それなりに声を荒らげ、大声で「お前らは馬鹿か」と言いそうな、そんな印象を得る、ある意味人間味のある絵心甚八だと思いました。

でもねえ………………間違いなく絵心甚八なんですよ………………。

アニメ版絵心甚八を多少なりとも知っていて。原作の絵心甚八とアニメ版絵心甚八に全く解釈に差などなく。すんなり受け入れられ、これこそが絵心甚八!とすら思っていたのに。

アニメ版とは全く違う話し方をする(ように未視聴の私には見えている)舞台版絵心甚八。でも解釈に差など、微塵もありません。不思議現象。

おそらく、「絵心甚八」というキャラクターに対し抱いている核の部分にブレやズレがないのです。なるべくフラットに、見たままを受け取って、妙な色眼鏡をかけることなくキャラクターを理解したいと思っているタイプのオタク・さけおですが、その私から見て、全くキャラ構造にズレがありません。

「アニメ的」に、つまり原作準拠で絵心甚八を表現するとアニメ版のような話し方になるのだろうと思いますが、あれをそのままこちらの次元に引っ張ってきてはおそらくズレが生じます。絵心甚八は何かと「2次元的」なキャラクター性をしていると思うのです。

非実在性。現実にはいなさそうな、でもギリギリいてもおかしくはなさそうな、でもでもやっぱりどっちかって言うと現実にはいなさそうな。そういうラインをいくのが絵心甚八だと思うわけです。

こちらの次元で、生身の人間たる「絵心甚八」を見せていくためには、あれが大正解なのだと心の底から思いました。絵心さんから垣間見えるある種の「狂気」を、いっそ狂気じみたエゴの片鱗を、あんなにも違和感なく現実に連れてきてくれる。すごすぎる。

「実在する人間」として、「非実在性」を見せてくれる。そのバランス感があまりにも絵心甚八で、本当に、本当に驚いています。

それこそサイトでビジュアルだけ見たときも、蜂楽廻と並んで5度見したのが絵心甚八でした。絵心さんを現実に引っ張ってこられる人っているんだ、生身の人間にあれってやれるんだ。そんなアホみたいな感想を抱いています。

文句のつけどころがなさすぎる絵心甚八、2ndでは映像出演のみでかなり寂しかった。絵心さんを見るためだけに1stもっかい見たい程度には舞台版絵心さんのことが本当に好きです。


ネオ・エゴイストリーグの波動を感じる潔世一


あるよね。波動。

予兆と言いますか。ああ、いずれ彼は今本誌でやってるネオエゴ編の潔世一になっていくのだろうな、みたいなそういう波動。友人に言われてはいたけど、めちゃくちゃ感じすぎてわかりみが深すぎて首振り人形になっちゃった。

初期の潔くんからは本来感じられなかったはずの、メタビジョン習得後特有の覇王/魔王感。あれをね、少しね、感じます。めちゃくちゃイイ。

ブルーロック、基本的に全員どんどんお口が悪くなっていきますので、治安わり〜〜〜!!!!ヤッタ〜〜〜!!!!!みたいなテンション感で原作など読んでおりますが、舞台で実際にこちらの次元に召喚されると、まあ治安の悪いこと悪いこと。

まじで本当にお口が悪い。現実で、あの台詞たちを、キャラクターが発した本気の言葉として口にした場合、あそこまで……治安が悪いのか……と思わざるを得ないほどのお口の悪さ。そしてその筆頭たる潔世一。

馬狼くんや凛ちゃんなど比べ物にならないほど潔世一のお口と治安が悪い。そしてそこから香る、ネオ・エゴイストリーグの未来。ああ、この男こそ、この男こそ俺たちの主人公、俺たちの魔王────。

試合外での「普通のときの潔世一」が、舞台版の潔くんはとてもとても普通の男子高校生で、ああ、実在性が高い────。と思い画面の前で合掌などしていたのですが、試合となるとあの様相。1周回って本当に怖い。これこそが潔世一、潔世一のあの狂気じみたエゴをあそこまで出してくれるなんて。役者さんすごすぎる。

原作では台詞ではなくモノローグ扱いの部分、潔くんは特にたくさんありますが、最早モノローグではなく台詞でした。台詞として受け取ってもモノローグとして受け取っても問題がないほどの迫真の叫びを多々聞かせてくださり、本当に感謝しかない。

全身全霊で驚いて、全身全霊で戦慄して、全身全霊で悔しがって、全身全霊で追い込まれていく潔世一。そして新たなピースを見つけた瞬間の、いいとこなんだから話しかけるな感。すごいですよもう。めちゃくちゃ安心して見ていられました。

基本試合シーンが多いため、ネオエゴの波動を感じる瞳孔開きまくってる潔世一、みたいなシーンが多いだけに、途中でぶち込まれる普通の男子高校生潔世一があまりにも愛おしく。

普通の男子高校生の口調で何かに悩んでいたり、誰かと喋っていたり。蜂楽くんだけでなく、彼にもある本来の無邪気さのようなものが、等身大の男の子感があって本当に良かったです。あのギャップ、たまらん。


推しの実在性について


千切豹馬と國神錬介については、それぞれ単体でも大好きですが、コンビとしても愛してやまないので、一旦セットで語らせてください。

まず先述した國神錬介。
1stの役者さんの細さはどうしたって否めなかったものの、2ndを見て見比べて、それぞれの良さが見えて喜んでしまいました。

1stの頃の國神錬介って、なんとなくとっつきにくくて威圧感のあるでかいやつ、という印象だったと思うんですよ。彼の人間性が見えてくるまでの間は、どうしたってその大きな身体とあまり動きはしない表情筋の与える威圧感が凄まじいわけです。

そうなってくると1stの國神くんの役者さん、ものすごい不機嫌そうに見えるとっつきにくい國神錬介だったわけなんですよ。細っこすぎるからちょっと避けようとか思って本当に申し訳ない。

初期の國神錬介からしか感じられないとっつきにくさが間違いなくありました。國神錬介めちゃくちゃいい子なのに、いや鬼ごっこの時点で実直な正々堂々とした勝負を望む性格なのはバレてるけども、きちんと判明するまでは本当に「威圧感とパワーのあるでかいやつ」という立ち位置でしたから。

前日譚小説を私は基本読めていないのですが、國神くんのいる巻だけは貸してもらって読んだんです。なので國神錬介がいかにいい子で、いかに優しい子で、優しいが故にその大きな身体と強すぎる力を持て余してしまう子だったのかを、存じているわけです。

その上での初手の國神錬介としては、本当に良かったと思います。2ndの國神くんの役者さんは、人の良さ全開!という感じで、彼の人となりがわかった後の國神錬介として大正解でしたが、面持ちとしては初期國神くんには少々優しすぎたかもしれません(もちろん役者さんなので、演技でどうとでもできたのでしょうけどね)。

1stには1stの、2ndには2ndの良さがあり、國神くん、より一層大好きになってしまいました。

2ndの國神くんも本当に良かった。筋肉感も結構あって私が大喜びしたのは間違いありません。

威圧的に見えてしまう見た目に反して、実直で誠実で心優しい、ヒーローを目指す國神錬介。その姿として大正解すぎたと思います。

私のブルーロック界最推しキャラ・千切豹馬との絡みが、2nd、本当に本当に本当に良くて。

1st段階では千切豹馬が未覚醒、というかリスタート前なわけなので、完全にリスタートをキメた2ndだからこその既に完成された「國神錬介と千切豹馬」がそこにいるわけなんですよ。

ふたりのコンビ感が、本当に、本当に凄まじくて、私の脳は、焼かれてしまって………………………。

そもそも問題、千切豹馬。千切豹馬という存在が、ブルステを見るにあたって私に何よりの不安を与えていました。

だって最推しなんです。見た目以上に彼の人間性を愛していますが、見た目だって彼のひとつの要素なんです。國神くんの筋肉を愛しているのと同じで、千切豹馬の美人さんなお顔立ちや美しいキューティクルのことだって愛しているんです。

どう考えたって難しいですよ、千切豹馬。難しいに決まってるじゃないですか、千切豹馬。だからわがままなんて言えないんです。こちらの次元に召喚してきてくださっただけで圧倒的感謝を述べるべきであって、何ひとつわがままなんて言えない、その程度には難しいビジュアルをしているキャラクターだと思っています。

蓋を開けたらどうだったって、漢過ぎて惚れ直してしまい────………………。

ドスの効きまくった千切豹馬。あんなに、あんなにリスタート前や試合外ではスン……とした感じで、アニメ版千切豹馬にも近い声質でお嬢〜〜〜!!と言わざるを得ない挙動をとっているのに。試合になるとドスが効きまくり、「漢」が、見える────。

千切豹馬の漢たる部分、男前たる部分を何よりも何よりも愛してやまないこの私、崩れ落ちて合掌しましたとも、ええ。

それこそ絵心甚八と同じで、「アニメ的」だからこそのあの線の細さとも言えるような女性的美人感なわけです。けれど彼の本質はそんなところにはなく、男前、そう言わざるを得ないその力強い性格にこそ、千切豹馬が千切豹馬たる所以があるわけです。

気紛れな猫のような、お嬢様的側面なんて一部分に過ぎません。彼は誰より熱い男。ああ見えてブルーロックで1、2を争う熱血漢なわけです。

そこを、そこを強調して出してくれる役者さん。ありがたすぎる、すごすぎる。もう誰よりもドス効いててまじですごかった、大喜びして大笑いしちゃった、千切豹馬はかっこいいんだ。

そんなかっこいい男前の千切豹馬と、相棒感を全力で出してくれる2nd國神錬介。私の墓場はここですか?

私はいわゆる関係性オタクというやつで、性別や恋愛感情の有無に関わらず、キャラクター同士の関係性に愛を語らずにはいられないオタクです。そんな私が特に愛してやまないのがこのコンビ。千切豹馬と國神錬介。

もう、もう、相棒感マシマシで。そうだよね1stでは相棒感差し挟むところなんてなかったよね、2ndでいきなりぶち込まれることになるよねわかる、わかるなあ、ちょっと私をどうしたいんですか?私を、私を灰の一片も残らないほど焼き尽くしてしまいたいんですか?

どうしろって言うんですかあんな、あんな推しと推しの推しコンビの相棒感見せつけられてどうしろって言うんですか、実在性の高い千切豹馬と國神錬介が相棒感なんて見せてきたらオタク死んじゃうじゃないですか、私はあのコンビを心の底から愛してるんです助けてくれませんか助かりません。

2ndはライバルリーバトルのあたりなわけなので、チームレッド敗退シーンも含まれるわけなんですよ。私あのシーンも当然好きなわけですね、あのふたりのさっぱりとした、けれど明確な信頼のある間柄、本当に大好きで、本当に泣いちゃう。

こちらの次元に召喚されているからこその焼かれ方なのに、原作を読んだときと同じ手触りの焼かれ方でもあって、ああ、これが実在するということ────………………という気分になり私は無事墓の中です。

本当に感謝しかない。ありがとうブルステ。ありがとう千切豹馬、ありがとう國神錬介。


実在性・糸師凛


実在性高すぎてびっくりしちゃったシリーズ(?)、最後は糸師凛です。

いや他にもいますけどね。オシャとかそう。実在性激高すぎてびっくりしましたよ本当に。でも特筆して書くとしたらやはり凛ちゃんは外せない。あと普通に文字数の問題がそろそろあるので全員書いてたらキリがない(現在おおよそ11,000文字)。

糸師凛、本当に凄まじかった。登場時の無敵感溢れるスン……とした凛ちゃんが9割を占めていましたが、その中に垣間見える絶対的復讐者感が大好き過ぎてひれ伏しました。

最初の方で散々書いた、2ndから導入されていた大道具・動く板の使い方。それによって最も輝いたのが糸師凛だと思います。

潔世一の予測の尽くを裏切って、フィールドを掌握する糸師凛。全ての人間をマリオネットのように操り、常に一歩先を行く糸師凛。

彼の凄まじさを演出するにあたって、どうしたって欠かせないのが多々出てくる「何故そこにいる」というシーンです。

常に一歩先を行く糸師凛だからこそ、視界の外から突如現れ、いるはずのない場所に存在し、仕掛けた尽くを壊して奪い去っていく彼の姿を見せていきたい。1stの頃のような「ライトの明暗で差をつけたところで誰かがそこにいるのがわかってしまう」状態では効果半減もいいところ。

成早くんの見せた「オフ・ザ・ボール」の技術、常に死角を突くその戦い方もまた、あの大道具の使い方によって輝いたひとつでしたが、これにより一層糸師凛の凄まじさが顕著になります。

「糸師凛」という桁違いの人間を表現するにあたり、最大限かつ現状最高出力の演出を見せてきたな、という手触りがありました。ライバルリーバトル最後、2度目の試合の終盤に至るまで、必死さの欠片もない糸師凛が続くわけですが、その変わらず涼し気な表情も相まって強者感が本当に凄まじかった。

今後の展開を考えると、ライバルリーバトル時点の糸師凛なんてはっきり言って序の口も序の口、導入部分に他ならないわけじゃないですか。お前は一生俺に勝てないのポーズとか、U-20戦での凛ちゃんとか、まだまだ彼という存在を知らしめてくる展開はこれから先にあるんですよ。

だってのに、2nd時点でこれなんだからもう洒落になんねえ。瞳孔ガン開きと言って差し支えない、表情そのものはいっそ涼し気にすら映るのに瞳から伝わる強大な怒りの感情、糸師凛、まじで糸師凛。

3rdでは役者さんが変わっていると聞き、なん……ですって……!?と一旦崩れ落ちた程度には好きでした、2nd凛ちゃん。きっと3rd凛ちゃんも最高に違いないのだが、それはそれとして2nd凛ちゃんめちゃくちゃ好きです。

完全に余談ではありますが。あまりに糸師凛が糸師凛すぎて、口をあんぐり開けた後。
カーテンコールで「キャラクター」の仮面を外した役者さん方がずらっと並ばれた際、糸師凛役の方の、糸師凛とのあまりのギャップに、驚いて、ひっくり返ってしまいまして。

だってあんな、あんな眩しい笑顔、あんな、あんな………………ええ?????

糸師凛というキャラクターが、そもそもニコリともしないキャラクターです。そんな糸師凛を完璧に演じ切った、実在性高め過ぎてオタクひっくり返っちゃった、その直後に見せられるあまりに柔らかで眩しい笑顔。キャラクターとのギャップでもうとんでもない気分になりました、高低差で耳キーンなって風邪引きます。

だって両手で、両手で手を振ってくださるんです。両腕上げて手を振ってくれるんじゃないんです、両手を、胸元でそっと、振ってるんです。柔らかく穏やかに笑いながら。

正気か?????思いました、あんな完璧な糸師凛を見せてくれる役者さんが、あんなすてきな……方だなんて………………。いや皆様すてきに決まっているのですけど、ギャップがね?ギャップ。

無料上映会は千秋楽の映像だったようで、凛ちゃん役の方が締めの挨拶をなさっていたのですけど、やはりどこかふわふわとした、とても優しい話し方をされる方で。この方が本当に、糸師凛を………………???と脳がバグってしまい、見終えたあとしばらくその話をしていたような気がします。

舞台観劇の醍醐味でもありますよね、きっと。役を通して役者さんを好きになれる。すてきな経験をさせていただいたと思います、本当に。


さいごに


ブルステ2nd、まじでよかった。

何度でも言います、1stも良かったです。そしてそれを上回ってきやがったのが2ndなのです。

2nd面白すぎて、ちょっとほんとに面白すぎて、うっかり3rd見たくなってしまい、どうしようかと思っています。千秋楽なら配信見られるのかしらね、これ。

何が怖いって3rdには氷織羊がいるんです、ついでに烏旅人もいます。先程は書きませんでしたが私は関西ユースが本当に心の底から大好きで、氷織羊が大好きでたまらなくて、氷織羊のためだけに感想文をかなりの文字数したためた記録がございます。よろしければこちらどうぞ。

氷織羊のことが本当に大好きな私、烏旅人のことからは必死に逃げております。だってあいつ絶対好きだもん私、絶対やばい男だもんわかってるもんまだ好きになりたくないまだ沼にすってんころりんしたくない、必死にそう思い、必死に逃げております。逃げてる時点でもうだめなんですけど。

その関西ユース組が3rdではついにお目見え。氷織羊、烏旅人共にビジュアルに大喜びしてスタンディングオベーションをキメたのは想像に難くないことでしょう。

件の友人、3rdも現地参戦をキメており、本当に良かったとのこと聞き及んでおりますので、今から怖くて仕方ありません。ほんまに3rd見るんか?私。オタクとしてこれまで積み上げてきた墓石の数は星の数、きっといずれ宙にも届くリビングデッドのプロたるさけおですが、それでも怖いもんは怖いんだよ馬鹿野郎。

でも1stからの2nd、この流れが進化が本当に良すぎて、2ndめっちゃ面白かったからもう3rd見たいもん。こんちくしょうオタクはこんなにもちょろい、何せ私は嫌いなものなんてほとんどない、面白けりゃなんでもいい雑食の極みみたいなオタクなんだ。

うっかり3rd見たくなっちゃってるので、うっかりしたら見てしまうかもしれません。これだからオタクは、本当にどうしようもない、でもそれほどに面白かったんだ。ブルステ。

2ndが本当に面白かった、2ndが本当にすごかった。3rdはもしかするとここから更に進化を見せてくれるのかもしれないと思うと、チェックする他ない気がしてきてしまいます。

2.5次元舞台になんとなく苦手意識がある、こちらの次元にいる推しキャラやその言動になんとなく違和感を覚えてしまう。舞台だからこそのサッカーの演出を、演技を上手く噛み砕ける自信がない。でも興味自体はあって、少し見てみたくもあって……。そんな初心者さんにもおすすめできる舞台だなと思いました、2ndです。もう絶対2nd。

2.5次元舞台に不安感を覚えている方、どうか1stに強い希望と理想を託し、やっぱり私には合わなかったと心折れたりしないでください。2ndが本当に良かったから。2ndが本当に面白かったから。2ndの進化が凄まじかったから、2ndを見てから決めて欲しい、心からそう言いたい舞台でした。舞台って進化してる、潔くんたちみたいに。

食わず嫌い、するもんじゃないですね。人生楽しいことは多い方がいい。心底見て良かったです、ブルステ。面白かった!!

DMMTVにて1stも2ndも購入できるようですので、ご興味ありましたらよろしければ。
現在絶賛上演中の3rdもどうやら、8/25(日)の公演のライブ配信+見逃し配信があるようで、購入できるようです。私はしばらく悩むことにします。めちゃくちゃ見たい。でも逃げてもいたい。ああ悩ましきオタク人生。

あわよくばこの感想文にて、誰か巻き添えにできたらこんな喜ばしいことはないなと思います。オタクはみんな死なば諸共、共に沼底までバンジージャンプと洒落込みましょう。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!!

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