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ただのプヲタだった私が2度目のリングサイドカメラマンに挑戦した話~試合当日編~

まずは前回の記事を読んでいただいた皆様ありがとうございます。

前回は2度目のオファーを貰うために取り組んだこと、そしてオファーをいただいてから当日を迎えるまでにやったことなどを書きました。今回は続きとして大会当日の流れ、2度目だからこそ見えた反省点などを書いていこうと思ってます。

最後までお付き合いお願いします。

1月の中旬にオファーを頂いてから、オミクロン株に怯えたり年度末案件に追われたりしながら気づけばあっという間に大会当日を迎えました。

ここからは当日の大会の概要と、当日の流れについて書いていこうと思います。

大会の概要について

今回オファーを頂いたのは、昨年の10月と同じく横浜は関内にありますBAR045というプロレスバーが主催の大会です。

お店の詳細はこちらから → https://bar045.yokohama/

毎年2月に周年興行として大会を開いてまして、今回が開店5周年記念大会として企画されました。

そして当日の対戦カードがこちら。

第0試合を含めて全8試合。出場レスラー36人。

当初予定していたカードから一部変更はありましたが、今思い返してもメンバー、カードが豪華すぎて震えます。。。

将来有望な若手選手、業界の先頭を走り続ける選手、普段あまり試合を見る機会の少ない選手、話題を振りまいてる渦中の選手たちなどなど

何度でも言いますけど、これだけの選手の皆さまを間近で撮影できたのは光栄の極みですし、ブッキングした主催のRyoさんは本当に凄い方です。

そして迎えた大会当日

起床~午前中

前日の夜に準備を終え、忘れ物が無いか何度も最終確認をしまして早めに就寝しました。

そして迎えた大会当日、感覚では体調に異変なし、このご時世のため念のために検温まで済まし結果は正常。

大会自体は夕方からで、お昼に友人を迎えに行くまでは少し時間があったので少しジムで身体を動かしてから行こうと決めます。


昼頃~友人と待ち合わせ

今回のリングサイドカメラマンをやるにあたりまして、とてもお世話になった方がいます。

プロレス写真界隈ではご存知の方も多いかもしれません、dragon000stopさん(@dragon000stop1)です。

ツイッター上では以前から存じ上げていたものの、昨年からプロレス会場でお会いしたり一緒に食事に行ったりと交流する機会も多くなりまして仲良くしていただいています。

元々は別の大会の観戦のために東京まで来る予定でしたが、今年の1月にお会いした際に「045興行面白そうだし、さかやき君がリングサイドカメラマンやるなら見に行きたい」と言って頂きましてその場でチケットも買ってくれました。

もちろん観戦に来ていただいたことだけでもありがたいのですが、今回なんとご自身の機材まで貸していただきまして、その説は大変ありがとうございました。

遠方にお住まいなので、上野駅で待ち合わせをして一緒に昼食を済ました後に横浜まで一緒に向かいました。

会場到着~開場

横浜(関内駅)に到着してから、今回も例によってホテルを予約していましたのでチェックインを済まします。

試合が終わったらすぐに編集作業に取り掛かれるようパソコンなどをセッティングしておき、良い頃合いになったので会場に向かいます。


会場に着いた後、前回同様に撮影班である証明の腕章を受け取り会場内には入れなさそうな雰囲気だったためしばし待機してました。

気づくと時刻は16時半を過ぎ、開場時間を迎えていたためお客様たちに混ざるように撮影班である私たちも会場内に入りました。

初のミゼットプロレスに感動した話

時計の針が17時を迎えた頃、会場には「まもなく第0試合が始まります」とアナウンスが流れます。

今回組まれた全8試合のうち、1試合がミゼットプロレスによる第0試合(つまり前座の試合)として組まれていました。

ミゼットプロレスというのはあまり聞き馴染みの無い人も多いかと思いますが、別名「小人プロレス」とも呼ばれる低身長症という障がいを持ったレスラーたちによる試合のことを言います。

日本では主に全日本女子プロレスの前座として人気を博していたものの、選手不足など様々な要因が重なり衰退の一歩を辿り、現役のミゼットレスラーは今大会に出場していたプリティ太田選手、ミスター・ブッタマン選手の2名のみです。

情報としては小人プロレスは知っていたものの、実際に試合を見たのはこの日が初めてでした。しかも初めてがリングサイドカメラマンというなんとも貴重な体験をさせていただきました。

ミスター・ブッタマン選手
プリティ太田選手

事前に予習が出来ていなかったため、実際にどんな試合をするのか予想できず不安だったのですが、いざ始まってみるとレフェリーを巻き込んで笑いを取りに行くようなコミカルさを前面に出した試合でした。

当日観戦されたお客様たちも恐らく初めてミゼットプロレスを見たという人が多かったと思いますが、会場中から笑い声が溢れ、会場の空気がとても和やかに変わっていたのを肌で感じました。

撮影していても思わず笑顔になってしまいましたし、外の寒さと緊張で固まっていた身体が少しリラックスしました。

「前座」とは主役の出る前に客席の雰囲気を温める役割があります。

まさしく「前座の美学」を感じた試合でしたし、ミゼットプロレスというのはプロレスの歴史を語る上で絶対に無かったことにはしてはいけないものだと私は考えます。

現在、2選手ともミゼットプロレス再興に向けて活動をされていますが年に数回試合を組めるか分からない状況の中、貴重な1試合を撮影させていただいたことはとても光栄でした!ありがとうございました!

2度目のリングサイドカメラマンを経験して

リング周りが密集する難しさ

プロレスを会場で観戦したことのある方なら想像しやすいのですが、リングサイドカメラマンというのは基本的に南側から撮ることがほとんどです。

なぜならプロレスは南側が正面になるからです。(時と場合によって変わることもあります。)

オレンジの矢印あたりに陣取って撮るのが基本的です。

カメラマンひとりであればいいのですが、今回は私含めてスチール(写真)カメラマンが3人、映像を撮っているカメラマンが2人とリング周りにカメラマンが計5人いる状況になりました。

仮にスチール3人とも南側にいる状況を仮定しましょう。

こういう状況になることって注目度の高い試合とかだとよく見る光景ですよね。

普通のプロレス団体が主催の興行であれば皆さんそれぞれ別媒体のカメラマンさんたちなので(週プロ、バトルニュース、サムライTV、東スポなどなど)、百歩譲って仕方のないことだと思います。

しかし今回は3人とも主催者様から委託された3人のため、全員が正面側から撮る必要はありません。

という訳で相談して決めたわけではありませんが、自然とこういうフォーメーションになりました。

1人が南側(正面)、あとの2人は東西に分かれて陣取る。

3人分かれることによって1つの試合で3方向からの写真を残せます。

南側からの写真
東側からの写真
西側からの写真

前回大会は私だけがリングサイドカメラマンとして委託されていたため、南側からの写真がほとんどになってしまいました。

しかし今回は3人いたことでいろんな角度から撮れて面白かった反面で、他の2人がどの位置で撮っているかということを気にしながらだったのが非常に難しく、気にしすぎるが故にシャッターチャンスを逃してしまった場面も多かったのでこれは反省点になりました。

型にはまらない試合を撮る難しさ

以前書いた記事で私は、プロレスを上手に撮るためには選手の特徴を掴むことといった内容を書きました。

それが全てでは無いですが、繰り返し何度も同じ選手の試合を見ていると自然と予備動作などから「次この技がくるぞ!」と前もって心の準備ができるようになります。

若い選手であれば出来る技の数が少なかったりして、その中でしっかり試合を組み立てようとしてくれるのですが、ある程度キャリアを積んできた選手となると普段はしないような急なアドリブを挟んできたりします。

お客さんとして見る分には楽しいのですが、そういう曲者がいるとリングサイドで撮るのは大変だなと身を持って思い知らされました。

この人(藤田ミノル選手)とか
この人(阿部史典選手)とか
急に味方の技(バカチンガーエルボー)繰り出したりとか

プロレスの試合撮影は2度と撮り直しが効きません。それはお客様でもリングサイドカメラマンであっても同じです。

ホントに反射神経が問われるし一瞬たりとも気が抜けないというのが難しくもあり、プロレス撮影の醍醐味かなと思います。

試合終了~納品作業へ

そんなこんなで気づけばあっという間に全8試合が終了し、結果として大会は大盛況のままエンディングを迎えました。

しかしリングサイドカメラマンの本当の戦いはここから始まります。

そうです、撮影した写真を選別・編集・納品する作業です。

一応主催者の方から頼まれていたのは前回大会と同じく「試合前の記念撮影のデータだけは試合後に早めに送ってほしい」ということです。

スポンサー様との記念撮影の様子

前回と同じく会場近くにホテルを予約していたので、ホテルに戻った後、全試合の記念撮影と最後の集合写真のデータを真っ先に送りました。

頼まれていたことは以上なのでもちろんここで作業終了でも構いません。

しかし私は今回も決めていた目標がありました。

「全試合の写真を翌朝までに納品完了させる。」

「営業はスピードが命」「スピード感を持って仕事をしないと次につながらない」またもや上司から叩き込まれたことがこんなところで役立つとは思いませんでした。

2度目なので前回よりも早く作業は終わるだろうと予想していたものの、前回大会は5試合だったのに対して今回は8試合。3試合多いというのは地味に大変でした。

だいたい大会が終了して会場から出たのが20時半ごろ、それから全ての試合を納品し終えたのが深夜の3時半ごろでした。

実はここまで自分を追い込むために翌日のお昼から後楽園ホールでの観戦予定を入れたりしてました。今後同じような経験をすることになったという方がいても真似しないでくださいと言いたいです。

というわけで、今回の依頼はすべて終了を迎えました。

ちなみに当日の写真は下記からすべて見れますのでご興味ありましたらぜひ!


終わりに~次回大会のお知らせ

というわけで今回2度目のリングサイドカメラマンを経験させていただいたのですが、前回に比べて体力的にも気持ち的にも楽しむ余裕が出来たことは大きな進歩だと思いました。

前回以上にたくさんの方たちに支えて頂きまして、リングサイドカメラマンとして起用して頂きました主催であるBAR045のRyoさんうめちゃんさん、一緒にリングサイドカメラマンを務めてくれたnorihonさん久栄さん、当日会場で観戦してくれて機材まで貸していただいたdragon000stopさん、「頑張って!」「お疲れ様!」と声を掛けていただいた友人の皆様。

素晴らしい大会を作り上げてくれた選手・レフリー・リングアナ・関係者の皆様

大会にご協賛いただいたスポンサーの皆様、そして何より当日ご来場頂いたファンの皆様。

この大会に関わってくれたすべての皆様ありがとうございました!!!


最後に告知を添えて終わりにしたいと思います。

次回BAR045主催興行「KGF NEXT vol.3~KANNAI GRATIFY FESTIVAL NEXT」2022年6月25日 横浜ラジアントホール 決定してます!

ありがたいことに次回大会もカメラマンとして参加してほしいと打診されておりますので、何事も無ければ3度目の挑戦になります!

きっと素晴らしい大会になること間違いなしなので、もし私のnoteを読んで気になったという方はツイッターなどで情報解禁をお待ち下さい!

ここまで読んでくださりありがとうございました!!

また次の記事でお会いしましょう!!


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