『速報!大阪産業大学柔道部体罰』

また起きてしまった。

パワハラ、体罰を取材していると心が痛くなる。

大学のプレスリリースに詳しく書かれているが一つひ

とつ検証していく。

6月15日(金)大学柔道部コーチが指導を行っていた。

寝技の指導の際タイマー係をしていた部員に何度もタ

イマーが見えないと注意をしたが部員はそのことに気

付かずに他の部員と会話を続けていた。

コーチは自身が1人きりで指導をする際には部員の気が

緩むことが多いと感じていたため、6月15日(金)当日の

練習中は、練習場のそばの舞台にあった合気道の棒術

に用いる木の棒(杖、じょうと読む)を持っていたが注

意に気付かなかった部員に立腹し部員の臀部を棒で叩

いた。

その際部員は自身の臀部を右手でかばったために手首

に大怪我をした。

部員は被害を受けた直後から右手首周辺に強い痛みと

腫れが起こり帰宅後保護者と共に病院に向かい緊急治

療を受けた。

診断の結果右前腕打撲、同コンパーメント症候群と診

断された。

そのまま被害学生は入院し計3回の手術を行い現在は退

院した。

長期にわたるリハビリが必要と医師から告げられてお

り右腕の機能改善に向けてリハビリ中だ。

これが6月15日の事実関係。

当日夜に保護者から大学に連絡がありこの事実が発覚

する。

この連絡を受けて大学側は調査委員会を立ち上げる。

計13回の委員会が開かれて事実関係が明らかになっ

た。

監督が居ない時にはコーチ一人で指導を行っていた。

4月の就任からこのコーチが一人で指導したのは6回。

そのうち3回は体罰を行っていた。

体罰内容はこうだ。

俗に言うケツバット。

コーチが木製バットやブラスチック製のカラーバット

を持って行っていた。

このコーチは別の大学を卒業後直ぐにこの大学の柔道

部のコーチとして採用された。

採用は現在の監督が行った。

大阪産業大学の部活動は顧問と監督の二人体制で基本

運営されている。

柔道部は顧問の職を現在の監督が兼任していた。

監督はスポーツ健康学部准教授48歳。

この大学は顧問がコーチを推薦し学生部委員会で決定

される。

今の解任されたコーチを推薦したのがこの現監督。

しかし現監督はコーチの体罰を知らなかった。

コーチを信じきっていたということだ。

学生達はこういった体罰を罰ゲーム感覚で捉えてい

た。

コーチは監督が居ないと選手の気が緩むということで

バットなどを持って指導していた。

大学側はこの指導管理体制に問題があったということ

でまず現監督を9月5日付で顧問の職から解除した。

コーチは6月20日付けで自宅待機を命じられ9月6日付

けで契約解除となった。

そして顧問にはスポーツ健康学部教授を就任させてこ

の教授が1カ月以内に再発防止策を立案する。

ここで現監督の解任が提案される可能性もあると大学

側。

6月20日に関西学生柔道連盟にはこの件を報告済。

関西学生柔道連盟から全日本学生柔道連盟に報告が上

がっている。

スポーツ庁にも報告済で7月6日に中間報告として関係

者などの処分を書面で報告し来週末までに調査委員会

の結果と再発防止策を報告することになっている。

部自体は活動停止も検討したが指導者に罪があり柔道

部員には非がないことから学長からは体罰は決して

あってはならないと改めて指導者に徹底した上で活動

は継続している。

傷害事件にもなりかねない事案だが大学側が保護者と

何度も話し合いを実施し今後のことに関して協議中

のため今のところ被害届は出されていない。

もちろん治療費も大学が全額負担している。

慰謝料の支払いなどについても協議中とのことだ。

まず驚くのがこれだけ体罰、パワハラはダメだと報道

されているのに未だに行っている指導者がいること

だ。

自分はバレないと思っているのか?

バレなければ良いと思っているのか?

次々に出て来るということはまだ他で行われている可

能性がある。

もういい加減に気付いて欲しい。

選手を暴力でしかコントロール出来ないのならその時

点で指導者を自ら辞めるべきだ。

コーチングを学べる手段はいくらでもある。

体罰を行っていない指導者がこういった技術を学ぶこ

とに積極的。

ますます体罰指導者と指導技術に開きが出る。

例え今は結果が出ていてもいつかバレる。

バレるとかバレない以前に選手が心に深い傷を追う。

現場から自ら去って二度と現場に立ち入らないで欲し

い。

体罰指導者はその時は反省してもまた繰り返すから。

日大の対応は異常だったがこの大学の動きは素早かっ

た。

ただなぜこの体罰に早く気付けなかったか?

選手が全てを報告出来る関係を監督が作っていたか?

この点が悔やまれる。

全大学で一度無記名のアンケート調査が必要かも知れ

ない。

こういった調査に及び腰の大学もあるのでスポーツ庁

が先頭に立って行うしかない。

日体大のパワハラ問題の時、他の大学に取材の依頼を

行ったが自分の大学にはとにかく火の粉が飛んで来な

いようにという必死な姿勢を感じ取った。

大学側の総務課の担当者に取材を行ったが全ての質問

をしっかり調査した上で回答してくれた。

学長、副学長共に何度でも取材に応ずる姿勢だ。

これからこの体罰が各社で報道されると思う。

変な方向への報道の警笛として現在までに大阪産業

大学に取材を行っている社を列挙しておく。

産経、時事通信社、毎日新聞、NHKが電話取材を行っ

ている。


NHKは夕方直接取材に来られるかも知れないと担当職

員。

本日の学長、副学長が応じた囲み取材に出席した社が

読売新聞、朝日新聞、共同通信、毎日放送。

スポーツ新聞社は今のところゼロ。

フリーは筆者のみ。

こんな状況だ。

取材せずに書く社があることを知っておいた方がい

い。

そして意図的にある方向に導こうと報道する社がある

ことも。

筆者はこの後も事実を丁寧に取材し伝えていく。

最後まで読んで頂きありがとうございます。今、気になるネタをどんどん紹介、そして斬り込んで行きます。『本当に知りたいことにフォーカス。』より的確な取材活動のために、もしよろしければ、サポートをお願いいたします。どうぞ、よろしくお願いいたします。