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99. いのまたむつみ 【イラストレーター】

80〜90年代くらいのファンタジー系小説の挿絵やアニメのキャラクターデザインでおなじみ(多分)、いのまたむつみさん。
アニメーターとしてキャリアを積み始め、そこからキャラデザをするようになり、ついでイラストレーターに軸足を移していったようです。

わたしが馴染み深いのは
・ウィンダリア
・宇宙皇子
・風の大陸
この辺り。
いのまたさんは小説の挿絵およびアニメのキャラデザなどに携わっています。
(と言っても観ても読んでもいないんですが……)
どれも曲が好きでよく聴いていて、いずれアニメも観たいなあと思っている作品です。

余談:ちなみにウィンダリアのedと風の大陸のドラマCD主題歌は新居昭乃

他有名なのはテイルズオブシリーズのキャラデザとかですかね。
テイルズは全くノータッチなので何も言えませんが。

で、なんで急にいのまたむつみかと言うと、今日たまたま画集「月の聲星の夢」を買ったのでした。アニメ系の画集を買ったのは初めてかも?
ちょくちょくブックオフなんかで見掛けていて、タイトルと表紙が良いなあとは思っていたのですがそこそこなお値段だったのでずっとスルーしていました。
それが渋谷のまんだらけで300円で出ていて、それなら買うかと思ったしだいです。

この画集には「幼夢戦記レダ」と「ウィンダリア」のイラストを中心に、80年代のイラストワークが収められています。
全然知らなかったんですが、レダの原作小説は「吸血鬼ハンターD」の菊地秀行作なんですね。
(Dの劇場版アニメの記事↓)

表紙と綴じ込みポスターは描き下ろし。
漆黒の髪とドレスに、赤い石の飾りのついた金の装身具を身につけた女の人(わたしは月夜の魔女もしくは聖女だと思う)が描かれています。
中のイラストもファンタジー色が強くて、特に宝石を多用したアクセサリーなんかが実にわたし好みなんですが、正直表紙のイラストが一番好きです。元となる作品がない分、自分で好き勝手に物語を想像できるのが楽しいのです。

絵柄は作品によってテイストが変わりますが、基本的には少女漫画と少年漫画の間、という印象です。
線の細さや繊細な色使い、モチーフのディテールは少女漫画を思わせる一方、ポージングや露出度高めな格好、全体の雰囲気は少年漫画っぽい。
同年代に活躍している天野喜孝や、その他様々な作品の影響を強く感じさせる絵もあります。

そういった多様なイラストを貫くいのまたむつみらしい特徴というと、やっぱり瞳の描き方だと思います。
どの絵でも真っ先に瞳に目がいく。
丸くて愛らしい瞳、横長のミステリアスな瞳、どちらも大きく印象的です。中には顔の三分の一くらいもある時もありますが、不思議と全体のバランスを壊しません。
ぱらぱら捲るだけでも不思議な瞳に魅せられてしまって、何度も何度もページを開いてしまうのです。

「宇宙皇子」の画集もちょっと気になる。
それよりまずは、冒頭に挙げた三作品+「幼夢戦記レダ」のアニメを観よう。と決意を新たにしたのでした。

80年代アニメとか日本のファンタジー小説を語るときには避けて通れない方だろうと思うので、その辺りに興味のある方のほとんどがご存知かも分かりませんが、この画集は結構な頻度でブックオフにてお目にかかれるはずなので、お見かけの際はぜひ手にとって、めくるめく目力を体感してみてくださいな。
ではまた。

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