印象的な言葉とか メモ
ここ半年ちょっとくらいに触れたマンガ・アニメで、(その作品だけで今1記事書くのは難しいもので)印象的だった言葉やシーンを、メモとしてまとめておきます。自分用。
マンガの方のみ簡単な作品紹介もつけておきました。
●アニメ
・リコリス・リコイル4話
すんごい甘いパンケーキ的なもの(フランボワーズ&ギリシャヨーグレットリコッタダッチベイビーケークとホールグレインハニーコームバター with ジンジャーチップスというらしい)を食べる時の会話。
すべての食事が美味しく楽しく幸せなものであったら毎日うきうき過ごせるだろうなあ。
このスイーツの名前を調べる時に偶然知った名古屋の格調高いメイド喫茶が、9月に閉店とのことなのでそれまでに一度訪れてみたい。
あと、同話でトランクスを常用していたたきなが千束に女性用下着を買わされるくだりがあって、いやトランクスでも別にいいじゃんと思った。
・どぅー・いっと・ゆあせるふ2話
スキー板でベンチを作るとなった時に出た会話。椅子を乗せて運ぶ椅子。お母さんの着眼点がちょくちょく面白かった。
・spy×family 2期5話
spy×familyは全編通して面白かった。秋に3期がくるから楽しみ。
エンディングも涎垂れそうなご馳走がいっぱい出てきた。特に芋とソーセージのグリルが良い。食べたい。
●マンガ
・おおやちき「ルージュはさいご」
学園のマドンナ・ヴィは、想い人を振り向かせるために美人の顔を作り上げているのだが、他の男ばかりにモテる。その幼馴染のヒロインも、好きな人はヴィに夢中、と思い通りにならない恋愛をしている二人がある計画を画策し……
内容はわりと王道少女漫画だけど、絵が独特。慣れるまでにちょっと時間がかかった。
wikipediaにおおやちきの男性像は山岸涼子「アラベスク」のユーリなどに影響を与えた、とあって、なるほど「アラベスク」は人物がゴツくて、好きだけどとっつきにくさもあったもんねと納得。
・早池峰キゼン「テンバイヤー金木くん」26話
転売の良し悪しについて考えるマンガ。と言っても、メインキャラクターにお気楽キャラの大友を据え、全く堅苦しくなくさらっと読める。
その中で献血と売血の社会問題について触れられていた。売血についてあまり詳しくは知らなかったけれど、要するに感染症や金銭目的で過度な献血を繰り返した粗悪な血など、利益を重視することで有害な血を見逃すことが問題となった模様。
今の、献血するとお金ではないけどちょっと特典がある、という制度も良いばかりではないようで、見方によって色々ある。何だか諸星大二郎の臓器売買を描いた話を思い出した。
・町田粥「発達障害なわたしたち」9話
自身も発達障害を持つ作者が当事者と話しながら描いている作品で、この回では漫画家カメントツさんがお相手。世の大半の人は何かしら発達障害を持っているんじゃないかと思うし、わたしも診断を受けたことはないけど当てはまる部分もあるのでふむふむと読んでいる。
”店の情報量を減らす”取り組みがあるのか、と知って興味深い。他人と感覚を共有することはできない、ということを念頭に生きねばならない。
同作者の創作マンガ「吉祥寺少年歌劇」「マキとマミ」も、心理描写がしっかりしていて筋立ても破綻なく、よかった。
・白浜鴎「とんがり帽子のアトリエ」(多分1巻?)
生まれつきの魔法使いでなければなれないはずの魔法使いの秘密を知ってしまったココが、お母さんを助けるため、魔法使いの修行に励むファンタジー。細やかな魔法の設定にワクワクするし、皆お洋服がかわいい。
これは修行仲間のテティアのセリフ。ポジティブですごく素敵な考え方だなあ。
ストーリー自体はこれから核心に迫っていくところという感じで、今後が楽しみな作品です。
・せがわ真子「ラブ・ストリート」
小説家志望の女子高生がヒロイン。恋に、将来に、悩んでつまづいて、進んでいくザ・少女漫画。正直もう中身を覚えていないけれど、いかにもこの時代っぽい可愛らしい絵柄は好き。
10代の頃ってよくこういうこと考えてたなあ。今でもたまに考える。
学校もの少女漫画の醍醐味はこういう共感性だと思う。普段そんなに学校ものは読まないけれど、じ〜んとくるシーンもある。
・山中音和「ロリータの詩集」
過去に言葉で人を傷つけてしまったことから、人と交わろうとしない女子高生・斎(ゆい)が、ある事件をきっかけに詩を書き始め、言葉を取り戻していく過程を連作の短編集としてまとめている。作品によって深く共感できるものもあれば、しっくりこないものもあったけれど、全体に静かな熱のようなものが感じられた。
一人でいるのが好きなように見えて意外と沢山の人と繋がりのできていく主人公に、こちらも惹かれていく。
この学校の定義はすごくしっくりくる。やりたいことが明確にある人はすごいと思うけれど、のんべんだらりと通っていても罪悪感がなくいられるのは有難いことだったんだなあ。
人生は長い暇つぶしだというのは常々思っていることで、何かしらやっていればなるようになっていくんだと思う。生きていることに意味なんてないかもしれなくて、とにかく生きているうちは時間を消費しなければならない。
まあその時間ができるだけ楽しいものであったら嬉しいよね、というくらいで。
・上條淳士「sex」
「TO-Y」がかっこよすぎて他の作品も読みたくなって読みました。
あらすじをまとめるの難しいな。沖縄と横須賀という、米軍が身近にいる地で経歴不詳のユキが中心となって起こすトラブルの数々がストーリーの軸になっている。やくざとか暗殺者とかも出てくるアクション要素あり、魔性の女的なヒロイン・カホも魅力的。
体温計の中の水銀はそのままならそこまで毒性がないというのは初耳でした!
微生物の作用で有機水銀化合物になると強い毒性を持つから、そこが問題視されて水銀の体温計は廃止されたんですね。
猫目キャラのちぎらは一度見たら忘れない独特の顔と空気感。一見天然さんだけど、そこはかとない病みを感じるこのセリフ。漫画としては「TO-Y」の方が好きだったけど、こちらもスタイリッシュで考えさせられる話でした。
・坂田靖子「アモンとアスラエール」
歪な片思いを描くBLもの。少年の園ギムナジウムで、弱みを握られた優等生が、不良学生に見込まれ、徐々に精神を蝕まれていく。
心理描写が巧みで、坂田靖子の作風の幅の広さに改めて感じ入る。上のセリフは両方アスラエールのもので、その思考には理解できない点も多々あるけれど、一貫して自分の哲学に基づいて行動しているから良くも悪くも人を惹きつけるんだろうなあ。
同人誌ラヴリで読んだけれど、その後単行本を見つけて買いました。まだ単行本は読めていないので、差異があるのかは不明。
・高野まさこ「ワルツ」
最愛の妻を亡くしたことで女性と話せなくなった父親が、性格の良い美形ばかりを集めたゲイバーを始め、そこの従業員とともに子育てをしていく。
登場人物が皆清らかで天使みたいな心を持っている。子供の視点から語っていることもあり、言葉が読み手にダイレクトに響く。
読んでいるだけで満ち足りた気持ちになりました。
・川崎苑子「りんご日記」
りんごちゃんとその家族・友達の日常を描いた作品。どたばたコメディチックな話があれば、おセンチな回も。
これは漫画読んでばっかりで全然勉強しないりんごに対しての、母親のセリフ。ギャグっぽく言ってるけど、わりと毒もあるよね。よくOK出たな。しかし、子供の気持ちもお母さんの気持ちも分かる。
・太刀掛秀子「花ぶらんこゆれて」
父の再婚後、最初は優しかった継母が急に冷たくなり、病弱な妹とは死に別れ、年上男性との恋はままならず…傷つきやすい少女・るりの物語。
るりの悲劇のヒロインっぷりというか、なよなよしさに苛々してしまって、好きになれなかった。ストーリーもご都合主義だし、そもそもお父さん家にいるのに家族のこと見てなさすぎじゃない?
でも上の言葉は、好きな人にプレゼントしようと思ってうきうきしている少女の気持ちが伝わってくる、愛らしいセリフだと思う。
手編みのマフラーとかセーターとか、昔の少女漫画では定番アイテムだけど、今はどうなんだろう? 実際作ってた人がどれくらいいるかは分からぬが、昭和の裁縫雑誌だと「あの人に送ろう〜」的な特集も多いよね。
ヘッダーはジェシー・ウィルコックス・スミス
最後まで読んで頂きありがとうございます。サポートは本代や映画代の足しにさせて頂きます。気に入って頂けましたらよろしくお願いします◎