羽田発の娘を見送ったら、まさかの羽田泊となった母の話
まだ眠い。まさかの朝帰り。朝焼けが妙にキレイで重たい頭を上げて写真を撮る。
娘っこの春休み留学(詳しくはこちら)。出発はフィリピン航空の深夜便。マニラで乗り換えて、ダバオへ昼前に到着予定。
ダバオへのアクセスは初訪問者には悩ましい。昼間に出発すると、現地到着が深夜。昼間に到着したいなら、深夜発。これぞ究極の選択よ。
初めて踏む土地は、せめて明るいうちにと、今回は後者。昼間到着を目指して「深夜羽田発」。
23時、チェックインカウンターが開いた。長蛇の列の割に、2台のカウンターで対応。つまりカメの歩み、というかカタツムリ。
よーやく娘っこの番に。よっしゃこれでパッと諸々済ませるぞ!と思ったらば。
「17歳ですね、ちょっとこちらにご記入を・・」
と、一枚の紙が。未成年ということで、保護者情報や、現地でのお迎えの有無、その詳細などなど、細かい状況を書くことに。
気になるのは母の刻一刻と迫る終電の時間。ギャッと書いてパッと渡す。リクエストは窓側の席。ハイハイハイ、どんどん発券してちょーだいな!
なんて、問屋、いやカウンターがおろさなかった。
「出国に際して、ここからスタッフが一緒に付き添い、ゲートまでご案内できますが、いかがいたしましょう」と。
て、手厚い!もはや小さい子みたい。いや私が乱暴に扱いすぎなのか?
「いや、分からなかったら聞くので大丈夫です」と娘、やんわり伝える。
「では、ダバオの空港到着からお迎えの方のところまで付き添いを付けることもできますが」と。オラ、考えたこともなかったべ。
娘っこ「いや、これも分からなかったら誰かに聞きます」と、自力で頑張る宣言。
窓際の席、だけで上司らしき方も一緒にしばし画面をにらみながら何か相談してる。「ここのほうが」「いやそれだったらこっちのほうが」って。
いやいや、どこも窓だし!とキリキリしていたら、ゆっくりとこんな話が。
「ご提案ですが、真ん中こちらのお席はいかがでしょう。窓側の席をCA用として開けておりますので、時折着席するかもしれませんが、基本誰も座りません」と。
なるほど、CAさんの近くにすることで、目を掛けてもらえるように手配してくれたのかと。キリキリしていた私ごめん。その優しさでお願いします。
最後に、「ご搭乗は優先的にご案内しますので、ゲートでは前のほうに座っていてくださいね、係員が声を掛けますから」と。
我が家、子どもが1人で飛行機に乗るのは初なので、これが全ての航空会社で統一されている対応か、はてまたフィリピン航空だけなのか分からないけれど、その手厚いフォローに感動。
時間はかかったけど。
未成年ということで特別対応なのだろうけど、今や18歳で成人と言われる日本では、17歳なんて大人リーチ、くらいに思っていたが、海外では感覚が違うのだろう。
娘っ子本人も「未成年ひとくくりで5歳だろうが17歳だろうが同じなんだろうね」と笑っていた。
気づいたらカウンターはガラガラ、ほぼ最後の乗客となっていた。
さあ、受け取った搭乗券を握りしめた彼女とチャチャっとゲートに向かってビャッと手ェ振って終電に走るぞ!と思ったらば。
「お母さま、飛行機が離陸するまでは、空港内に居てください」と。
えええええーーーー。聞いてないーーーー。
聞くと「万が一飛行機が飛ばなかった場合、親御さんのところに一旦引き渡しを致します」と。
離陸は深夜1時40分。この時点で母、羽田空港に残留確定。
長くなりそなので。続きは次号にて。
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