2018年 見に行ったライブまとめ 上半期

毎年大晦日にツイッターで、その年見に行ったライブを、自分の1年間の振り返りの意味も含めてザーッとツイートしているのですが、今年はこっちに書いてみることにしました。
感想をきちんと書き残さないので、あんまり覚えてないものが多いんですが、行った当時のツイートを参考にしつつ書いてます。
今年はだいぶ行った数が少ないんですが、とはいえ色々書いていると分量が多くなったので、上半期と下半期に分けました。こちらは上半期編です。下半期編はこちら
大したことは書けませんが、お暇なら見てよね。


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1/25 Jason Moran & The Bandwagon @BlueNote Tokyo

今年の初ライブはジェイソン・モラン。ファッツ・ウォーラーを取り上げた『ALL RISE: A Joyful Elegy For Fats Waller』は個人的に大ヒット。なのでこれは見に行かずにはいられなかった。
最新のアルバムとかは聴いてなかったんで、知的で理論的でなんならちょっと前衛的(?)なこともやるイメージ、むしろ『ALL RISE』は稀な作品なんだろうと勝手に思っていたが、ライブは意外と『ALL RISE』の時のようなノリが多くて楽しかった。『ALL RISE』は作られるべくして作られたアルバムだったのかもしれない。
このライブ、一人の人の手足のように息が合っているのに、それぞれがすごく自由に動いていて、ものすごいレベルのものを見たな、って思った記憶がある。


2/2 Keyon Harrold @Cotton Club

映画『Miles Ahead』のサントラでも吹いていたキーヨン・ハロルド。今回連れてきたバンドでは、ドラムのチャールズ・ヘインズが以前からだいぶ気になっていたドラマーで、正直そこばかり見てしまっていた。よくない癖。すみません。
そのチャールズ・ヘインズ。強靭なビート感、所々入れてくるフィルや強めのスネアがすごく気持ちいい。彼含めリズム隊がめちゃめちゃ安定していた印象。もう一度見たい(ちゃんと見られなかったっていう意味で)。


2/19 GoGo Penguin @BlueNote Tokyo

ゴーゴーペンギン、何度か見ているけど、このときはよかった。効きすぎなくらい効いてるベース、ピアノのフレーズの上で熱を帯びていくドラム。あと分かりやすすぎるけど、ピアノの音が綺麗なのと、曲がいいんですよね。ずーっと演奏が続いて欲しいと思ったし、3人が演奏している瞬間を写真のように記録したい、と思った。それがどういう気持ちの表れなのかよく分からないけど。


3/1 Roy Hargrove Quintet @BlueNote Tokyo

今年11月に若くして亡くなったロイ・ハーグローヴ。現代ジャズの下地を築いた重要人物の一人であり、自分もショックだったんだけど、衝撃が思った以上に大きかったのは、最後の来日公演を見に行ったから、というのもあるのかもしれない。
ロイ・ハーグローヴ・クインテットは『Earfood』の頃のメンバーのイメージが強すぎて、今のメンバーはどうかな?と思っていたが全く杞憂だった。トラディショナルなオーセンティックなスタイルながら古臭さがない。尖った新しさとかスゴさはないけど、上手さをじわじわと感じる。スタイリッシュ。今思ったけど、それはロイの余裕、だったのかもしれない。
あとロイがカッコよかった。演奏している姿、腰掛けてソロを聴いている姿。チェックのセットアップにアディダスのバスケシューズ、みたいな衣装もバツグンで、俺はああなりたいと思った。
それにしても、ロイ・ハーグローヴが亡くなったことは本当に残念でならない。


4/6 村上”ポンタ”秀一 ライブスペシャル「音楽境地」(壱)@中野サンプラザ

今年唯一と言っていい?フュージョン系のライブ。渡辺香津美、高中正義、角松敏生、Charと、やたらすごいゲストばかり。後半に深町純のニューヨーク時代のナンバーを演奏していて、かつてこの辺をすごく聴いてた俺はちょっと懐かしかった(年齢的にはだいぶおかしいんだけど)。


5/14 Moonchild @BlueNote Tokyo

去年コットンクラブ公演を見に行ったときめちゃめちゃよかったので、これは来るたび行かねば、という思いで今年も見に行ったムーンチャイルド。最高。
ヴォーカリスト+バックバンドという関係性ではなく、かといって既存のバンドfeat.ヴォーカル、というものでもなく、ヴォーカル含め全員合わせての音、バンドなんだなと思う。
とにかくグルーヴから音から最高に気持ちいい。最THE高。デートでムーンチャイルドのライブ見に行って、最高だよね、って言い合える人と付き合いたいと思います(気持ち悪い


5/17 Mark Guiliana Jazz Quartet @Cotton Club

これも年一で見とかなきゃ案件のマーク・ジュリアナ。今回は『Jersey』のツアーだったか。いつもよりだいぶステージから遠い席だったけど、思ったよりマークの動きが見えて、これがまぁやっぱり凄かった。マーク・ジュリアナのドラムは何度見ても打ちのめされる凄さ。なぜそんなことを思いつくのだろう、と思わずにいられないプレイ。「Long Branch」でのドラムソロは圧巻で、本当に参った。
マーク・ジュリアナ、デヴィッド・ボウイ『★』に起用されてスゲーってなったけど、その後ロックやポップ方面でマーク・ジュリアナが起用されたような話を聞かない。クリス・デイヴくらい色んなところで起用されて欲しいし、もっと色んなマーク・ジュリアナが聴きたいのになぁ、と思う。


5/30 Chris Dave & The Drumheds @BillBoardLive Tokyo

宇多田ヒカルの楽曲への参加や、出す出すと言われていたリーダー盤がようやくリリースされ、今見ないでいつ見るの、というタイミングで来たクリス・デイヴ。これまでも何度か見たんだけど、今回はドラムがよく見える位置に座ることができた。
で、本当にぶったまげたというか、やられたというか、参ったというか、のされたというか。明らかにドラムの歴史が変わったと思い知らされたというか。今まで蓄積してきたドラムのテクニックや知識といったことを、概念をまるっと変えさせられるようなプレイで、ビックリしてしまった。
ドラムに対する考え方が、これまでのドラマーとも、現代のあらゆるドラマーとも全く違う、唯一無二の存在。誰かが「宇宙人」と言っていたけど、まったくその通りだと思う。
いやもう本当にこのライブは、とんでもないものを見たと。父と見に行ったんですが、終演後顔を見合わせて、しばらく言葉が出てこなかった。ヤバかった。


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ここまで読んでくださってありがとうございます。
7月以降のライブは下半期編へどうぞ。


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