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仕事帰りに夕暮れ空を写メする余裕を

本日は残業だった。
ヘトヘトになりながらも車を運転して帰る。
家までは1時間半の道のりだ。

途中、どうも眠くなってコンビニで休憩。
車から降ると駐車場に人の気配がする。
ふと見ると、同じく仕事帰りであろうスーツ姿の中年男性が一人、スマホを空に向けている。

つられて見上げると、そこには見事な「かなとこ雲」が。
薄暗くなった群青色の空に、恐ろしいほどの威厳をもって聳えていた。
(まさに記事のタイトル写真のような絶景だった)

そんな夏ならではの素晴らしい景色。
しかし、あの男性がいなかったら私は気づくことができなかった。
同じく私も写真を撮りたかったが、なんだか周りの目が気になり、そそくさと店の中へ入ってしまった。
帰りの車の中で大きく後悔した。
もう、あの同じかなとこ雲は二度と見ることはできない。

一刻も早く家に着くことを目的に車を走らせる帰り道。
しかし、そこには知らないところで素晴らしい風景が広がっている。
「通勤時間」は決してただの「移動時間」なんかじゃないんだと痛感した。
まさに、なんだって楽しんだもの勝ちなのだ。

フロントガラスに当たる雨粒
季節を追うごとに濃くなる街路樹の葉
想像力を豊かにさせる雲のかたち
確実に成長する田んぼの稲

そんな些細なことに敏感に、移り変わる季節を感じていきたい。


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