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食べ物に機嫌をとられる

わたしはいつでも食べ物に頭を撫でられ、すぐに機嫌を直してしまう。はじめのひとくちで。

おいしいものを食べると、考えてたことや考えなきゃいけないと思ってることが「どうでもいいや〜」「まぁ…いっか〜」となれるのだ。もし落ち込んで食欲がなくても、こんなわたしならなにかを食べたら元気になれるかもしれないと思って、そういう時ほどよく食べてしまう。

わたしはいつでも物事を考察する人のことを尊敬する。なぜならわたしは物事を考えるのをこういう風にいつも途中でやめるから。考えても意味ないや、とか、どうにかなるでしょ!とか。でもこれはわざと意識してやっている。わたしにはそういう方が向いてると知っているから。

わたしは今日坂道を自転車で降った。
坂道の途中に交差する道で、わたしは右に曲がらなくてはいけない。
だけど今日のわたしは曲がらなかった。
坂を満足するまで降りたかったから。
こんなふうにわたしはいつもそのときのいちばん大きな気持ちに応えることにしている。わたしにとってはこれが深く考えてることと等しいのだ。後悔したこともない。

いつでも食べ物はおいしい。
食べ物を食べると、幸せになる。

それが食べ物自体やそれをわたしに食べさせる人の思惑通りになってしまうのではないかと考えるとちょっぴり悔しくなるけど、いつでも食べ物に胸を撫で下ろされる単純な自分に安心もする。

ずっと前、SAKA-SAMAの運営さんに、話がありますと呼ばれておいしいトンカツをみんなで食べてるとき、SAKA-SAMAのリーダーに任命してもらった。トンカツおいしかったな。。。

このまえもレコーディングの時にめげそうになって、めげそうなのはバレてなかったけど、いきなりステーキ食べさせてもらったら元気になった。すごくおいしくて、るんるんにまでなった。

それからこのまえなんだかかなしくなりそうになったとき、喫茶店でナポリタンとクリームソーダを食べたら、おいしい!しあわせだ!しか考えられなくなってかなしい列車に乗らずに済んだ。

何かがんばったときもわたしは自分を甘やかして食べ物を食べる。食べ物に頭を撫でてもらうために。

結局がんばれなくてもがんばっても、食べ物を食べる。がんばらないために、がんばるために、わたしは食べ物を食べる。

今日は何を食べようかな。

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