谷川萌々子 第19節とそのほか諸々雑感
はじめに
代表ウィークが終わり日本、欧州ともにリーグ戦が再開。
3連休ということもあり結構な試合数を見た週末。
女子サッカーを中心に雑感諸々を書き綴っておきます。
今週の谷川萌々子
ダマルスヴェンスカン(スウェーデン子サッカーリーグ)の第19節
ローゼンゴードvsエーレブルーの試合をFANSEATにてLIVE視聴
結果は4-0勝利。19戦19勝を驀進中。得点82失点5で得失点差+77
( ↓ ハイライト動画)
谷川は試合開始からボランチを定位置にプレー。
序盤から押し込む展開が続く中で前上がりはするがペナ侵入する場面はそれほどなく、2列目と2.5列目の間でバランスを取りながら縦パスより左右に振り分けるパスでゲームメーク。
低い位置でブロックを敷き粘り強く対応する相手にチャンスは創るがなかなか得点に結びつかない。押し込んではいるが得点に結びつかない展開に若干強引で雑なプレーが見え始めたなと感じていたら、そんな空気と全く関係なく14分に谷川の右足一閃ミドルで先制。
谷川を観ていつも思うことだが1人だけ纏ってる空気感が違うというか、谷川の周辺だけ時間の流れが違うように感じる。
Jリーグで言うなら家長の纏ってる空気に近い。
でも、まだ19歳……
その後相手が反撃に出る場面はあるが、谷川の積極的なプレスバックでピンチの目を摘むシーンが散見されて攻撃よりは守備の方が好プレーの多い試合という印象。
後述するがダマルスヴェンスカンはWEリーグと比較してフィジカルコンタクトを恐れないプレーが多いような気がする。
谷川は168cmなので日本人の中ではサイズのある方だと思うが、ダマルスヴェンスカンではもっと大きい選手も珍しくないが、フィジカルコンタクトを恐れていないし、ほぼ当たり負けしているシーンを観ることがない。
本当に色々な意味で規格外の選手だと感じる。
門脇の良さが見つかりますように
門脇は押し込む展開が続く中で、なかなかうまく使えるスペースを見つけるのが難しい展開続いていたが、2点目の押し込んだ得点はヘディングの折り返しに上手くスペースを見つけて良かったと思う。
ローゼンゴートはサイドからのクロスが基本速いボールが多いので、ニアで合わせるというよりファーまで流れてくるのを待って合わせる方が得点になる確率が高いような気がする。前節もファーサイドで合わせての得点だったがポジショニングの良さが光る選手だなという印象。
首位独走中のチームで3トップの中央でスタメンで出続けて、何気に9得点で得点ランキング7位。谷川の12得点が異常過ぎるだけでもっと高く評価されて良い選手だと思う。
その他のダマルスヴェンスカン日本人選手
ヘッケンの北川ひかるはベンチ外。
情報がないが怪我でないことを祈るしかない。
ハンマルビーの宮川麻都は先発80分交代で5-0勝利に貢献。
シーズン途中の加入ながら既に替えの利かない選手になっている印象。
中盤を広範囲にカバーしていてポゼッション時はDFまで落ちて展開を助けることもあるし、痒いところに手が届くプレーを随所に見せつけている。
前半のローゼンゴート戦は加入前だったが10/20の対戦ではポジション的に谷川とのバチバチのマッチアップが楽しみ。
( ↓ ハイライト動画)
AIKの田畑晴菜はフルタイム出場したが1-4で敗戦。
右SHとして先発したが後半の選手交代に伴い左SHにポジション変更。
田畑自体のプレーは悪いわけではでないが、やはりチーム力が19試合3勝2分14敗で13位(/14)なので、如何ともしがたい。
田畑がサイドで良いポジションを取れても出し手がいない。田畑の適正ポジションはサイドだと思うが出し手としても一番良いんじゃないかと感じるほど。ただテクニカルなレベルは通用しているがフィジカルコンタクトで負ける場面が散見されるので、現状で踏ん張ってやっていくしかないので頑張ってもらいたい。
( ↓ ハイライト動画)
U20女子W杯 スペイン撃破!!!
U20女子W杯にユールゴーデンの小山史乃観とハンマルビーの天野紗が参戦中。
準々決勝でスペイン撃破。月曜祝日で良かったぁ!!!!!!
天野はなかなか出番が限られているが、小山は完全にレギュラー定着。
ユールゴーデンではトップ下起用だが代表だと左SBの印象なのでどうなることかと思ったらボランチで完全にハマってる。スウェーデンの経験が活きているのだろうがフィジカルコンタクトを怖がっていないし、サイズは小さいが負ける場面は少ないように感じる。
前回大会で左サイドでの印象的なプレーが残ってるので2年経ってボランチ定着は結構なチャレンジの結果として手に入れたものなのでこのまま優勝まで駆け上がってもらいたい。
それにしてもスペイン撃破に興奮しつつも、谷川・古賀・浜野・藤野が不在なのがさらに誇らしい気にさせてくれる。
前回の記事でベストメンバーで優勝して欲しかったなどと書いてしまったが、このメンバーでも十分優勝に手が届くサッカーをやっている。
軽口を叩いて申し訳ない。
思えば女子サッカーを割と真剣に観るようになったのはU20女子W杯2018で、長野風花・遠藤純に痺れたのがきっかけだった。
本気で「コレって今後A代表がW杯3連覇できちゃうんじゃないの?」って思ったもんな。2018大会も決勝スペインと対戦して優勝したけど、それにしてもグループリーグの組み合わせメチャクチャ過ぎじゃない?
今季はノジマステラ神奈川相模原を観る
WEリーグ開幕戦のセレッソ大阪ヤンマーレディースvsノジマステラ神奈川相模原の試合をDAZNにてLIVE視聴。
まず、企業名入れてもいいとは言え、それにしてもチーム名長くね?
って感じてしまった。まあ大したことではないので良いんだけれども。
女子サッカーは日本代表と谷川萌々子を中心に観てきたので、WEリーグは観ていなかった。世界と比較するためにも相模原住みなので今期はN相模原を中心にWEリーグの試合を観ていこうかと思った次第。
試合を観ての率直な感想は「ちゃんとしたサッカーをしている」
良くも悪くも日本人的なサッカーだなと感じた。ゲームモデルとゲームプランがあって選手がきちんと実行している感じ。別に嫌味ではなく非常に面白かったし、これが日本のサッカーの強さの一部だとも感じた。
ただダマルスヴェンスカンと比べるとフィジカルコンタクトが少ないし、怖れている印象も強く残った。両チームともベンチ含め全員日本人選手だったので試合の中で強度という要素に関しては少し物足りない印象だった。
1試合しか観ていないので他の試合を観たら印象が変わることもあるかもしれないが。
N相模原は1-3での敗戦だったが、そこまで力の差は感じなかった。
前線とDFラインが離れすぎていて攻撃が前線の単発で終わっているのがもったいないなと感じた。今後の課題はビビらずに勇気を持ってDFラインを押し上げてハーフコートで展開するサッカーができるかどうか。そのサッカーができるだけの選手は揃っているように感じたし今後に期待したい。
話は変わるが、以前WEリーグの改革案的な記事を書いたので貼ります。
個人的には良いアイデアではないかと気に入っているんだが。
WEリーグの発展には新しいマネタイズが必至で、そのためには大胆さも必要なのではないかと感じているんですが…
おわりに
男子サッカーが欧州サッカー市場で現在の状態になるのに10年以上掛かっているように思うが、女子サッカーはコロナ後の3年くらいで男子と変わらないか、それ以上に欧州サッカー市場に食い込んでいる状況に感じる。
嬉しいことではあるが移籍金周りが男子とは比較にならないのでJリーグ以上にWEリーグの方が国内リーグの空洞化問題は深刻なように感じる。
今季はWEリーグを観つつ思うところあればまた書いていきたいと思う。
まあ、なんにしろ日本の女子サッカーは強い。
と、思う週末でした。
(文中敬称略)
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