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【マンガ五選2】設定がぶっ飛んでいるマンガ

マンガは基本的にフィクションゆえにさまざまな設定がある。なかにはやや理解に苦しむものもあるが、そのなかでも特に、何故こんな設定を思いついたのか、ツッコミどころが多すぎる作品が存在する。そんな作品を5つ取り上げる。

ある意味創作物として、突飛な発想は天才の証なのかもしれない。機会があれば作者の先生にどうやって思いついたかを聞いてみたい。

1.テルマエ・ロマエ

日本人は風呂が大好きである。古代ローマ人も風呂が大好きだったらしく、ローマ市民はテルマエと呼ばれる公衆浴場に足繁く通っていたらしい。そんな風呂大好きローマ人が、日本の風呂にインスパイアされたらどうなるだろう?という恐ろしい発想の元に制作されたのが、この作品である(多分)。

古代ローマの風呂設計技師ルシウスはスランプに悩んでいた。風呂に浸かっていると、突然日本に時間も空間も飛び越えてワープする(何故!?)。日本の優れた風呂文化に感銘と衝撃と嫉妬を覚えたルシウスは、先進的風呂技術を古代ローマに移植し、大成功を収める。

毎回日本の風呂を見て度肝を抜かれるルシウスのびっくり顔は、本人が真面目なだけに逆に笑いを誘う。映画化された際にルシウスを演じた阿部寛さんの熱演はハマり役すぎてビビった。


2.キューティクル探偵因幡

元警察犬(?)で現探偵の因幡は極度の毛フェチで、人の毛を食べるとその人の体質や性格などを知ることができる。その特殊能力を生かして世界征服を目論むイタリアンマフィア(ただしドンはヤギ)に立ち向かう。

言っている意味がわからない?大丈夫、書いている私にもわからない。パワーワードが多すぎて下手に書き出すとますますわからないので、とにかく読んでください。とりあえず作者の毛に対する深い愛情はわかると思う。

3.たべるダケ

世の中にはグルメマンガが多数あり、いかにも美味そうに食べるシーンを描くことが漫画家の力量の見せ所である。しかしこのマンガは、本当に食べるところしか書かれていない。

なにしろ主人公である女性は「いただきます」「ごちそうさま」以外にほとんど何も喋らず、名前すら作中に描かれていない。主人公以外にメインキャラクターもいない。有名店や人気店や珍しいお店のメニューを紹介するでもなく、本当にただ定番の食事を美味しそうに食べるだけのマンガである。

しかしいかにも美味しそうに食べるシーンは、ああ美味しそうと心底思わせる迫力がある。

4.ONE OUTS

野球は日本で最も人気のあるスポーツであり、それだけに野球をテーマにしたマンガは多い。多くの場合主人公は豪速球を投げるピッチャーであったり、ホームランをばんばん打つバッターであったりする。しかしこの作品の主人公渡久地は賭け野球出身で、120km/h程度の速球しか投げれないピッチャーである。

渡久地はプロ野球契約時にワンナウト毎に500万円受け取り、一失点毎に5000万円支払うワンナウツ契約を結ぶ。これは常識で考えれば超優良選手であっても赤字になる条件だったが、渡久地は悪魔的な活躍で勝利を積み重ねていく。

相手となる球団や選手たちも渡久地に勝つためにあれこれと策をたてていき、もはや普通の野球とは別次元の楽しみと深みが広がっていく。味方すらも翻弄される渡久地のプレイには、普通のスポーツ漫画に飽きた読者の度肝を抜くこと間違い無い。

5.ムダヅモ無き改革

よく社会的成功者は運が太いからギャンブルも強いとか思うことがある。また戦争とかやらないで平和的に外交問題を解決させたいと思うことがある。その二つを合わせてしまったのがこのマンガである。

元内閣総理大臣小泉ジュンイチローは世界各国の首脳と麻雀対決をし、外交問題を麻雀の勝敗で決する。とにかく各国首脳はその立場に立つだけあって皆豪運の持ち主である。彼らと命がけの勝負をし、日本の国益を守るのが小泉の使命なのである。

これまたツッコミどころは多すぎるが、不思議と政治家がカッコいいと思える数少ないマンガである。


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