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今年のYFFFは全国から知恵吸収でパワーアップ?!|全国コミュニティシネマ会議2022 in盛岡リポート&ちょっとお得なあの情報

年に一度の大会議が、昨年岩手県で開催されました…!

みなさん、こんにちは。ヨコハマ・フットボール映画祭note公式マガジン第82回を担当します、スタッフの坂野です。

さて、去る昨年11月、全国コミュニティシネマ会議が、岩手県盛岡市で開催されました。
こちらの会議にYFFFスタッフで参加してきたので、当日の会議内容を紹介しつつ、参加した感想等をみなさんにお伝えしていきたいと思います!
記事の最後には、ご存知の方も多い?!な、あの情報のお知らせもあるので、是非最後までご覧ください(^^)

全国コミュニティシネマ会議とは

会場の岩手県公会堂

まず、私たちが参加した全国コミュニティシネマ会議について紹介します!
この全国コミュニティシネマ会議とは、映画上映を行う人たちの情報交換と研究報告、ディスカッション、そして交流の場として、1996年から毎年開催されているものになります。全国各地から、映画や上映、文化事業などに関心のある人たちが集まり、興味のある人であれば誰でも参加ができる、非常に開けた会議です。

今回は、岩手県盛岡市の岩手県公会堂で2日に渡り開催されました。
1日目は、映画祭についてや「上映活動支援」制度実現に向けたディスカッション、開催地周辺を中心とした東北地方の映画館・上映団体などによるプレゼンテーションマラソンと、盛りだくさんな内容で行われました。
続いて2日目は、分科会として、3つに分かれ、それぞれでさまざまなディスカッションが行われました。

今回の記事では、現地でどのような会議が行われたのか紹介していきます!

“映画祭”の時代

まず最初に行われたのは、「“映画祭”の時代」というプレゼンテーションおよびディスカッションです。

登壇
志尾睦子さん(シネマテークたかさき/高崎映画祭)
高橋大さん(<映画の力>プロジェクト)
クリストフ・ポスティックさん(リュサス国際ドキュメンタリー映画祭プログラムディレクター)
宮﨑しずかさん(アニメーション作家/ひろしまアニメーションシーズン アーティスティック・ディレクター)
・司会
土田環さん(早稲田大学理工学部)

我々ヨコハマ・フットボール映画祭も含め、全国には250以上の映画祭がありますが、半数が終了しているという現状があります。
このような現状がある中で、全国、さらに世界の映画祭はどのように行われ、どのような課題があるのか、議論が繰り広げられました。

まず高崎映画祭の志尾さんは、地元で映画に係る活動をしていくことが重要だと語ります。それは、群馬県高崎市という地元が、映画好きや映画を仕事にしたい人にとって土壌でありたいという思いがあるからだそうです。
東京一極集中という言葉があるように、なんでも東京に集中しがちですが、東京から離れた地元で活動をしていくということも重要なのかもしれませんね。

また早稲田大学の土田さんは、映画祭の生み出す機能として
社会関係資本
文科資本
経済資本
の3つを挙げます。地域を繋ぎ(①)人やモノを繋ぎ、さらには知への出会いや文化作りなども行う(②)そして社会の経済活動に連動(③)する。これが映画祭の機能だと話します。
我々ヨコハマ・フットボール映画祭もこの機能を持ち続けられるよう、これからも皆さんと共に映画祭を続けていく必要性があると、改めて感じました!

〈映画の力〉プロジェクト

それだけでなく、2022年に初回を迎えたひろしまアニメーションシーズン2022や、岩手県で映画の上映などを行う〈映画の力〉プロジェクト、さらには海外(フランス)の映画祭であるリュサス国際ドキュメンタリー映画祭から様々なお話が飛び出しました。
どの映画祭もその土地に馴染む活動をしている印象を受けました。その中で、リュサス国際ドキュメンタリー映画祭のクリストフさんが大事にしていることとして話した「ドキュメンタリーに関係なく映画について考えること」は、全映画祭に共通することなのではないかと思いました。もちろん我々ヨコハマ・フットボール映画祭も映画について考えていますし、これまで行われていたり惜しくも終わってしまったりした映画祭でも考えていることなのではないかと思いました!

「上映活動支援」制度を実現するために

続いてのディスカッションは「上映活動支援」についてです。

登壇
岨手由貴子さん(映画監督/action4Cinema(日本版CNC独立を求める会))
田井肇さん(シネマ5(大分)代表、コミュニティシネマセンター代表理事)
渡辺祐一さん(配給会社「東風」/現代アートハウス入門)
櫛桁一則さん(みやこ映画生活共同組合(シネマリーン))
黒岩美智子さん(ガーデンズシネマ(鹿児島)/「夏休みの映画館」)
・司会
とちぎあきらさん(フィルム・アーキビスト/コミュニティシネマセンター理事)

このディスカッションでは、著名な上映活動支援の説明や、登壇者の方々が様々な上映活動支援から支援を受けるためにどのような活動を行ったかなどの議論が繰り広げられました。

2020年コロナ禍に入り、思うように活動できない映画館や映画祭などが溢れました。そういった際に活動を継続していくための資金を援助してもらう制度がAFF(ARTS for the future!)をはじめとする上映活動支援です。(AFFはヨコハマ・フットボール映画祭も2021年、2022年とご支援いただきました。)
ただ、簡単に支援してもらえるわけではなく、どういう活動をしたいか、なぜそのような活動をしたいのか、など様々なことを申請する必要があります。
どのように申請していき、実際にイベントをどう開催したのかを、全国各地の様々な事例を聞くことができ、大変興味深いディスカッションでした!

例えば、鹿児島ガーデンズシネマでは、支援のおかげで浪曲のイベントやお世話になったプロデューサーの追悼イベントなどを実施できたと話します。
他に、大分のシネマ5では、活弁×浪曲など幾つか企画を実施できたと話し、映画配給会社「東風」では“現代アートハウス入門”などを渋谷のユーロスペースで開催し、さらに全国のミニシアターで同時上映、イベント中継を行ったと話します。

日本版CNCの流れ

また、映画監督の岨手さんからは、クラウドファンディングなど観客に支援を求め続けて良いのかという疑問から生まれた「action4Cinema」(日本版CNC)の活動について説明がありました。
岨手さんは、今年の3月に動画が公開され話題にもなった日本版CNCについて図解でわかりやすく説明されていた為、今後如何に大事になっていくシステムなのかということを理解することができました。
私はこのような活動があることを知らなかったので、とても感心しました!

日本版CNCについて、わかりやすく説明されている動画もありました。一度ご覧になってみてください!

プレゼンテーションマラソン

音楽映画祭

1日目の最後は、プレゼンテーションマラソンという題で、岩手県内で活動・営業する(一部除く)映画団体が次々にプレゼンテーションを行いました。

たくさんの映画館や映画上映団体の活動や現状などを聞くことができ、多くの活動を知ることができ、どのような問題があるのかを考える機会になりました。例えば、映画館のない町というのは、普段首都圏で生活していると考えられないですが、岩手県にはそのような町もあるとのことです。そのような町では映画の上映会を年に何度か行っているそうですが、この上映会という活動の意義が地域によって大きく違うのだと思い知りました。

カシオペア映画祭

首都圏で暮らす私個人の感覚になりますが、上映会と言うと、普段映画館で上映される機会の少ない昔の作品の上映や、こども向けにアニメーション作品の上映など、そういったイメージがあります。
しかし、映画館のない町での上映会は、自分の住む町で映画が見られる貴重な機会であるとも言えるのです。実際に上映活動をする方から話を聞くことによって、新たな気づきを得られたように思いました!

他にも「映画の街」とも呼ばれる、今回のシネマ会議開催の地・盛岡で営業する映画館や映画団体の方が目の前でプレゼンテーションを行ったため、盛岡の映画愛を直接知ることができました!
私も盛岡の皆さんと同じくらいの映画愛を持ち続けて、YFFFの活動に尽力できたらと思いました。

プレゼンテーション参加団体
「映画の街盛岡」推進事業実行委員会
<映画の力>プロジェクト(盛岡かわとみどりのほしぞら映画祭)
ラヂオもりおか音楽映画祭
みやこ映画生活協同組合(シネマリーン)
シネマ・デ・アエルプロジェクト(宮古)
シワキネマ(紫波町)
カシオペア映画祭/萬代館(一戸町)
南部興行(盛岡ルミエール、盛岡ビカデリー)
中央映画劇場(中劇)
フォーラム(フォーラム盛岡、アートフォーラム)
一関シネプラザ
アウトクロップ・シネマ

映画の未来を語る・・・分科会

今回のシネマ会議2日目に行われたのは“分科会”です。
この分科会では、
①本と映画がであう場所ー図書館・まちの書店とコミュニティシネマー
②映画館(ミニシアター)における「こどもと映画プログラム」~若年層の観客を開拓する
③「“シアター未満”・“シアター以上”」ーまちに創造される新たな上映空間
にわかれて、1日目よりも深い話し合いが行われました。

私は、この内 ② に参加してきました。
1日目の会議よりも少人数であったことから、話者側と聴者側の距離が非常に近く、1日目の講演に近い形式とは一転して、聴者もディスカッションに積極的に参加できるスタイルであったことが良かったと感じました!

私が参加した分科会では、子ども世代に映画や映画館をどうアプローチしていくかの取り組みについての話し合いが主に行われました。子ども世代にアプローチする取り組みとは、例えば夏休みの上映企画や学生割引など、様々な子ども世代向けの企画やサービスが挙げられます。

夏休みの上映会は、日本全国多くのミニシアターで、様々な形で実施されていると言います。35mmフィルムでの上映など、なかなか見る機会のない鑑賞体験は、一生の思い出になるのではないかと思いました。子どもの頃からこのような貴重な経験ができるのは、羨ましいなと思いましたし、自分がもし子どもで、このようなイベントがあることを知っていたら、是非足を運んでみたいなと率直に思いました!

また、学生割引サービスのひとつである“学生応援プライス500”(2022年 神奈川県で実施)は私自身利用したことがあったので、この取り組みに関しては、ある意味当事者として話を聞くことができました。

学生応援プライス500は、ヨコハマ・フットボール映画祭2022でも実施したので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

・・・この学生応援プライス500は、今年も5月限定で開催中です!
対象劇場は、
・横浜シネマ ジャック&ベティ
・横浜シネマリン
・シネマノヴェチェント
・川崎市アートセンター
・あつぎのえいがかんkiki
・CINEMA AMIGO
・シネコヤ
そして、
・横浜キネマ倶楽部
・ヨコハマ・フットボール映画祭
ですので、対象の皆さんは是非神奈川県のミニシアターに足を運んで、500円で映画を見てみて下さいね(^^♪

そしてなんと、こちらの取り組みは、来月開催のヨコハマ・フットボール映画祭2023でも実施いたします!
ヨコハマ・フットボール映画祭で上映する作品は、学生ならどれでも500円で鑑賞できます…!(上映のないトークのみイベントは対象外となります。)
もちろん、6/19-23で開催するシネマ ジャック&ベティでの追っかけ上映も割引対象です。

チケットの購入はコチラから💁
学生応援プライス価格のチケットも販売中で、コンビニ決済も可能です◎

学生の皆さんは大注目ですよ~👀
(学生応援プライスについて詳しくはコチラ

そしてYFFF2023は、昨年秋に盛岡で吸収してきたことをYFFF2023で最大限生かせるよう、絶賛準備中です!
今年も様々な企画を用意しておりますので、是非足を運んでくださいね。
皆様のご来場を心より楽しみにしております!

↑クリックしてみてください!
(YFFFオフィシャルサイトへ繋がります)

最後までお読みいただきありがとうございました!

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