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〈Vol.3は12月10・11・17・18日に横浜×沖縄で開催!〉ミニシアター地域交流上映会Vol.2レポート

横浜のミニシアターと全国各地のミニシアターを繋ぐイベント、ミニシアター地域交流上映会Vol.3は沖縄と交流します!

皆さんこんにちは。ヨコハマ・フットボール映画祭公式noteマガジン第70回、担当は学生スタッフの坂野(大学4年)が担当します。

さて、タイトルや冒頭にも記したミニシアター地域交流上映会Vol.3は、12月10・11・17・18日に実施いたします!(詳しい日時や場所は記事後半にて紹介しております)

過去2回実施されたこのイベントは、Vol.1は横浜×尾道、Vol.2は横浜×京阪神で開催しており、今度のVol.3は横浜×沖縄で行います!

今回の記事では、ミニシアター地域交流上映会Vol.3実施の前に、前回のVol.2(横浜×京阪神)の模様を簡単に紹介いたします!
Vol.3の予習として、ぜひお楽しみください…!

①大阪推薦『月夜釜合戦』上映(in横浜シネマ・ジャック&ベティ)

Vol.2は、横浜のミニシアターと京阪神のミニシアターの交流を行いました。
参加劇場は、横浜から横浜シネマ・ジャック&ベティ横浜シネマリン、京阪神から京都みなみ会館シネ・ヌーヴォ(大阪)、元町映画館(神戸)の5館です!

まずはシネマ・ジャック&ベティにて、シネ・ヌーヴォ山崎支配人推薦の『月夜釜合戦』の上映&舞台挨拶を行いました。

🌙about『月夜釜合戦』
古典落語「釜泥」をベースに、再開発の波が押し寄せる大阪・釜ヶ崎で繰り広げられる騒動を描いた人情喜劇。釜ヶ崎を牛耳るヤクザ・釜足組の「盃のお釜」が盗まれた。見つけ出すために釜足組が寄せ屋でお釜を買い占めたため、お釜の値段が高騰してしまう。私娼窟の用心棒・大洞はお釜が高値で売れることを知り、街中のお釜を盗み出す。やがて騒動は炊き出しの「大釜」を巡って活動家グループとの抗争にまで発展し、巻き込まれた大洞は月夜の大釜争奪戦に加わる羽目になってしまう。出演は「ローリング」の川瀬陽太、「お釜の弟」の渋川清彦ほか。ドキュメンタリー映画「長居青春酔夢歌」の佐藤零郎監督がメガホンをとった。
横浜シネマネットワーク実行委員会

上映後の舞台挨拶には、本作出演の川瀬陽太さん、監督の佐藤零郎さん、シネ・ヌーヴォの山崎紀子支配人が登壇しました。

左から山崎支配人、川瀬さん、佐藤監督

実際に作品の舞台の地で生活する人々も出演する今作は劇映画。しかし佐藤監作督は、これまでドキュメンタリーを撮ってきた監督であります。そんな監督が、なぜドキュメンタリーではなく劇映画にしたのか、という話などが舞台挨拶で繰り広げられました。
本作の舞台である釜ヶ崎は、かつて映画館が多く存在し、映画好きの流浪者も多かったとか。普段ドキュメンタリーとしてカメラを回すと嫌がる流浪者も、劇映画の撮影であれば出演してくれるのではないかと思い、劇映画という選択にしたそうです。

②京都推薦『夜は短し歩けよ乙女』上映(inシネマ・ジャック&ベティ)

続いて、横浜と京都みなみ会館との交流として、シネマ・ジャック&ベティにて、京都みなみ会館の吉田館長推薦の『夜は短し歩けよ乙女』の上映&舞台挨拶を行いました。

🍁about『夜は短し歩けよ乙女』
「四畳半神話大系」「有頂天家族」などで知られる人気作家・森見登美彦の初期ベストセラー作品で、黒髪の乙女に思いを寄せる冴えない大学生の物語をユーモラスに描いた「夜は短し歩けよ乙女」をアニメーション映画化。監督は、テレビアニメ化された「四畳半神話大系」や「マインド・ゲーム」「ピンポン THE ANIMATION」など独特な表現方法のアニメ作品で人気の湯浅政明。同じく「四畳半神話大系」も手がけた、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠が脚本を担当。シンガーソングライターのほか、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などで役者としても人気の星野源が、主人公の声を担当した。所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱く大学生の「先輩」は、「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした「ナカメ作戦」を実行する日々を送っていた。個性豊かな仲間が巻き起こす珍事件に巻き込まれながら季節はめぐっていくが、黒髪の乙女との関係は外堀を埋めるばかりでなかなか進展せず…。
横浜シネマネットワーク実行委員会

上映後の舞台挨拶には、湯浅政明監督、京都みなみ会館の吉田由利香館長が登壇しました。

左から湯浅監督、吉田館長

『夜は短し歩けよ乙女』の舞台でもある京都は、実際どのような街なのか、という話を中心に、熱いトークが繰り広げられました!
また、過去に湯浅監督のアニメ『四畳半神話大系』を京都みなみ会館でオールナイト上映した際のエピソードも披露。その時は、主人公がカステラを食べるのにちなみ、実際にアニメに登場する特注サイズのカステラを用意して、壇上で手づかみで食べた思い出も💡

③神戸推薦『ハッピーアワー』上映(inシネマ・ジャック&ベティ)

続いての交流は、横浜×神戸です。シネマ・ジャック&ベティにて、元町映画館の林支配人推薦の『ハッピーアワー』の上映&舞台挨拶を行いました。

♨️about『ハッピーアワー』
演技経験のない4人の女性を主演に、ごく普通の30代後半の女性たちが抱える不安や悩みを、総時間317分の緊迫感あふれるドラマとして描いた。映画学校の生徒たちを起用した4時間を超える大作「親密さ」や、東北記録映画3部作(「なみのおと」「なみのこえ」「うたうひと」)など挑戦的な作品作りを続ける濱口竜介監督が手がけ、スイスの第68回ロカルノ国際映画祭で、主演4人が最優秀女優賞を受賞した。30代も後半を迎えた、あかり、桜子、芙美、純の4人は、なんでも話せる親友同士だと思っていた。しかし、純が1年にわたる離婚協議を隠していたことが発覚。そのことで動揺した4人は、つかの間の慰めにと有馬温泉へ旅行にでかけ、楽しい時間を過ごすが……。
横浜シネマネットワーク実行委員会

上映後の舞台挨拶には、本作のメガホンを取った濱口竜介監督(リモート)と、元町映画館の林未来支配人が登壇しました。

林支配人(左上画面は濱口監督)
リモートだと撮影のタイミングが難しいですね(笑い)。

今回濱口監督は、海外から帰国したばかりということで、残念ながらリアルでの登壇は叶いませんでしたが、リモートで楽しく舞台挨拶が行われました。
この作品の撮影当時、監督は神戸に住んでおられ、居住者の目線で撮られているということなどが語られました。

④横浜推薦『我が人生最悪の時』上映(inシネ・ヌーヴォ)

最後の交流は、関西と横浜の交流として、シネ・ヌーヴォにて、シネマ・ジャック&ベティ梶原支配人推薦の『我が人生最悪の時』の上映&舞台挨拶を行いました。

🕶about『我が人生最悪の時』
横浜を舞台に、友人の兄の消息を調べることになった私立探偵が、事件に巻き込まれる様を描く無国籍風アクション。“私立探偵マイクシリーズ第一弾”と銘打たれたもので、「アジアン・ビート アイ・ラブ・ニッポン」の企画・原案・プロデュースを経た林海象が台湾のスタッフの協力を得て監督。脚本は林と「無敵のハンディキャップ」の監督天願大介、撮影監督は「獅子王たちの最后」の長田勇市が担当。
横浜・黄金町。映画館の2階に事務所を構える探偵・濱マイクは、ケンカから助けた台湾人の楊海平に日本にいる兄の捜索を依頼される。マイクはタクシー運転手の旧友・星野と共に捜査を進めていくが、背景にアジア系外国人で構成されている黒狗会と台湾マフィアの抗争があること、その組員の一人が海平の兄であることが分かる。師匠の宍戸と妹の茜は深入りしないようマイクに忠告するが、彼は聞かなかった。だが海平の兄探しの話はカムフラージュで、彼は対立する黒狗会にいる兄を殺す立場であった。そのことを知ったマイクは海平をそのまま帰国させようとするが、組織の陰謀により海平は兄と争い、二人とも死んでしまう。何も出来なかったマイクはせめてもと台湾にいる海平の婚約者に指輪を届けるのだった。
横浜シネマネットワーク実行委員会

上映後の舞台挨拶は、二本立てでお送りしました!
一本目は、林海象監督×梶原俊幸支配人による舞台挨拶。

林監督は、首の骨を折り、10ヶ月ほど入院し、3ヶ月ほどリハビリしていたそうです。この状況を「我が人生最悪の時」と自ら表現された時には、会場から笑い声も。
他にも、冗談を挟みつつ、和気あいあいとした舞台挨拶になりました😊

舞台挨拶中の様子
(左から林監督、梶原支配人)

二本目は、梶原支配人×横浜シネマリン八幡温子支配人×ヨコハマ・フットボール映画祭実行委員長および横浜シネマネットワーク実行委員長福島成人さん×横浜キネマ倶楽部岡田明紀さんによるトークショーです。

左から福島さん、八幡支配人、梶原支配人、岡田さん

まずは、普段それぞれどのような活動をしているのかや、それぞれの映画館の紹介を、お越しになられた関西の皆さんに行いました!
舞台挨拶では、お客さんからの質問を交えつつ、かつての大変だったエピソードが登場するなど、楽しく進められました。

番外編:関西3館 支配人・館長によるスペシャルトークショー(in横浜シネマ・ジャック&ベティ)

今回の交流会では、シネマ・ジャック&ベティにて、シネ・ヌーヴォ山崎支配人×京都みなみ会館吉田館長×元町映画館林支配人によるスペシャルトークショーも行いました!

🎬about“スペシャルトークショー”
京都・大阪・神戸は距離的にも行き来しやすく、普段から顔を突き合わせて上映作品や連携企画の情報共有を行い、業界が大きく揺れたデジタルシネマ問題などを乗り越えてきました。そんな関係の中から2018年、インディペンデント映画とミニシアターの活性を目標にした「次世代映画ショーケース」が誕生。そして2020年コロナ禍での危機感から声をあげた「Save our local cinemas」は多くの方の呼びかけとご支援により、参加13館の休館時期を支えていただきました。
横浜シネマネットワーク実行委員会
左から山崎支配人、吉田館長、林支配人
(写り込む影は撮影者の福島さんです😊)

京阪神のそれぞれの映画館がどこにあるのかなど、を来場された横浜の皆さんに向けて行いました。
また、3人は普段から連絡を取り合い、交流をされているということで、お互いの参考になるポイントや、羨ましいポイントなどのお話もありました!


ミニシアター地域交流上映会Vol.3【横浜×沖縄】概要

昨年はこのようなイベントを行ってきました。今年はどのようなことを行うのか、概要をお知らせします…!

チラシ表(上段)と裏(下段)

実施日時・場所・上映作品

12月10日(土) 13:00~ inシネマ・ジャック&ベティ
沖縄・桜坂劇場 下地支配人推薦
沖縄エロス外伝 モトシンカカランヌー』(1971)
舞台挨拶ゲスト:打越正行(社会学者)、新城和博(ライター・編集者)

💋about『沖縄エロス外伝 モトシンカカランヌー』
本土返還前夜の沖縄へ密航し、コザ市(現沖縄市)で、娼婦・やくざ・労組・観光客らを取材したドキュメンタリーフィルム。
1960年代から1970年代にかけて活動した伝説の映画集団NDU(日本ドキュメンタリストユニオン)が製作。タイトルの「モトシンカカランヌー」とは沖縄の方言で、元手のかからない「性」を売り、お金を稼ぐ女性たちのことを指す言葉。
横浜シネマネットワーク実行委員会

12月11日(日) 18:30~ in横浜シネマリン
沖縄・シアタードーナツ 宮島支配人推薦
10ROOMS テンルームス』(2022)
舞台挨拶ゲスト:岸本司(本作監督)、神山繁(本作プロデューサー)

🏨about『10ROOMS テンルームス』
沖縄・コザの通り“パークアベニュー“誕生から70年。その通りに実在する10の客室を持つトリップショットホテルズ・コザが舞台。アメリカ軍の門前町として興隆したコザは、日本でもアメリカでも沖縄でもない、独特の景観と風俗を形作っている。夢を追う者、敗れた者、傷を負う者、新たに奮起する者。そんなコザの人々の物語がクロスする。
映画『ココロ、オドル』『沖縄を変えた男』など、沖縄を撮り続ける岸本司監督の最新作。
横浜シネマネットワーク実行委員会

12月17日(土)
12:30~ in桜坂劇場
18:30~ inシアタードーナツ
横浜シネマ・ジャック&ベティ 梶原支配人推薦
我が人生最悪の時』(1994)
舞台挨拶リモートゲスト:林海象(本作監督)

※あらすじ等は当記事内Vol.2紹介コーナーに掲載

12月18日(日)
12:30~ in桜坂劇場
18:30~ inシアタードーナツ
横浜シネマリン推薦
アリ地獄天国』(2019)
舞台挨拶ゲスト:土屋トカチ(本作監督)

🚛about『アリ地獄天国』
とある引越会社。長時間労働を強いられ、事故を起こせば会社への弁済で借金漬け、社員自ら「アリ地獄」と自嘲する、正に「ブラック企業」だ。主人公・西村有さん(仮名)は会社の方針に異議を唱え、一人でも入れる個人加盟の労働組合(ユニオン)に加入した。シュレッダー係へ配転させられ、給与は半減、最後は懲戒解雇にまで追い込まれた。それでも戦い続けた西村さんの3年間に密着した、生き残るためのロードームービー(労働映画)。

※シネマリンから徒歩5分に拠点を構える映像グループ ローポジションの製作。
横浜シネマネットワーク実行委員会

ミニシアター地域交流上映会は、12月10・11日に横浜で、17・18日に沖縄で開催です♪
開催ギリギリの告知になってしまいましたが、お時間合う方は是非お越しください!🙋‍♀️

最後までお読みいただきありがとうございました!
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