ある人はそれを努力といい、ある人はそれを工夫という-弱虫ペダルSPARE BIKE 東堂尽八1 読後感想-
冒頭いきなり
と叫んでますが
……えーと私、その数十頁前にあなたの最愛のライバルの苦難や挫折、努力に積み重ねのストーリーを読んできましたよ?
巻島と東堂、とことん真逆な二人のとことん真逆な歩みが1巻に収まる構成になっているのが好きです。
音のうるさい自転車はカッコ悪いから音がならないよう”工夫”した、と東堂は言います。カッコ良さを追求するため、ママチャリの乗り方を”工夫”するのは見方を変えればかっこよくなる”努力”をした、ともとれます。
苦難や挫折、努力が微塵もないっていうのはあくまで自己申告であって別の角度から見たらそうではない。
旅館の大きなお風呂に人生14年間で2回しか入った事がなく客人優先の生活ももてなしの心があればそう(大変)ではない、とさらりと言う。
今は泰然とした態度が魅力的な東堂ですが、巻を追うごとに、そして本編でも色んな面が現れてもっと魅力的な人物として描かれていきます。
私個人としては今一番好きなキャラクターかも知れません。
そしてもう1人私の大好きなキャラクターがいます。糸川修作です。東堂が自転車競技をするきっかけの人物で、東堂の人生のターニングポイントに必ず彼の存在があります。
ふつーの中学生の彼が山神伝説には欠かせないのが面白いです。が彼も只者ではないな、と思わせるエピソードがこれからどんどん出てきます。
まずは自転車レースに誘われた東堂のお話を読み進めようと思います。
東堂尽八 2に続く。
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