見出し画像

トークが上手くなる!知っておきたい3つの考え方

この記事は「Pepabo Managers Advent Calendar 2023」12/17分として書いています。昨日はCSの室長ヨッチさんの「2023年読んで面白かった本ベスト5」でした。

今回、ペパボマネージャーズアドベントカレンダーの17日目の記事として本稿を書くにあたり、何書こうかなと思っていたところに「トークのコツの話を聞きたい」と同僚に言ってもらったので、自ら「トーク上手い俺が教えます」みたいな前提で書く傲慢さに気後れしつつ、読まれる方のヒントが見つかればという軽い気持ちで書かせていただきます。

ちなみに、大学で演劇を学んでいたり、司会業に就いていた時期があったりで、経歴を話すと「だからイベント登壇や司会が上手なんですね」と言っていただくことがあります。「そうかもしれないです!」と返してきましたが、実際のところは司会をやっていた会社でトークのノウハウみたいなものは教わらなかったし、芝居の勉強とフリートークもあんまり関連性はないかなと思っています。

何より子供の頃から話すことは得意だったので、コツに気づいたもん勝ちの世界なのかなと思っています。

その1:その場で1番話が上手いのは自分じゃないってめちゃ安心

日常の会話が苦手という人は多いと思いますが、その理由が「上手く話せないから」だとしたらそんなの全然気にしなくていいと思います。

だって、その場に自分より話が上手い人がいれば絶対にフォローしてくれるはずだし、話だって膨らませてくれるはずです。そもそも自分が話下手なら、周りは自分より話上手ってことになりますよね。だとしたら、本来はめちゃくちゃ安心して話ができるってことになります。

だから、自分より話せる人がいる場で話ができない人の問題は「上手く話せない」ことじゃなくて「他人を信じられない気持ち」のほう。これは本当に無駄な思い込みだと思います。誰かが話をする時、基本的には場にいるみんなが「事故」が起こらないように出来る限りのことをしてくれます。

「そんなことはない」と思う人はもしかすると「話を盛り上げる」ことを目的に置いているのかもしれないですね。会話は盛り上がらなくて全然いい。同じ時間を共有できれば十分。自分が下手な話をして、何人かがフォローしようとしてくれたり、共感の相槌をうってくれれば大収穫。

トークの上手い人ってとにかく自発的に話してる回数がケタ違いで、それは話相手を信用してるからできることだと思います。

「俺なら上手く話せる」じゃなくて「みんな上手く拾ってくれるでしょ」というスタンスで話している。そうやって身を委ねて会話を重ねる中でちょっとした間のあけ方やトーンの強弱が上手くなっていく。センスなんかなくても、反復で結構いい感じのところまでいけると僕は思います。

その2:本当のことなんてそんなに重要じゃないと知る

トークが苦手と言う人と話してると、すごく正直な人なんだなと思うことがよくあります。これも考え方の話なんですが、トークは全部が全部、真剣勝負じゃなくていい

例えば友人関係、恋人関係といった濃密な関係性を築くための会話なら嘘はよくないと思います。でも、軽く場を繋ぐだけの会話ならちょいちょい虚実を混ぜるくらいがちょうどいいんです。

嘘をつくなんて論外だ、相手に失礼だ!と思う方もいるかもしれませんが、相手の話に乗って場を盛り上げるのも気配りのひとつと言えないでしょうか。

例えば、相手が気を遣って「なんだか疲れ気味ですね」と声をかけてくれたとします。ぶっちゃけ全然疲れてないとして「いや、そんなことないですよ
」と返してしまうと、相手が自分に対して疲れ気味に見えると言うマイナス発言だけしてしまった感じになっちゃいますよね。

なので、「言われてみれば、ちょっと疲れが溜まっているような気もします」とほんのり嘘を混ぜて返します。これで相手を「観察眼とデリカシーのない人」から「観察眼と気配りのある人」に変えることができました。

こういう機転はみんなを幸せにするので、本当のことなんか無視して基本的に相手の第一声は肯定から入るのを癖にするといいんじゃないかなと僕は思います。

余談ですが、会社の人と話していて「家では無口そう」と言われたので「家族の前でオフってなんか違うと思って、しんどいけど家でも割と全力で話すことがあります」と本当のことを言いました。

先日の忘年会で「ビジネス陽キャ」と言う立ち位置で司会をしたので「こんなにおしゃべりな僕ですが、家では一言も喋りません」と嘘をつきました。

会話の目的はTPOによって目まぐるしく変わります。人間関係を作る場ではなるべく本当のことを、場の空気を温める必要があるときは「虚実のうち、求められているほう」を話すようにすることが大切です。

どんな時もありのままの自分で勝負するのは、場合によっては気遣いの欠如と知っておかないといけないんですよね。それが大人になるっていうことなのかもしれない。

大人って汚い。でも大人って、剥き出しの自分で相手を傷つけないスマートさを持ってる。そうじゃない?(誰)

その3:笑ってもらうために笑っておく

人間、持ちつ持たれつなんです。人の話にこれっぽっちも笑わない、めっちゃ仏頂面してる人が冗談を言ったとして、笑ってもらえるだろうか、というのが3つ目のお話。

会社などでトークが上手な人というと、気の利いたユーモアのある会話をする人の名前があがることが多いと思いますが、よくよく話を聞いてみるとそれほど他の人の話と顕著な違いはなかったりします。

でも実際に、笑いは起きる。楽しいと感じる人が多い。これは、実は「その人の話なら笑おう」と決めている人の数の違いかなと思います。

こういう人は普段から人当たりがよくて、話しやすい雰囲気を纏った人が多いです。そしてなぜ話しやすいかと言えば、こちらの話をうんうんと聞いてくれる、笑って聞いてくれるから。

普段のコミュニケーションで自分の笑顔をたくさん提供しているので、いざという時に相手の笑顔をたくさん回収できるわけですね。

普段から他人に淡白、あるいは厳しい態度の人がユーモアを使いこなすのは非常に難しいです。相手は「この人の話で笑いたくないな」という気持ちから入るので、笑わせることができたとしても「不覚にも笑ってしまった、、」というネガティブな結果しか得られていないケースもあります。

トーク力と言っても、実は会話を始める前にすでに結果は決まっている、かもしれないのです。初対面であれば話は変わってきますが、会社などのコミュニティでは普段からいろんな人と明るく挨拶をしておく、相手の話に親身になっておく、などが会話に大きく影響をしているものなんですね。

まとめ

トークはセンス、みたいに思っている人がいますが、プロレベルの話じゃなければセンスよりむしろ反復だと思います。

でも、この反復がとにかくしんどい。それは考え方が間違っているからです。会話は自分が盛り上げるものじゃなくて、相手と一緒になって盛り上げるものです。

普段から会話をする人を信じること、興味を持つこと、好きになること、たくさん話すこと。トーク力がある人は、会話しやすいマインドを持っているから数がこなせる、それだけの違いだと思います。

まずはどんな些細な会話でも「話せてよかった」と感じられるようになること、それを積み重ねていれば自然とその感情が滲み出て、他の人もあなたと「話せてよかった」と思うようになってくれます。

そこから先はイージーモードだし、たぶん、トークがどうこうを超えて人生がめっちゃ楽しくなっちゃいます。

以上、結局は愛なんだっていう話でした。

年末です。2023年を共に過ごした地球上のすべての皆さま、お疲れさまでした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?