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繁盛しているのと儲けているのは違う

当店は小さい町の、曲がりなりにも駅前通りに面しているお店なので
夕方にちょこっと混むことがあります。

駐車場も完備していますが、ちょっこと買いをするお客さんが多いので
ちょっとだからと路駐してしまうことがあり、人様にはそれが繁盛しているように見えるようです。

ですが、このコロナになり、世界が、経済が、人の流れが完全に変わってしまいまた。

ガソリンは上がり、物価も上がり、海鮮系も軒並み値上げ。加えて気候変動により、今海がものすごい変化をしています。

今日の魚仲間の話ではついに北海道で鰹が取れるようになったとか、、、

南からの磯焼けもだんだん北上しています。

先日、某テレビ番組で、伊勢海老が取れないのはウツボのせいだ、というテーマでウツボを退治しよう!みたいな企画をやってたんですね。
でもそれは事実ではないんです。

番組はその流れで企画を通したかったみたいで、魚関係の研究者たちに聞いて回ったみたいですが、番組側が思っているような回答を得られなかったらしく、磯焼けの話をする研究者の忠告も聞かず、自分たちのやりたいストーリーで放送したようで、それが某SNSで本家よりそれを取材された研究者のコメントのほうがバズっていました。事実は、磯焼けや気候変動によるところが大きいということが原因だそうで。

話しが少し逸れましたが、そういうふうに海は一定ではなく、魚も一定ではなく、そういうものをうまくやりくりしながら魚屋はみなさんに美味しい魚を食べてもらおうとして居ます。
ですがこの全体的な経済の悪化と水産物の激減と値上がりにより、かなり商売としては厳しい状態となっています。

包み隠さず言って仕舞えば、うちは3期連続の赤字となりました。
小売業は飲食業と違ってコロナ禍でも補助が出ず、今でも補助は何もない状態で、市場も、周りも今バタバタと辞めていっています。

明日は我が身と思いながら、それでもお店にいる時は精一杯元気に、ロスを出さないように、お客さんに少しでもたくさん買ってもらえるようにと色々やっています。

2投稿目でこんな話するの重たいかな、、、なんて思いましたが、ここは普段自分の思っていることを素直に書き綴っていこうと思ったので、ご理解ください。

本当に普段はこんなふうな話はしないので、この間商工会の飲みの場で「辞めるかもしれません」って話をしたら先輩に「まさか、あんなに流行ってるじゃん」と言われました。流行ってるのと儲かってるのは違うんです。
「意外だったな、、強いね」と言われました。
別に強いわけではないんです。ただ、言える人が、場所が、タイミングが無かっただけ。言いふらすことでもないけど、経営者仲間にはわかっておいて欲しかったので、伝えました。

まぁね、3年も続けばもう崖っぷちですよ。
最近切にそう思う。これを読んだ方が「どうしたら改善されるか」ってサラッと考えて思いつくようなことは大体やってきたと思います。

それでも、それでもなお、覆い被さるように色んな要因がね、、、そして何度この状況下に涙したことか。

ここ数年が山場です。
生き残れるか、否か。

みなさん、どんな結果になるか、いち個人の魚屋の行く末、見守ってください。


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