ぐだぐだダイレクト会場制作日記
3月5日
そろそろやるか…♠(1カ月前)
割とイメージが思いつかない。VR-TRPGのイメージ…と言われても特に思いつかないし、ゲーム系のイベント会場に寄せるべきなんだろうか。
色々漁ってみた感じ、サブでワイドスクリーンを置くとそれっぽいのだがワイドスクリーンを置いた所で流す映像が特に無いのでやめておく。
会場設計どうすれば良いんだ…と思いながらVCTを見る。
画面の下に協賛企業のロゴが並べられているし、これをやってみよう。
とは言えアイデアがかっちりせず何も分からなくなってきたのでclusterのイベント会場をいくつか見に行って終わり。ムジカ・リュクスめちゃかっこいい。
3月9日
登壇会場からそのままゲームシーンに移行するというアイデアを実現する為の会場を作ろう。考えるべきことは
登壇会場では観客が動画を見やすいようにする
登壇会場-ゲームシーンの移動時に観客は変な移動をしなくていいようにする
登壇会場では観客が別々の位置に、ゲームシーンでは観客が一か所にいるようにする。
そんな事を考えながら作ったのがこれ。どの要素をどう解釈したかは順に説明する。
1.登壇会場では観客が動画を見やすいようにする
観客が演者を中心に囲む形式のバーチャルイベントは多いが、これはイベントの主体が音楽や演者の3Dアバターだからだと思う。今回は動画を流すのがメインなので観客の向きを統一した方が良い。
横幅を取りすぎると端の人が見づらく感じるので、上に行くにつれて広がっていく設計に。
2.登壇会場-ゲームシーンの移動時に観客は変な移動をしなくていいようにする
clusterのイベント機能で会場を切り替えた時にリスポーンし、そっから観客が移動しなきゃいけないのは割とめんどくさい。
今回はぐだぐだダイレクトのアーカイブをココフォリアの広告枠に載せたりしたいので、テンポの良さに命をかける必要がある。
ということで「暗転→会場消失&DespawnHeight的なワープゲート・周囲をコライダーで囲んだワープ先を出現→コライダー関連消去&ゲームシーン出現→暗転解除」的なギミックを組んだ。
3.登壇会場では観客が別々の位置に、ゲームシーンでは観客が一か所にいるようにする。
2の処置だけでは、登壇会場→ゲームシーンならOKだが、ゲームシーン→登壇会場が上手くいかない。
なので観客を椅子に座らせ、その椅子を暗転中に動かす事で解決した。
登壇会場→ゲームシーンでは椅子を一か所に集める。
ゲームシーン→登壇会場では椅子を元の位置に戻す。
椅子はVR-TRPGイベントだしサイコロにした。
一か所に人を集めた際はPerfomerOnlyのIsTriggerコライダーで他の人のアバターが見えないようにすればいいと思っていたが、ハスさんに相談したらPerformerOnlyのIsTriggerコライダーでのアバター非表示化は、アバターのLOD変更の瞬間でチラついてしまうので完全ではないとのこと。本番ではパーソナルエリア表示をオンにして貰うよう呼び掛けた。
2は椅子に座らなかった人用の対策。後に恐怖表現を和らげたい人向けの処置になった。
ついでに協賛ロゴも仮配置した。それっぽい。
追記:配信画面でもちょうどいい感じに協賛ロゴが載ってる。Good
3月14日
別の制作で疲れたのでフェードインアウトの実装ついでに動画を録った。
そういえばこの頃は「身も凍るような体験」もワンシーンを体験できるようにしようとしていた。結局動画で見せた方が魅力の伝わる作品と判断した。
3/29
Gamejamも終わり、ぐだぐだダイレクトに向けた他の作業もある程度進めたので会場制作に戻る。
ちまちま協賛者から貰ったポスターを貼る。会場へ行く一本道の左右に展示部屋を置く形式。「ぐだぐだ書房」のリニューアル時に気づいた割といい設計。今思えばclusterGamejamのイベントもこんな感じだった。(4/5追記)
しかし会場がまだまだダサい気がする。椅子周辺以外が単色マテリアルになっているのが問題。
どんな装飾をつければ良いか分からなかったので、とりあえずバーチャル渋谷で見るようなアニメーションつき動線を設置。
これだと何か違ったけど、通路を広くしたら何とかなった。奥に広いと移動が大変だけど、横に広い分には良いのかもしれない。そういえばGamejamのイベント会場も通路が広かった。
会場のテクスチャを自作し始める。シナリオライターコメントの動画で斜めクリッピングを使ったので同様に斜めクリッピングを多用。良い子はテクスチャをAviutilで自作しちゃダメだぞ!(Aviutilは動画編集ソフト)
ついでにライティングも触り始める。それほど凝ってないテクスチャでもライティングで味付けすれば何とかなる。
4月2日(午前2時)
「星まつり、廻らない砂時計」のワンシーン体験のギミックを組む。本家のワールドデータをインポートしてからイベント用に編集した。
鬼姫キキさんのトレーラー朗読に合わせたので演出は本家とちょっと違う。
本来は出ない砂時計が出てきたり、ガッツリ狐面に刺されるシーンも嫌な人いそうだから避けたり。
そしてアフターイベントに手をつけ始める。動画やワンシーン体験が終了した後に各シナリオのブースを探索できるようにする。
…データが吹っ飛んだ…
Scene名称を「SampleScene」で編集していた。人骨のアセットをインポートする際に同じ名称のSceneをインポートしてしまうと出る「Reload or Ignore」でReloadを押すとアセットの「SampleScene」に上書きされてしまうのは知っていたのでIgnoreを選択。
今後ミスらないようにScene名称を「ダイレクト」に変更。編集しているSceneの名称を変更すると出る「Reload or Ignore」はReloadで良い…と思ってボタンを押した瞬間、アセットの「SampleScene」の中身に上書きされた。は????????????????????????????
共同編集でやっていればバックアップが取られるのだが、今回は一人でUnity弄っていた。詰み。上書きされたのはSceneだけでアニメーションやテクスチャのデータは残っているので落ち着いてやり直し。同じようにオブジェクトを配置してギミックを繋げたりAnimatorControllerを配置してやればそれで何とか…なった。何とかした。
私は一人で作業するとデータが吹っ飛ぶ呪いでも掛かってるんだろうか…(ゴミカス動画編集者時代にも何度か吹っ飛ばした。対策の上を行かれて毎回キレている。)
とりあえず皆はUnityのシーン名を変えてから作業しようね!!!
4月3日
ベイクライトのCullingMask
イベントのアフターとして「星まつり、廻らない砂時計」「地下壕の讃美歌」「身も凍るような体験」の3つのブースに飛べるようにする為、色々配置してベイクしたら詰まった。
…もしやベイクするライトのCullingMaskって効果無い?「星まつり、廻らない砂時計」でdirectionalLightのベイクを使っているのだが、ダイレクト会場にはこれが作用せず、地下壕の讃美歌ブースでは作用しているように見える…分からん。数時間悩んだ後にごり押しで調整した。
StandardMainScreenは16:9じゃない
横16:縦9のスクリーンにしているはずだが、出力した動画が一部切れている。結局スクリーンのサイズを横16:縦9.7にして解決。これだとほんの少し縦にはみ出る。
軽量化
①オクルージョンカリング(失敗)
オクルージョンカリングを設定し、アフターイベントで別のシナリオのブースが表示されないようにしたい…と思ったらめちゃくちゃバグったので諦め。Staticじゃないオブジェクトが消えるのは何故だ!!!!「タッグクライマー」の時はできたのにな…
②EasyMeshCombiner&LOD
オクルージョンカリングの代替処置。最終的にBatches最大200通常50・SetPassCall最大170通常50位になった。
4月4日
ミスを振り返る
おいワンシーン体験バグってるじゃねえか!!!
ベイク用の配置からアップロード用の配置に切り替える時のミスが原因
あと修復の処置も用意していたが、神社のモデルの一部にstaticがついていたせいで上手く移動してくれなかった。
座標(0,0,0)の神社と座標(100,0,0)の神社を2つ用意しても良かったがそれだとLightmapのデータが重くなるし…
VR-TRPG用キャラクターシートもバグってる…
画像の置き換えをしたせいで、タッグクライマーの時には常にデバッグをしてくれる要員がいたけど、今回は用意していなかった…
総評
動画編集もワールド制作も外部交渉も文章執筆も頑張ったと思う。
会場は問題解決をちゃんと行った設計で今後も有効活用できるだろう。
イベントとしては観客視点だとそこそこ面白かったとは思うが完璧とは言い難い。なんかどっかでメタバースイベントを就活に使う大学生が今後出るかもね的な話を見たがこれじゃダメだな。
第1回としてはまぁ良し。安定した形を確立できたと感じている。(「タッグクライマー」も安定したゲームデザインだった。2作目が作れそうな感じの。)
ただモノをもっと良くして作業量に見合う報酬(感想/誰かが遊ぶ/シナリオ購入)が得られるのはn年後な感じ、仕事になるのはもっと遠そう。誰かはやく代表代わってくれ。それかVR-TRPGワールドクリエイターとして飼ってくれ。
終わりに
如何だっただろうか。会場設計やイベント構想の手助けになったら幸い。
需要があったらワンチャンイベント会場の配布も考えるので適当にコメント/イベントの感想をくれると嬉しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?