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四半世紀ぶりのポケモンは背徳の香り

26周年を迎えるポケモンシリーズ。
ゲームボーイで「ポケットモンスター緑」をリアルタイムでプレイしていた世代にとっては、「ポケモン GO」でリハビリをしていたとはいえ、ポケモンの数が今や900種類を超えているということに驚きを隠せない。

小学校の友達の影響で、一昨年ぐらいからポケモンにのめり込んでいる娘。
彼女にとってはじめてのポケモンとなったのは、「ポケットモンスター ソード」で、攻略サイトに頼るわけでもなく、公園や友達の家に集まって、口コミで攻略を進めたり、対戦をしたりする昔ながらのスタイルが、懐かしいようでもあり、羨ましくもある。
ポケモン熱は冷めることなく、お正月にもらったお年玉の使い道が、1月に発売された新作「Pokémon LEGENDS アルセウス」になったのも、まぁ、そうなるよね、といったところだ。

さて、この「Pokémon LEGENDS アルセウス」が曲者だった。
コツコツとレベルさえ上げていけばエンディングまでは辿り着ける本流に対して、"アルセウス"は、アクション要素が強まった外伝的な立ち位置であり、小学校低学年の器用さでは、キング戦のクリアが難しい。
早々と諦めてしまったようなので、なんだか不憫に思い、難しい部分は手伝うことにした。

もっとも、ポケモンシリーズは26年ぶり。
まして、追加されたアクション要素は僕としても初体験であるのだが、娘の助っ人としてプレイする以上、娘以上に上手くならなければならない。
ストーリー運びや攻略方法についても、事前に知っておくに越したことはないので、自分でもセーブデータを作って、先回りすることに。
小学生が1日に進めることが出来る時間は、1時間程度。
子供が寝静まってから、夜中に2,3時間ぐらいプレイするだけでも、追い抜くことは可能だろう。

この考えが、落とし穴であった。
外伝とは言え、さすがはポケモンシリーズ。
本来であれば、次、娘がプレイするステージの概要さえわかれば良いはずなのに、やり始めると止められない。
結果的に、自分の調査レベルばかりがどんどん上がっていき、ポケモン図鑑が埋まっていく。
ふと、これは娘よりも僕のほうが楽しんでいるのでは、ということに気が付いてしまった。
娘がお年玉で買った"アルセウス"を、娘を差し置いてガンガン進めている父親。
なんか、社会通念的に駄目じゃないかと思い始めたのだが、どうすればいいのだろう。
娘からソフトを買い取るのも違う気がするし、かといって、データを消すのもなんだか不毛だ。

背徳感に苛まれながら、とりあえずはエンディングに辿り着いた僕。
最終的に、僕のセーブデータを娘と共用のものにすることで、自分の中で折り合いをつけることにした。
やり込み要素の多いポケモン。
エンディング後も、やり残したサブミッションやら、図鑑完成までの道のりは長く、まだまだゲームとしては楽しめるタイミングである。
幸いなことに、娘としても、まだ自分のセーブデータでは呼び出せないライドポケモンに乗ったり、持っていないポケモンでバトルするというプリミティブな部分が楽しいらしく、案外、上手く住み分けが出来ている。
サブミッションのためにせこせこ集めていたアイテムを、娘がクラフトに使って消費してしまうなんてことも起こっているが、そのぐらいはソフトの使用料の一部として割り切ろう。

先日、ポケモンの新シリーズが冬にリリースされることが発表された。
当然のように、娘は遊ぶ気満々である。
クリスマスプレゼントに買ってくれ、とねだられているのだが、ここまで来ると僕もプレイしたい気持ちになる。
また背徳感の中でプレイするのか、割り切って自分用としてソフトを買うか、親としては難しいところで、もっか頭を抱えているところだ。
(Switchは2台持っているし、両方買えば娘とポケモン交換できる!ということに気付いて、更に揺れている。)
二世代に渡るキラーコンテンツとなったポケモンは、実に罪深い存在である。


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