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【ADVゲームレビュー】ペーパーマリオ オリガミキング/レイジングループ/グノーシア

もともとゲームは好きなほうだと思うのだが、ここ10年ぐらい、まともにプレイした作品は数えるほどしかない。
"逆転裁判"シリーズが出たら買う、ぐらいの温度感で、3で止まっているプレステは実質DVDプレーヤーとなっていた。

そんな僕が、アドベンチャーゲームにハマってしまった。
きっかけとしては、7月末に職場で人事異動があり、送別の品としてNintendo Switchの「 ペーパーマリオ オリガミキング」をもらったから。
だいたいネクタイとか、名刺入れとか、そういったものをプレゼントされるのが通例なのだが、希望の品を聞かれたときに、うっかり"ゲームソフト"と答えてしまったのだ。
小学生の頃から、プレゼントとして買ってもらうもの=ゲームソフトという感覚を引きずっているので、自分でもびっくりするぐらいの即答っぷりだった。

さて、もらったからにはやらねばなるまい。
最初は娘にやらせようと思っていたのだが難易度が高く、結局僕がプレイするのを、娘が見るというスタイルに落ち着いた。
"ペーパーマリオ"シリーズは、マリオ作品の中でもシナリオが重視されているとのことで、思った以上に感情を揺さぶられる。
仲間のボム平(ボム兵)が自爆するシーンでは、ボム平推しだった娘がショックのあまり口をきいてくれなくなり、ニンテンドーショップでボム兵のぬいぐるみを買って機嫌を直すことになったほど。
まぁ、ボム兵が仲間になる時点で、この結末は見えている(だからネタバレにもならないと踏んでいる)のだけれど、7歳児とはかくもピュアなものらしい。

こうしてどっぷりゲームをプレイしてみると、むくむくともっとゲームがしたい欲が沸いてくる。
大人になってからゲームをしてみることによって、自分のしたいゲームというのがぼんやりとわかってきたのである。
・ シナリオ重視。エンディングが見たい、が一番のモチベーション。
・ レベル上げやルーティン作業は嫌い。はやくストーリーの続きが見たい。
・ パーティーゲームや対戦ゲームは、すぐに飽きてしまう。
・ 世界観としては、ダークファンタジーか本格派ミステリーが好み。

過去、人気になっているゲームを買ってみては、これは面白かった、これはそんなにハマらなかった、と場当たり的にプレイしてきた僕。
自分の中で好みのゲームはRPGだと思っていたのだが、就職して時間が限られてからやらなくなったのは、レベル上げの時間が億劫だったからだ。
「逆転裁判」が好きなのは、ただひたすらにシナリオを進めることができるからで、そういったゲームを(もっと細分化はあるのだろうけれど)アドベンチャーゲームと呼ぶことを、今になってようやく知ったのだった。

そんなわけで、記録としてプレイした感想を。
にわかだし、10年近く前のゲームもあるし、ってことで書きあぐねていたのだが、連絡をとる人とる人に感想を聞かれることもあり、えいやあで書いてしまう。
ゲームの性質上、一度エンディングを見たらもうほとんどプレイしないと思うし、備忘も兼ねて。


ペーパーマリオ オリガミキング / Nintendo Switch(2020)

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きっかけとなった1作。
レベル上げ、アイテムによる装備等、RPGがベースにはなっているのだけれど、マリオらしいアクション、パズルの要素が加えられていて、やり込み要素やイベントも盛沢山。
ペーパー設定を活かしたギミックやシナリオも考え抜かれているので、アクションゲームとしてのマリオを求めすぎなければ、さすがのクオリティといったところ。

360°バトルのテンポの悪さはネックかな。
踏んだり、ハンマーで叩いたり、というマリオ特有のアクションをターン制バトルに取り込む意図はわかるのだが、攻撃する前にパズルを解くことになるのがただただ面倒。
せめてダンジョン内では、アクションゲーム同様の操作で敵を倒せるようにあってほしかった。

なお、クッパをはじめ、敵だったキャラクターが仲間として行動する展開は、やはり熱い。
それだけに、考古学者キノピオやキャプテン・ピオのような中途半端なオリジナルキャラを出すぐらいなら、ボム兵やカメックのように、他のキャラに置き換えてほしかった気もする。
ルイージとの共闘も見たかったな。


レイジングループ / Nintendo Switch(2017)

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オリジナルは2015年にスマホゲームとしてリリースされていて、その後、PlayStation Vita、PlayStation 4等に移植された作品。
Nintendo Switch版はダウンロードのみでの発表。
絵柄がなんとも古臭くて最初はしり込みしたのだけれど、プレイしたら不眠不休やってしまうほど続きが気になるシナリオの連続で、これを最初に選んだのが運の尽きだったような。

人狼ゲームをベースに、ミステリアスな民間伝承に落とし込む世界観の作り方が秀逸。
実際に誰を括る(殺す)かの多数決をとる必要があるため、家族であったり、好意であったり、盤面上の役割を超えた駆け引きが面白いし、主人公が死ぬたびにループする設定との相性も良い。
ミステリー小説ではよく見かける仕掛けだが、まさかゲームで適用されるとは、という斬新なオチも見事に決まっているかと。

シナリオも然ることながら、いつでも好きなところからリスタートできる操作性も最高。
ストーリーのフローチャートが示されていて、分岐するところや、未読のシナリオがあるポイントにチェックが表示。
分岐ルートが可視化されることで、攻略サイトを見なくても全シナリオ、全CGのフルコンプは十分に可能となっている。
クリア後のおまけの充実度も凄まじいので、寝る間が惜しくなければプレイすべきであろう作品。


グノーシア / Nintendo Switch(2020)

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人狼繋がりで。
狼を"グノーシア"という謎の生命体に置き換えて、買っても負けても、ゲームが終わればスタート地点までタイムリープするという設定の中、様々な配役で人狼ゲームを繰り返していく。
ゲームの勝率はそこまで重要ではなく、その中で拾っていくTIPSを集めることでエンディングに向かっていくというのは、新しい感覚だった。

「レイジングループ」で人狼ゲームの予習はばっちりだったのだが、特定のキャラを抹消されないようにコントロールしなければならない等、自分以外のキャラの動きも重要で、世の中そう甘くないということを思い知らされる。
ただ、回数を重ねていけば、なんだかんだTIPSは集まっていくので、暇つぶしのミニゲーム+αとして捉えてコツコツやっていけば、他のゲームとも共存しながら進めていくことも可能かと。

エンディングに進むには少し気付きが必要となり、わからなければ攻略サイトを見る割り切りも大事。
騙された、と思うかもしれないが、見立て上の解釈としては面白いので、そこまではどうか辿り着いてほしいものだ。
やり込み要素はあまりないので、クリアすると、まったくやらなくなるか、手軽な人狼ゲームとして楽しむかは分かれるのかな。
今のところ、僕は前者。


思ったよりも長くなったので、今回はここまで。
この後、何故かPlayStation 3のソフトに潜っていくことになるのであった。

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