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【ゲーム感想】A Space for the Unbound 心に咲く花

この記事の文字数は約3,400字です!

おはこんにちばんは! 富井サカナです。
有名タイトルを今更で恐縮ですがインディゲームの感想記事となります。
こちら、ストーリー展開とアートワークが素晴らしいゲームでした。
丁寧な作り込みも感じられて個人的にはかなりのヒットです。


1.どんなゲーム?

今回紹介したいのは、Toge Productionsの「A Space for the Unbound」です!!

👆上記のメーカーサイトからゲーム画面が参照できます。

【制作】Toge Productions
【プレイ時間】6ー8時間程度?
【ジャンル】アドベンチャー
【KW】インドネシア、学園モノ、青春、超能力
【筆者プレイ時期】2024年6月にプレイ(Steam版)
【筆者プレイ状況】クリア全実績解除

【あらすじ】
高校生活の終わりと共に、ぼくらの世界も終わるんだ。

『A Space for the Unbound 心に咲く花』は90年代後半のインドネシアの田舎町を舞台にした、人生の一幕を切り取ったようなアドベンチャーゲーム。超自然的な力を手にした少年と少女の関係や、不安や絶望を乗り越えていくことの意味が、美しいピクセルアートを背景にみずみずしく描かれます。

高校生活が終わろうとする中、ふたりの優しい高校生アトマとラヤと一緒に、自分を見つける旅へと出かけましょう。突然解き放たれた謎の超能力に存在を脅かされ、ふたりは町を調べてまわり、隠された秘密を解き明かさなくてはなりません。そしてお互いのことを深く知り合い、やがては世界の終わりと対峙することを強いられます。

90年代のインドネシア郊外を思わせる田舎町で、愛おしいストーリーに心を奪われ、色鮮やかなピクセルアートの世界を存分に探検してください。

・90年代へタイムスリップ。あの頃のインドネシアの空気に触れよう。
・ちょっぴり不思議な事件が起きる、インドネシア郊外の長閑な田舎町を探索しよう。
・町の人たちに声をかけ、触れ合い、彼らの話に耳を傾けよう。
・他人の心の中へ映画のように飛び込もう。
・Masdito "Ittou" Bachtiarが手がける美しい音楽をじっくり味わおう。

【一言でいえばどんなゲーム?】
おつかいクエストで進行するノスタルジー満点&ラストは超感動なゲーム


2.作品紹介

まずは簡単な紹介の前に、以下のPVを見るのが早いです!

あらすじやゲームシステムの紹介もあり分かりやすいです。
なお、例によって動画はSwitch版ですが私がプレイしたのはSteam版です。
本作は特にマウスの方がプレイしやすい、などはなさそうです。
というか多分コントローラーの方がプレイしやすいです。
特に不具合などがないようであればお好みで良いような気はします。

90年代のインドネシアという、少し珍しい舞台設定ですが、かつて過ごした思い出の場所のようなノスタルジーを感じるのが不思議でした。アートワークやBGMはどこか懐かしく、シナリオ面の完成度が極めて高いと感じられるゲームでした。プレイ時間も個人的にはちょうどよかったです。


3.良かったところ(ほぼネタバレなし)

・意外性のある展開~ラスト
予備知識ゼロでプレイしたため、序盤に風向きが変わる部分で「ん?」となり、途中からはプレイ前には想像もつかなかった展開に驚きの連続でした。この驚きというのは「なんじゃそりゃ!」と感じつつも「なるほどそういうことか!」という納得感もある心地よいものでした。でラスト。本作はプレイ後の評価が極めて高いのですが、ラストの幕引きが非常に素晴らしいのが大きな要因だと思いました。

・視覚効果抜群の画面演出
本作のグラフィックは全編ドットです。イベント時の大画面も全て粗目のドットでしたが、90年代というやや昔を舞台にしていることなども含めて、シナリオ的にもドット表現に必然性を感じました。イベントシーンでは人物がアップになるのでやや粗さが目立つ印象を受ける場面もありましたが、特に後半の立ち絵+背景のシーンやクライマックスの場面などはビジュアル表現が秀逸だと感じました。

・プレイを飽きさせないようなゲーム性
本作はシナリオ重視のADVですが、一般的な同ジャンルの作品と比べてもゲーム性の高さを感じました。実際に町を歩いているようなフィールドマップを行き来してのおつかいイベントのほか、特殊能力を使ってからの謎解き要素、シーンに合わせた無数のミニゲーム的要素のおかげで、一切飽きることのないゲーム体験ができました。コマンド入力とQTEのシーンがやや多かった印象も受けますが、ただボタンをクリックするだけよりはテンポもできて楽しめたように思います。

・コンプ欲を誘うシステムと実績
本作には様々なコンプリート要素があり、コンプ欲をそそります。そもそも冒頭で主人公がやりたいことリストを作成するので、これがメインのストーリーだけでなくサブクエスト的なTo doになっていたりします。空き瓶の王冠を集めたり、街中の生き物と触れ合ったりだけでなく、ゲーセンでハイスコアを出したりリフティングを一定回数以上成功したりと様々です。


4.改善できそうなところ

プレイ中に自分がうーんと思ったところは1点だけあります。

・取り逃して話を進めるとコンプ達成が不可能となる設計
 &二周目以降のショートカット要素が文字送りくらいしかない

これは実際のところかなりエゲつなく感じました。
タイパ重視だ!とばかりに1周目から攻略を見ながらプレイしたのに、ポンコツっぷりを発揮してしまった結果、4章完了後にまた1章からやり直す羽目になりました。やり直して良かったと思えるほどの刺さる追加エピローグは見られたものの、ショートカット要素なしでのやり直しは厳しかったです。この点は過去のシーンに遡れる機能など、救済措置が欲しかったです。

その他、他の方の感想を見ると以下のような指摘がありました。
見掛けた主な指摘とその点についての個人的な感想を並べておきます。

【見かけた主な指摘】
①MAP移動のスキップがないため移動がかったるい。
②地図が読みにくい。MAP構成がやや独特で覚えられない。
③冒頭からラストまでずっとおつかいゲー感が漂う。
④コマンド入力+タイミング目押しのシーンが多すぎる。
⑤ストーリーに既視感があった

【個人的な感想】
①地図からその場所に飛べる機能があっても良かったかも?ですが、
 そうするとこの町への愛着や没入感は減った気がします。
②位置関係がいまだに分からないので同意ですがなんとかなりました。
③次の行動を記した「目標」はほぼ見ていなかったのと、
 迷子を防ぐためのお助け機能と認識したので気にならなかった。
④許容範囲に感じた。文字送りをするだけのADVよりは良かった気がする。
⑤そう言われればそうだけど、完成度が高いのでむしろ王道みを感じた。


5.プレイを迷っている人へ

良くある「ゲームとして面白いか論」でいえばそこまで面白いと言えないかもしれないですが、ある程度のゲーム性が担保され、グラフィックやBGMやストーリーや演出が素晴らしいプレイ時間短めの作品という観点で、プレイ後の満足度がとても高い名作と言って過言ではないゲームだと感じました。設定や展開が完全に地雷だという人も一定数いそうなのでその点だけ懸念点だとは思いますが、ADVジャンルが好きな方には個人的にはめちゃくちゃおススメです!
例によって以下に興味を惹くような良さげな紹介記事を並べておきます。

👆短めの開発者インタビュー。日本のアニメの影響力はやっぱり凄い。


👆こちら2つは初回プレイでおまけエピローグまで見たい方は必見です!!


【各サイトの紹介記事】


【感想記事 ※クリア後参照推奨】


6.おわりに

というわけで「A Space for the Unbound 心に咲く花」の感想はこれでおしまいです。

本作、ノスタルジー溢れる90年代&空想世界のドットのアートワークや印象的な数々のBGMが花を添える、シナリオが秀逸なADVでした。

というわけで今回はそんなところで失礼いたします。
短時間で遊べるADVのオススメがあれば教えてもらえると嬉しいです!

以上、富井サカナでした。


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