【フリゲ感想】デヰツァの幕切れ─蝶華の鳥籠─
この記事の文字数は約4,700字です!
おはこんにちばんは! 富井サカナです。
今回はTGF2021の中で中長編としては異例ともいえるDL数を誇るゲーム!
ジャンルとしては乙女ゲーとも言えるのですが、
意外性のある真相が魅力のサスペンス要素もあるので男性にもおすすめ!
ルート毎のプレイ時間は1時間程度ですので気軽に遊んでみてください!
PVを見つけたのでまずはそちらをご覧ください!
1.どんなゲーム?
今回紹介したいのは、神海処さんの「デヰツァの幕切れ─蝶華の鳥籠─」です!!
【制作】 神海処様
【制作ツール】ティラノビルダー
【プレイ時間】本編4時間+他1時間程度
【ジャンル】大正浪漫風女性向け恋愛アドベンチャー
【KW】乙女ゲーム、恋愛、マルチエンド、大正浪漫、ヤンデレ、ホラー
【筆者プレイ時期】2022年1月クリア
【筆者プレイ状況】全エンドコンプ
【あらすじ】
時は大正時代。
家庭の事情でカフェーという特殊喫茶の女給をすることになった主人公のもとに不可解な贈り物が届くようになる。
不安になった主人公は幼馴染の雅楽代帳に相談するが――
【一言でいえばどんなゲーム?】
美麗なイベントスチルが拝めまくる大正浪漫ヤンデレサスペンス
2.こんな方に特におススメ!
今回、作品のDLサイトに明記されていたのと、
まさにその通りと思いましたのでこちらに則って記載します。
・和風や大正浪漫等の雰囲気や時代が好きな人
・ヤンデレ、鬱描写が好きな人
・サスペンス要素が好きな人
当時の時代背景に詳しいわけでないのですが、
大正っぽい雰囲気はそこかしこに漂っておりました。
服装や小物、社会風俗からは当時の雰囲気を感じました。
やっぱりこの時代ってとても絵になりますよね。
電話の感じとか時代を感じる横文字表現が癖になります。
ヤンデレ!鬱描写!明記してしまうのですね!
でも確かに明記しておかないと混じりっ気なしの恋愛を求める人が
とんでもないトラウマを負うことになってしまいそうです。
(一途な純愛モノとしても(?)楽しめましたけども!)
ヤンデレはヤンデレでも設定がとてもしっかりしていたため、
説得力と納得感のあるヤンデレに仕上がっておりました!
しかも本編だけでもストーリーの背景は想像できる仕上がりなのに
ご丁寧なことにクリア後のサイドストーリーが滅茶苦茶充実していた!
サスペンス要素はビンビンに感じました。
あらすじの通りにはじめは不可解な贈り物程度だったものの、
徐々に贈られてくるものの不吉さがエスカレートしていきます。
そして、主人公の近辺の人間関係もなんだかきな臭くなってきます。
序盤では各キャラクターの内情が見えにくかったりするので、
出来事を通じて人となりが見えてくるカタルシスが大きかったです。
3.ネタバレなしの紹介
まずはネタバレなしの紹介をここで書きます。
【作品紹介】
ティラノゲームフェス2021の参加作品です!
作品の公開から半年足らずで10,000DL達成されています!強い!
【ストーリー・CG・システムに死角のない中長編作】
プレイ時間は公称でフルコンプまで5時間程度。
エンディングは個別エンド4つにBADエンド8つ。
イベントスチルの枚数は全部で27枚。
ということで数字の通り遊びごたえのある中長編作品となっています。
グラフィックの美麗さはタイトル画面の通りですし、
ストーリーは構成も展開も練られており、演出やシステムも素晴らしい。
作者さんのHPにて丁寧な攻略記事も公開されていますし、
ひとつでも気になる要素があればプレイして損はないと思います!
というわけで、未プレイの方はここまで。
まずはちゃっちゃとプレイすることをお勧めいたします!
1ルートあたり1時間くらいだった気がするのでお気軽にどうぞ!
作品DLページ
攻略情報は上記ページ参照(ネタバレ配慮あり)
4.ネタバレありの感想
ここからは相当にネタバレを含みます。
プレイする前には読まないでください。
以下の感想を読む時間があったら本編を是非プレイして下さい。
絶品ですので遊んで後悔することはないはず!さっさとレッツプレイ!
↓ネタバレ記事開始カウントダウン5
↓ネタバレ記事開始カウントダウン4
↓ネタバレ記事開始カウントダウン3
↓ネタバレ記事開始カウントダウン2
↓ネタバレ記事開始カウントダウン1
↓
↓
↓
↓
さて、改めてここからはネタバレ感想になります。
致命的なネタバレも含みますので未プレイの方は読まないでください。
■ストーリー構成
本作は個人的には構成が凄く好きなパターンのゲームでした!
各ルートをクリアしても真相は一部しか見ることができず、
全てのルートをクリアして初めて真相が明らかになるパターンです!
クリア後は『???の部屋』で各ルートを別視点で見ることができて
状況がバッチリ掴めます! 状況を把握し損ねてしまった人にも安心!
更に追加シナリオである各キャラの前日譚でストーリーに厚みも増す、と。
こういうのは下手にやると蛇足・興覚めっぽくなることもありますが、
単独でも楽しめる冗長でないシナリオ&新たな発見があって面白かった!
ちなみに作者さんの公式ブHPの推奨攻略順に従って、
帳⇒八尋⇒京子⇒鏡太郎の順でクリアしました!
鏡太郎が最後は絶対にそうしてほしい!初手も帳が良さそう。
八尋と京子は順番が逆でも良いのかな?とは思いました。
京子ルートのクリアは絶対に鏡太郎よりも前を推奨ですね。
■キャラクター
4人の攻略対象のキャラクターの設定がとても良かったです。
特に帳と鏡太郎、八尋と京子は対比になる部分を多く感じました。
個人的にはあまり八尋には魅力を感じることができませんでしたが、
他の3人はみんな凄く魅力的なので誰推しは全く選べないレベルです。
他の方の感想などを拝見していると人気は分散している印象でしょうか。
〇雅楽代帳
社交的で明るく勉強ができる無敵のイケメン。俗に言うスパダリ?
およそ弱点が見つからず、戦闘能力もかなり期待できる気がする。
大ボス的なポジションだけど、動機が主人公へのぞっこんラブであり、
それに見合った努力を続けているわけなのであなたはもう無罪です!!
鏡太郎ルートの時は決行直前まで狂うほど苦悩しただろうにかわいそう。
〇平井鏡太郎
ほかの攻略対象と比べてしまうと凡人が過ぎる凡人中の凡人。
若干拗らせているけど本編中ですぐに素直になるなぁと思っていたら、
過去エピソードを見る限りそれほど悪くない境遇だったので納得。
鏡太郎ルートのエンディングから5年後までの主人公が一番幸せそう。
帳の本質に気付いてさえいれば主人公にも帳にも近寄らなかっただろうに。
〇橘八尋
絵に描いたようなサイコパス。帳と比較すると見劣りする中ボス的扱い?
「夜道には気を付けてくださいね」のおぞましさと黒幕確定っぷりが凄い。
調べれば分かるのに弁護士と身分を偽るなど詰めが甘すぎると思ったけど、
さくっと殺せばいいと思ってるといい加減になるのかな、などと夢想した。
おしゃれな白っぽい外套のデザインにはまじっく快斗みを感じた。
〇京子/ケイ
あら!もしかして百合も楽しめるの!?なんて少し期待したら違った。
でも女装と言われると腑に落ちまくりなキャラデザは素晴らしいです。
特に目元やら全体的な雰囲気が男性っぽさがあるのは画力高いなぁ、と。
包容力もあるし戦闘力もあるしちゃんと主人公を見てくれるし、
本作では主人公が付き合うべき相手No.1かもしれない。
〇小百合
裏があってメチャクチャ悪い顔したりしたらどうしようと不安だったけど、
最後まで明るくて笑顔がまぶしい可愛いキャラだったので一安心。
耽美な百合ルートや百合シーンがあってもよかったような!
〇待宮壮一郎
懐が深くて胆力のあるイケオジ。
彼を主人公とするお話や彼視点のストーリーも見てみたかったような!
■グラフィック
すんごいお美しいな、というのが率直な感想です。
タイトル絵を見た瞬間に、このゲームはやらんと!となりました。
これだけタイトル絵が映えるとそりゃプレイしようって気になりますわ!
絵師さん二人体制ということは注意しても分からないくらい、
絵柄も雰囲気も統一感があるのも凄いなぁ、と。(自分が鈍いだけ?)
特に好きなCGはタイトル絵、京子どアップ、後ろ手拳銃でしょうか。
あ、追加モードの集合絵の雰囲気もすごく好きですね!
■おまけ・システム
CGモードや回想モードやエンドリストが嬉しいのはもちろんですが、
プレイの進行に合わせて色々な要素が解放されるゲームが大好きです。
解放される要素によって本編の真実が明らかになったり、
ストーリーが補強されたりするような作りが特に好き。
そういうわけで本作はこの点については満点!と言える素晴らしさです。
というわけで最初の方で触れたけど改めて言及します。
〇???の部屋
出ました某キャラの部屋。
本作の本編には4つの個別ルートがあるのですが、
各ルートにおける???の行動とエンド後を推測できる記述があります。
この仕組みは本当に素晴らしいと感じました。
どのルートでも結局???の影響から逃れられないことを示唆する仕組み。
引いて見ると主人公の運命はもう幼い頃の出来事で決定しているんですね。
〇おまけシナリオ
おまけシナリオはいずれも前日譚となっていて、
各キャラクターが本編に至るまでにどんな環境で育ったかが分かります。
このショートシナリオだけでもお話が綺麗にまとまっていて面白いです。
八尋と京の対比も興味深いし、帳シナリオは納得感と説得力がありました。
一番本編に近い時期のおまけシナリオ⇒ムービーの流れも良かったです。
〇資料室
こういった登場人物紹介がゲーム内で参照できるのは嬉しいですね。
プレイ後時間が経ってから振り返りたい時にもすごく有難い気がします。
■少し不満に感じた点
ゲームそのものには不満を感じる点は全くなかったのですが、
公開後に頻繁なアプデがあったのでDLする時期を掴みにくかったです。
ただ、アプデ時期は事前に分かりやすく告知されていましたし、
ゲーム内にクリアデータの解放機能が搭載されていますし、
作者さんのHPで丁寧にセーブデータの移行手順も書かれていますので、
これらのフォローにより全く大した不満ではありません!
(他にも遊びたいゲームがたくさんあったので全く問題ないです)
今からプレイしようという方には全く関係のない話ですし、
特になしというのがはばかられた程度の話ですね。すみません。
ネタバレ防止緩衝地帯
ネタバレ防止緩衝地帯
ネタバレ防止緩衝地帯
ネタバレ防止緩衝地帯
ネタバレ防止緩衝地帯
ネタバレ防止緩衝地帯
5.おわりに(ネタバレなし)
というわけで「デヰツァの幕切れ─蝶華の鳥籠─」の感想はこれでおしまいです。
本作のプレイ後には是非作者さんHPの記事もどうぞ!
制作秘話の充実度が高くて非常に満足できることウケアイです!
それにしても昨年のTGF2020でも強く感じたことですが、
乙女・BLゲー界隈には凄腕制作者が本当にたくさんいらっしゃるなと。
神海処さんはお2人から成るサークルさんとのことで、
どうやって結成されたのかとかも気になっちゃいますね。
ちなみにこの記事を現時点で最新の記事を拝見したところ、
次回作も鋭意制作中とのこと! これはもう朗報が過ぎる!!
面白かったゲームの作者さんが次回作に着手している情報は、
毎度のことながらものすごくテンションが上がります!
作者さんのHPやTwitterIDに思いっきり女性向けって書いてあるけど、
気にせず新作も楽しみに待って、公開されたら絶対遊びます!!!
以上、富井サカナでした。
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