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ふと、思い立って。

お久しぶりです
ボキチです

皆さんお元気してますか
私はそこそこ元気です

年始にインフルエンザB型にかかり
そのあと自身のママブラスバンドコンサートがあったり
娘がインフルエンザA型になったり
息子が受験に合格したりして
そこそこ元気です

今日は少々遠出の出張でした
懐かしい電車に乗り
懐かしい駅を通り過ぎる

そんな場所でした

疲れているんだから
仕事が終わったら
すぐ来た電車に乗り また
懐かしい電車に乗り
懐かしい駅を通り過ぎればいいのに

ふと、学生時代を過ごした最寄駅に
降り立ってしまったのです

親の別居が決まって引っ越したあの日以来に
降り立ったあの駅

降り立ってみたもののそこはもう20年以上前
全く覚えとらん訳です

当時私は思春期真っ只中

そこから旅立たなければならなかった時

消したい記憶はほぼほぼ消えてしまったようで
道の全てがうろ覚え

唯一覚えている商店街


微かな記憶とGoogleマップを頼りに笑、
ぽつぽつと歩き出す

記憶の無い十字路に
記憶の無い和菓子屋が目に入り
空地くんへと少しの和菓子を買う

だんご。。

今プラスチック容器にすあまを詰めているこの人は
もしかして同級生だったら面白いな
などと思うも思い当たらない

とりあえず子供時代を過ごした家に向かう

小さな頃よく遊んだ川が見えた
その
苔と湿気を纏った匂いを嗅いだ瞬間

こっちからあっちへ飛び越えて失敗したっけ

微かな記憶が蘇ってきた

嗚呼この香りだった
この用水にグッピーがいたのに
誰も信じてくれなかった

こっちからあっちへ飛び移ろうとジャンプし
失敗して
弁慶を擦りむいたっけ

ザリガニを飼っていたな
卵を孵化させて
友達の水槽緑色だったっけ

くじら公園へ行こう
よく遊んだ公園

夏休みにはラジオ体操をして
スタンプを貯めてチューペット貰ったっけ


このデザインが大好きだった


その記憶は鮮明に
くじらの目のこの形が好きだった


この亀の甲羅好きだった

ずっと忘れられていたのに
微かに手繰り寄せた記憶は

そのくじら公園を見た瞬間
手触りまでをも思い出させた

このデザイン好きだった
この波をよく触ってたな
砂を積んで崩しては積んで…


懐かしくて懐かしくて

こっちの小さな隙間にあった公園は
夜抜け出して
1番上に登り
星空観察をしたっけ

砂場では磁石で砂鉄を取ったなあ

不思議な事に
記憶とそこにあるものが重なり合う度
自分の中のものがスッキリしていくように思えた


2階のあの窓から足をぶらぶらさせて
酔っ払いを眺めていたっけ
スケボーですっ転んで遊んだな

友達付き合いが下手だった幼少時代

唯一仲の良かった幼馴染の男の子とも
思春期になりなかなか口を聞けなかったけど

その街を出る時
隣に住んでる男の子が道に出てきたんだ

「明日引っ越すんだろ。これ覚えてる?」
そこには私達仲良し3人の写真

その後交わした言葉は覚えていない

絵画教室に通う途中
ここで事故って車に当て逃げされたっけ笑
よく登った今ではとても小さく思える壁


その後記憶を頼りに
小学校
幼稚園
図書館
中学校と辿った

こんなに小さい街だったっけ
こんなに短い距離だったっけ

小学生の頃は
家から小学校まで
ジェットコースターだったらいいのにって

この校門で告白したの思い出して吹いた


覚えてる



黄色い電車
身も心も温まる

そして今私は
最寄駅の立ち食い蕎麦屋で
温かなそばを口にしている

人生は面白いなあ

43年生きて
今までも色々あった
これからも色々あるだろう

だけどこうして温かな蕎麦を啜り
色々あったなあと振り返れるのであれば

この先も生きていこう
どうせ生きるなら楽しみながら生きよう

過去に囚われず
これからを見て
この先の蕎麦を想って…(違う

ヘッドフォンから流れてきたのはシャンディガフ

泣けるじゃないか
ひとつの映画を見ているようじゃないか
決して泣きはしないけれど

帰って寝てまた、
明日を生きよう。

明日もまた子供達がいて、
サカナクションの音楽が私を支えてくれる。

充電は安定の低さで。


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