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肥後女神転生 小説版 #2 ランとリリー シルバニアファミリー

一方、人形町では、リカちゃんと達が行方不明のルカの居場所について捜索が続いていたが、全く手掛かりがないままだった。

ルカは、今どこにいるのか。

場所 不明
ランとリリー


『ランお姉ちゃま。私、新しいシルバニアが欲しいの。』

『お安い御用よ。もう用意してあるわ。キューピーちゃん開けてみて。』

『オッケーだよ。』

このシルバニアファミリーのシリーズは、リカちゃんにも、おねだりしたことがあった。リカちゃんは、ごめんねルカ。アルバイト代が出たら買ってあげるね。と言っていた。

高校二年生なのに、偽物の妹の私に一生懸命おもちゃを揃えてくれた、リカお姉ちゃん。

YouTuberになり、自分のチャンネルを毎日更新して、政治を変えたがっていたのに、巫女のバイトの方が儲かるからとリカちゃんYouTubeを諦め、キューピー兄さんYouTubeのアシスタントみたいな感じでの出演になった。

ランお姉ちゃまは、特に勉強も仕事もしていないようだけど、欲しいと言えば、リカちゃんと違ってすぐに買ってくれる。

欲しい物がすぐ手に入るのは嬉しいが、一生懸命やりくりしてくれたリカちゃんからもらったものの方がなんだか嬉しかった気がしてしまう。

それにしても、リカちゃんがルカであった私に優しかったのは、私を本当の妹と信じていたから。ランお姉ちゃまは、なぜ赤の他人の私に優しくしてくれるんだろう。

不安になって訪ねてみた。

『私はあなたの本当の名前がリリーだと知っているし、本当の妹でないことも知ってる知った上で本当の姉妹に近づきたいと思っているからよ。』
ランお姉ちゃまは、マリア像のように優しく微笑んだ。

嬉しい。けれどもなぜか、その優しい言葉や微笑みが、どこか冷たい偽りのもののように感じてしまう。

まだ、ランお姉ちゃまと暮らし始めて日が浅いんだもの。
仕方がないよね。

そんな風に思ってはみるものの。

『リカちゃんとも最初からそんなふうに知り合えていたら、今もリカちゃんと一緒にいられたのかな。』

『いいえ、あなたはリカちゃんを騙していたのよ。
偽りと彼女が知った今は戻る事は許されないでしょ?』


ランの答えがリリーとリカちゃんの間に、冷たい楔(くさび)を打ち込んだ気がして、リリーは胸が痛くなった。

おそらくリリーが欲しがっていたシルバニアを手に入れたにそぐわない顔をしていたのだろう。

『もう少し後で出してあげようと思ったけど、もう一つも開けましょうね。あと、追加で、この幼稚園のシリーズ他のがもう安くなったので買ったのよあけてみて』

『わぁい!ランおねえちゃん、これでお城が完成したよ!ありがとう!でも、木のおうちはないんだね?』
『ごめんなさい。あれは人気があったからなのか手に入らなかったわ』

リカちゃんに頼んでいた商品だけは、なかったのだ。

いや、でも、こんなにたくさん私のためにランお姉ちゃまは揃えてくれたではないか。リリーは嬉しいふりを続ける。

しかし、ランは、リリーがまだリカに未練があることを見抜いていた。

『リリー、これをお飲みなさい。つらい気持ちから楽になれるお薬よ。飴玉のように甘いから大丈夫よ』

『ランお姉ちゃま?私辛くなんか・・』
『ここでは、嘘をつく必要はないわ。私はあなたになんでも与えてあげる。心配はいらないのよ。』

就寝を知らせる古めかしい時計の鐘が鳴り響く。

『さあ、リリー。シルバニアは又明日。良い夢を。』

動画はこの辺

肥後女神転生】ランとリリー#1 ?ランから送られたシルバニア
https://youtu.be/iCjfcH2SddQ

肥後女神転生】ランとリリー#2 ランから送られたシルバニアその2 それでもまだ、、
https://youtu.be/w7phfi3Ooic  

関連動画

シルバニアファミリーミニシリーズ大好き💖 リカちゃんのお土産 https://youtu.be/Wal8meRWfbw @YouTubeより


この動画は、リカちゃんの想像で、ストーリーにも組み込まれています。

リカとルカ さよならルカ AIキティーちゃんの心の内は、、、 https://youtu.be/Ap4ecQm9O7g @YouTubeより

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