見出し画像

〇〇占いや、〇〇診断はなぜ当たるのか?


下の夕焼けの絵は私が10年以上前に夏の琵琶湖の夕焼けを見て描いたものだ。
この時の私の心理状態は、心が落ち着き、癒され、哀愁を感じ、ついついセンチメンタルになっていた。

ゲーテやユングやフロイトなどの西洋人が解いた色彩心理学では、一般的に赤は、情熱、活力、興奮、高揚、 怒り、暴力、警戒、危険、などのイメージや感情へと導くと言われている。

しかし、夕焼けや紅葉の赤を眺めている私の感情やイメージは上記とは明らかに違う。
また、私は、赤く色づいた紅葉を見ると「時のうつろい」や「もののあはれ」を感じ、哀愁に浸ってしまう。
決して興奮したり情熱的になったりはしない。


一般的な色彩心理学が間違いとは言わないが、人間の感情や心理は様々な複雑な要素や条件が重なり合い混ざりあって構成されていることを忘れてはいけない。しかも、それが私達の日常だ。

色の専門家と称する人々が語る色の影響力は、本当だろうか?

赤は「警戒心、注意力を喚起し、人間の感情的興奮や刺激をもたらす。赤は色の中で最も長い波長を持ち、交感神経に刺激を与え体温•血圧•脈をあげる。」などと、条件の違いや前提なしの一般論を語っても意味はない。
赤は・・・だという色彩論の情報を得た人は、バンドワゴン効果により、それを受け入れる。思い込む。


色が人間の心理に及ぼす影響力は確かに存在するが、それを語る為には、以下の重要なことを抜きにしては語れないのだ。
色は視覚で捉えるいう前提を考えても、以下の条件が常に異なるのだ。

1、その色は何の物体の色か?
2、その色の物体はどんな形か?
3、その色はどのような状況下で見える色か?
4、その色を認識したときの精神状態は?
5、その色の面積は?
6、その色と同時に見える他の色との相対的な関係は?
7、その色を見た時間帯は?
8、その色を見た時の季節は?
9、その色を見た時の気温は?
10、その色は誰と見ているのか?
11、その色を見ている私の年齢は?
12、その色は固定的な色か?それとも色彩変化の途中経過の色か?
13、その色の着いた物体は、過去に見たことがあるものか?

例えば、四方の壁や天井が赤で、他の条件を排除した無機質な部屋に閉じ込められたような特別な状況ならまだしも、日常では単一条件のみの状況はあり得ない。
さらに普段の生活では時間の経過とともに様々な条件も変化し、それとともに人の心理や感情も揺れ動き変化していく。

そもそも、人の感情は過去の記憶と現在の刺激や発見、そして未来の想像の交錯によって生まれる。

とにかく「赤色は人を〇〇にする」というような、そんな単純なものではないのだ。

しかし人間を型に嵌め画一化(単純化)することを意図的にしたい人々がいることを忘れてはならない。

誰が何の為に?


目的は人間を支配したいからだ。
支配者にとって、人々が赤を見たら全員同じ反応をしてくれることは望むところだ。

先入観の認知バイアスを先に与えられた人々は、行動を促され、誘導されているにもかかわらず、自己の正しい判断だと思いこむ。
特にビジネスで稼ぎたい人にとってそれは、ユーザーの理想の反応なのだ。
これにより、人々を家畜のように見えない囲いや枠に押し込みやすくなる。
その後は言わずもがな。

それでも囲いに入らない人々も存在する。
その人々には少数派(間違っている者)というレッテルを貼り、人々を多数派と分断し、少数派が生きにくい世の中を作る。

支配者は多数派(囲い)に入ることの利点を訴え、流れる川に人々を引きずりこむ。努力しなくても流れていくことを進歩や前進と勘違いさせ、多くの人は最初、それを快適だと思い込むのだが、やがて常に溺れる危険性があることに気づき、溺れまいともがき始める。
でもその時は後の祭り・・・・・

画一化(パターン化)と言えば、血液型、星座、姓名判断、生年月日、暦、出身地、等々がある。
根拠を尋ねたら、「統計学」と言う。
アルファベットと漢字の姓名判断?
そもそも、いつ誰がどこで何人の統計を取ったのか?確たる証拠はない。
そして矛盾を矛盾として捉えない思考停止状態に陥る。

恐ろしいのは、日頃から、「〇〇占い」や「〇〇診断」を簡単に信じるように仕向けられていることだ。それは詐欺師達にとっての種まきだと言える。
テレビでも「今日のラッキーカラーは?」だとか、「星占いに基づく本日のラッキーアイテムは?」などと言うコーナーを作り、詐欺師の種蒔きを助長している。
いや、テレビ自体が捏造と嘘の詐欺媒体と言えるかもしれない。
そしてやがて詐欺師達の洗脳手法よって、種は育ち、刈り取りが始まるのだ。
人々は詐欺師達の都合の良い方向に誘導され、そして騙される。
多くの人は騙されたことにすら気づかない。これが洗脳だ。

かつて、オーム真理教の麻原彰晃も見事な種蒔き手法を使い、自分の柵の中に引きずり込み、本来知能の高いはずの高学歴者や医者を洗脳していた。

また、詐欺師が使うテクニックにバーナム効果というものがある、やはりこの効果を使い事前に〇〇診断などをさせ、認知バイアスをかけ、「この人の言うことは当たってる」と思わせる。そうなると騙すのは簡単なことだ。

それは、根拠のないことを根拠があるように語り、一部の共通点を全体のように思わせる手法だ。

人間は基本的に多面性があり複雑な性質を持っている。
普段は陽気な人だと自他共に認めている人でも、必ず陰気な一面もあり、それを占い師や詐欺師に指摘されると「この人は私を見抜いた。本物にちがいない」と信じやすくなる。
その後、詐欺師から「あなたは〇〇〇〇だ」という言葉によって暗示をかけられている場合もあることを知っておくべきだ。

とにかく人は洗脳されやすいのだ。


もちろん洗脳が全て悪ではない。
むしろ洗脳されて良い場合もある。
洗脳されることによって、心が豊かになれるならそれは望むべき洗脳かもしれない。

昨今騒がれている一部の新興宗教の実態は金儲け目的の脱税集団だったりするのは言わずもがな。
その事を知った上で信じる信じないはあなたの自由だと思う。

ところで、私も色の心理的影響力はあると思う。
しかし、100人の人が赤を見て、それぞれに、100通りの感情やイメージを湧かせることが本来の人間のあるべき姿だと思う。

「他人と自分とは同じではない」という前提を理解していることで他人を認めることができ、人の意見を尊重することができるのだ。

ところで、コロナ禍では、恐ろしい出来事があったことを忘れてはならないと思う。
それはワクチンを打たない人を悪とし、その人達を排除しようとしたコミュニティーが、一時的とは言え、できたことだ。
これが、どれだけ恐ろしいことかは、賢明な人ならお分かりだと思う。

これからも、あなたを操りたい人々はあなたが他人と違うことを悪のように言うだろう。
人々に恐怖心を与え、疑心暗鬼にさせ、誰かに縋り、頼りたくなるように仕向ける。
そんな風に貴方を誘導する。それが詐欺師達の手口だ。

一般人は詐欺師を詐欺師と見抜けない。
実態は多種多様だからだ。
政治組織、企業、非営利集団、宗教法人、個人など様々な顔を持つ。
たちが悪いのは、彼らは合法的に人を騙す。
場合によっては、コロナワクチンのように、「打った人の自己責任」と逃げ道を用意する周到さだ。

私達は
他人と違うからこその価値があり、世界に一人の特別な存在だ。
それが私たち一人ひとりの人間なのだ。


人間は、他人と同調できないことや他人とのギャップで悩んだり、心に不安を抱くものだ。
その不安こそが、あなたを操りたい人間が突き入る隙だと知るべし。

他人と違うことが、あなたの最大の魅力なのだと自信を持ってほしい。

「月愛三昧」
月の光は分け隔てなく一人一人に降り注ぐ。
今更人間が作った矛盾だらけの宗教などに入信しなくても、貴方は既に神様に愛されているのだから。


成願 義夫


よろしければサポートをお願いします。 着物業界の為、着物ファンの為、これからも様々に活動してまいります。