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無常観 ・ 無情感

皆様もご存知の鴨長明 『方丈記』冒頭の文にはこのように書かれています。

『ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし・・・』

これは日本人の無常観を表す文として、平家物語同様によく知られていますね。

『無常』とは、生滅変化して移り変わり、しばらくも同じ状態に留まらないことを言います。
そして、あらゆるものが無常であることを「諸行無常」といいます。

前述した通り、自然は「ゆらぎ」です。

そして、ゆらぎは「うつろい」となり、それが「無常観」へと繋がります。この自然の摂理に抗えない人間の無力感を、歳を重ねるほどに感じられるようになりました。

かつて、沢尻エリカが主演した、ツッコミどころ満載の映画「ヘルタースケルター」を、何かの間違いで見てしまったのですが、一つだけ、私の心に残った映画の中の言葉があります。

「神は人間に、先ず、若さと美しさを与えて、やがてそれをゆっくり奪っていく」

主人公は整形という手段で神に抗えるのですが・・・

「無常」を受け入れない者には、神は「無情」を与えます。

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