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株価、新しい時代に入る

参考資料:日本経済新聞社より引用
日経平均株価70年 日本経済の動き刻む : Our History | 日本経済新聞社 (nikkei.co.jp)
その始まりは1950年(昭和25年)9月7日、この日から東証が公表を始めた「東証修正平均株価」がそのルーツです。戦争で中断していた株式売買が戦後、再開したのは49年(昭和24年)5月16日でした。この日を算出の起点として、東証修正平均株価は名前を変えながら、70年あまりの歳月を経て現在に至ります。

ヒストリカルデータ - 日経平均プロフィル (nikkei.co.jp)  より
日経平均四本値 日次データ
日付 1989. 12. 29 
始値38,913.12 高値38,957.44 安値38,827.71 終値38,915.87
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1989年の年間取引最終日、日経平均の終値は38,827円をつけた。この数字を天井とし、その後43年余り一度も超えることなく日本経済は停滞し続けていた。商品は売れなくなり、企業は何とか売り上げを維持するために必死でコスト削減を始める。仕入れ先への要請、社員を減らして派遣社員やパート・アルバイトの割合を増やした。人件費を抑え込みファストフードは店長とマネージャー以外は時間給の人員に頼ることになる。

市中様々な店舗が経費を抑え込み無理やり売価を下げ始めた。マックのハンバーガーは65円、チーズバーガーは80円。ただし、そこが起点ではない。ハンバーガーの誕生時価格が80円、1985年には210円にまで値が上がっている。それがバブル崩壊の企業存続の為に130円になり65円にまで下がった。2000年を超えた頃から徐々に価格は戻り始めたが今も尚170円(東京価格)までしか上がっていない。もちろん企業努力もあってのことだけど1985年の方が高額であることに違和感を持つ。(表示金額は本体価格)

私たちはその時点では助かった。でも価格を抑え込まれた商品は薄利多売での利益しか出ない。そこで働く人たちの賃金も抑え込まれ過労働低賃金の世の中になっていった。社員は報酬変わらず管理範囲が広がり責任が増えた。
世の中は「デフレーション」の輪を下に向いて進んでいく。難しい「スタグフレーション」という言葉まで国民の中に広まり使われ始めた。私たちは一部の人を除いてどんどん貧しくなっていった。

1989年12月29日が最高値、そう考えると1980年に生まれた人はその時小学校の中学年。お金のこと、世の中の経済の回り方、そんなこと考えたことも無いだろう。だったらもの心ついた頃から物の値段が上がっていくのは当然という経済の基本さえ知らないまま大人になっているのでは。
経済が平和に回っていくには「給料 → 消費 → 企業利益 → 設備投資+賃金・配当の分配 → 賃金支払い (給料)・・・・・・」というくるくる回るお金の流れがある。その流れに一般的に2%と言われている緩やかなインフレが乗っかってみんなが win=win で潤っていく。この30数年はその2%上昇が思い通りに行かずに滞っていた。

令和に入る前後から少しずつ空気が変わり始めたことを察知した人が株の世界にも資金を投入し始めたように思う。令和元年って西暦で何年だっけ? 忘れていた。調べたら2019年5月1日だった。自分が書いた他の note を見たら私は平成と令和の境目の日にサザンライブで福井に行っていた。人の記憶は案外不確かだ、この note もちゃんと確認して書かないと。

大雑把にいうと、日経平均株価はバブル崩壊後2008年から2012年まで1万円前後を行ったり来たりしている。2014年に1万円台後半に入り2万円台に乗り始めたのは2017年、その後は底堅く推移し少し下げて大きく上げるという上げ相場に入っている。最近では2020年12月の上昇で一段高で2万円台後半、2023年5月に3万円台に乗せ今年1月には3万円台後半に入った。2月にはバブル時最高値の38,915円をつけ、数日でザラ場高値の38,957円も超えた。この展開の速さを見て怖いと感じる投稿も多い。でも私は上手く行くと5万円台も見えるのではと感じている。

その理由として現状世界全域で株高であることが先ず言える。世界中が潤っていて日本の賃金、物価がまだまだ低位置にあること。加えて円安で他国の人には余計に日本の不動産や物の値段が安く思われていること。
日本に働きに来る人は減っているけど逆に観光に来て安い商品を買って帰ろうと思う人は増えている。渋谷の街は海外からの旅行客らしき人が本当に多く歩いている。電車の中もそうだ。ホテル代や食事も自国より安いから長居し遠方にも足を延ばしている気がする。そうだとしたら日本にとって消費拡大はまだまだ期待できる。

もうひとつは私の独自の計算だけど、1989年末のバブル株価を或る程度金額是正して30,000円とみなして考える。そこに2% × 33年 を乗じた66%を加えると49,800円になる。今までは低迷していたけど本来ならここまで上がっていても不思議じゃなかったのではと思えるからだ。他国は日本ほど物価が停滞していない。私たちは茹でガエルになっているけど実はとんでもない価格基準に慣らされてしまっただけなんじゃないかと思う。
バブル時は世界の時価総額best10 に日本企業が7社入っていた。それが今は全滅だ。バブル時の7社がそもそも多すぎるのは解る。でも今の0社というのもおかしいのではないか。2024年1月の世界時価総額 best50 を見るとほとんどをアメリカ企業が占めていた。日本はというと35位にトヨタが入っているのみ。30年前とずいぶん違う。今後円高が進み物価も順調に上がり日本企業が息を吹き返したら5社程度はそこに食い込んでほしい。

更に付け加えると、バブル時は「円高=株高」だった。今は「円安=株高」になっている。何が違うかというと、バブル時の考え方は円高が進むほど日本企業が持つ円は世界の通貨に換算すると巨大な額になる。すると日本企業に簡単に他国の不動産を買われ企業買収さえされてしまう。当時日本は恐ろしい存在だった。そんな強い国だから株高になった。強気の株高だ。
逆に今は世界的な円の価値が下がっている。低価格で日本の諸々を他国は買うことが簡単にできる。だから日本がそれを調整しに行くような株価の動きになっている。無論多少の企業成長は入っているとしてもだ。いくら日本の株価が上がっても円安で緩和されてしまうから他国企業はまったく怖くないだろう。今の株高はいうなら帳尻合わせの弱気の株高だ。
でも日本も企業努力で各業種自力で持ち直し始めている。この先円高方向に進み経常利益が上がると世界的な日本企業の価値も上がり始め株価は一段高も望める。そうなる可能性は半分以上あると思う。PBR(株価純資産倍率)が1倍以下の企業がまだまだ多い。これがすべて1倍を超えるまで銘柄探しは続くだろうと思う。PER(株価収益率)も投資の指標となる。

日付 2024. 02. 22
始値38,508.07 高値39,156.97 安値38,508.07 終値39,098.68

にゃんにゃん猫の日! ニンニン忍者の日! とイベントの多い2月22日。株式関係者にはバブル時高値を超え新たな局面に入った記念すべき日となった。新たな局面と言っても今までもそうだけど相場ってそんなに簡単に上がり続けるものではない。でもそんなに不安になって直ぐに手放さなくてもいい。程よい距離で糸の端を持ち続けていたら多少のボーナスは天から降ってくるのではと思っている。これからは少し下げ大きく上げを繰り返す上昇相場が暫く続いていきそうな予感がしている。悪い銘柄ももちろんあるけど不安が無い企業の連れ安場面は売らずに我慢したり必要に応じて買い増して単価を下げる方法もある。相場に「必ず」は無いし明日になれば見る目も違ってくるからもちろん今日のイメージだけど。

今日は持ち株企業の株主セミナーに行っていた。ちょうど昨日大相場を体感したばかりで会場全員が幸せな顔をしている。専門家の解説を聞くのは楽しいし新しい発見もある。資料も揃っている。ただ、セールスには乗らない。自分が思うように動くのがたとえ失敗しても後悔しない最善の方法だからだ。たくさんの人の意見を聞くことと自分で考えること、両方が必要だ。
若い世代に最近の上昇で保有資産が増えている人が居るとしたら少しだけ苦い助言をしておきたい。上昇相場で利を得るのは普通のこと。今減っているとしたら悪い方の少数派に入っている。バブル後の下降相場で利を得られた人こそが才覚のある人だ。そこを理解でき謙虚に場を見ることができたなら経験が成長を呼びこんでくれる。そういう時期に入ったこと、今の時期に場を張れることは幸運だと思う。

新NISA、ファンドラップ、投資信託、財形貯蓄、学校卒業し就職していきなり天引きどうしますか?って聞かれて何もわからない人が多いのではと思う。ドルコスト平均法は考えなくても安く買える方法なんですって証券会社の人に投信勧められてそのまま契約してしまう人も中には居ると思う。
でも自分のことだから、この先ずっと知っていておいて損のないものだし、
ちょっとスマホでSNSチェックする時間を自分の生活の為の日常経済の勉強に充てても良いかもしれない。本当は小学生の頃から算数レベルの経済の計算方法も教えてもらえたら良いのだけど日本はまだまだそういう方面は進んでいない。
昔と違ってネットの中にはたくさんのヒントが眠っているからまともな企業のまともな情報を選んで学んでいくと生活のレベルは少し上がるように思う。本業の合い間にもっと深く学んでいくと買いたい物に手が届くかもしれない。知恵袋みたいに調べる手間を省いて質問したら回答がすぐに貰えた、みたいな安易なものではない。最初は小さな失敗を繰り返す覚悟も要る。でもこれから日本を支えていく若い人たちは自力でそれを学び取ってほしい。そんな時代に入っている。

2月25日 追記
書き忘れていたものがあった。

株高を目指せるもうひとつの理由。
今年の7月に紙幣が刷新される。もちろん今使っている紙幣が紙切れになるわけではないが高齢者が大好きなタンス預金はこれを機に間違いなく減る。ではどこに出て行くかと考えたら定期預金か投資という金融系に向かうだろうと答える。不動産を購入するには金額が足りないだろうし税務署に出元がどこか明らかにしないといけなくなるからだ。
夏前に馴染みの銀行か証券会社に相談にいきお薦めを紹介されてしまいこまれていた旧札は行き先が定まるだろう。ゼロ金利が解除されるとしたら余計に利息の恩恵を受けたくなる。そう読むのが妥当だろう。

大きなアクシデント、災害や大きな事故がやってこないことを願う!

2月28日 追記
親子で金融教室「満員御礼」 東証最高値更新、親の関心うなぎ登り(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

Yahoo!のニュースに出てきた親子で参加の金融教室。本来は小学校から基礎の基を教えるのがいい。入ってくるお金と出て行くお金、出金の方が多いと生活は破綻する。将来に必要なお金の額を計画的にストックしておくという考えまでを小学生には「小遣い帖」を使って自然に身につけさせてあげるのが良い。我が家は幼稚園から始まった。金銭の入出、項目を書くのは国語の学び、残高を合わすのは算数の学びに直結する。
毎週末残高が合致すると翌週の新しい「入り」が発生する、そんな仕組みだった。各家庭でできるいちばん簡単で生活に不可欠な学びの場として良いと思った。プラス、自分が実際に動くことでどれだけのお金が自分に向かうのかも同時に教えたい。なので家事の手伝いを同時進行でしてもらえたら机上の計算で買った売ったをしているよりも身に着く。

3月18日 更に追記。
昨年まで給料が上がらないのに物価だけが上がっていくと世論は批判的だった。でも考えれば判るけど売上げ(単価 × 数量)は上がらないのに先に急量を上げるわけにはいかない。世の中の購入意欲が上がったことで連動して株価も上昇、相乗効果で売り上げも上がってきた。政府は同時に新NISAを一挙に宣伝し始めたし今年夏には紙幣刷新でタンス預金を引っ張り出そうともしている。
この流れは大きな正流となっていくだろう。今春の大企業サラリーマンの昇給は遠い過去を思い出すような上げ幅だった。順次中小企業へも良い波が届いていくと思う。上昇螺旋が安定的になると企業が本格的に設備投資をし始める。そしてゼロ金利解除という最後の扉が開かれる。誰が描いたシナリオか判らないけど今のところ今く軌道に乗っている。

株価は現在日経平均225種が大々的に上がった下がったと見出しに踊っているけどこれは或る意味導かれた数字であり本来はTOPICの指数で判断したい。そうするとまだ余地がある。その上33年分のインフレチャンスロス分を加えて先を見たなら揉み合いながらの上昇余地は多分にある。逆に30年前に戻るのが当たり前という意見の方が無理やりだと思う。世界の動向を見ながらの日本の立ち位置から数字を考えていたい。

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