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帰省の本能

三重県生まれの三重県育ち、人生の50年を三重で暮らしてきた。
20代で一度東京の西っ側で住み、三重に戻って25年、また東京の東っ側に越してきて12年経った。三重と言っても例外的な伊賀地方で大阪のテレビ局の電波が入ってくる為一般的な三重の方言と違い周りがいわゆる「よしもと系」話し言葉。電車も名古屋に行くより大阪に行く方が近かったので家族も大阪で働いていた。兄弟も今でも関西に散らばって暮らしている。

テレビでは割りと関西弁の人が出てくるけど現実には会える人は少なく、たまに出逢うとご馳走をいただいたような気持ちになる。私が渋ラジに入った時の制作部長がよしもとに居た人だったので金曜にはよしもと系の人が結構来て下さって当時は関西弁を満喫していた。
コロナ前は唯一こちらで暮らしている年の近い大阪育ちの姪と月イチランチや年イチ旅行をしていたので翌日渋ラジに行くといつもと喋り方が違うよって言われていた。まるまる1日2日関西弁を喋り続けるときっと私の上辺の標準語は簡単に抜け落ちてしまうんだと思う。自分ではまったく自覚がないけど未だに私の中身はどっぷりの関西人だ。

7月に天凡さんをスタジオに向かえて滞局時間も90分ほどの短い時間だったけど隣で話してくれる生の関西弁のやりとりが心地よくとても楽しい時間だった。なんとも懐かしい関西弁の会話に自分も入りたいけど入れない。あの日から私は三重の友人たちと電話で話す機会が増えたように思う。おまけに彼女たちから突然の宅配がやって来て、三重の風が我が家にも吹き始めた。
そんな矢先日曜劇場で「下剋上球児」が始まった。この情報も三重から届いたものだ。エキストラに出たよーとか地元が映ったよーとか、みんな私より活動的だ。なので初回からこのドラマを録画して観ている。

ドラマに出てくるのは私が話す伊賀弁とは別物の伊勢弁。伊勢、鳥羽、もうちょっと南の尾鷲、この辺りの言葉が混じっている。地元の人は方言がちょっと違うねと話してたけど俳優さんたちが海側の方言を凄く頑張っているのも解る。離れた地に居る私にはやっぱり懐かしいし嬉しい。しかも話の中心が鈴木亮平さんだし、偽教員免許の問題をどうやって納めるのかこの先が気になって仕方ない。
撮影は四日市だったり伊勢だったり鳥羽だったり、私があまり知らない海から離れた内陸の辺りだったり。でもドラマ上では近場の設定にされていて撮影隊の皆さんの陰の移動の大変さを察する。逆に私はテレビで三重観光しているような感覚があり楽しませてもらっている。

赤福オンラインショップ | トップページ (akafuku.co.jp)

南雲先生には問題解決した穏やかな日に奥様の美香さんとふたりで伊勢参りをし、赤福本店の奥の縁側に並んで座りほうじ茶と2つ並んだ赤福の皿を持ち五十鈴川を見ながら微笑んでほしい。「おいしいなー」とつぶやき目を細める南雲先生の顔と声が脳内再生される。「そやねー」と小さな声で美香さん、綺麗な笑顔が隣にある。文字でイントネーションを伝えるのはどうすればいいんだろう。
その後は道向かいのおかげ横丁に行って豚捨てのコロッケを買って昔懐かしい玩具を青空くんとなぎさちゃんに買ってあげる。・・・なんて想像してると伊勢の友人が泊まっていいよって言ってくれてるし、新幹線に飛び乗って行ってしまいそうだ。

日曜劇場『下剋上球児』|TBSテレビ

動物は帰巣本能、鳥は最初に見たものを親だと信じてしまう。人間にも長ぁーい時間を経て生まれた地に還ろうとする本能のようなものが在るのかもしれない。私はそろそろその年代に入ってきたのかもと思う。
結婚前に三重しか知らなかった時には憧れの頂上だと思ってた東京の街だけど今はすごく淡々と暮らしている。知人が以前退職後に1年間京都のマンションを借り東京と京都を行き来しながら1年かけてご夫婦で京都観光をしていた。私は2011年に東京のマンションを買い三重の家と半年間車で行ったり来たりの生活をしていた時期がある。今度は三重に小さなアパートを借り東京と半々の暮らしも良いかもしれない。伊勢は市の方針で高いビルを建てられないから空が広い。大きな空を見上げながら伊勢神宮の辺りで毎日内宮外宮をお散歩とかしていたい。そういえば伊勢の友人は一度東京で暮らしたいって言ってたから棲み家を交換するのもよいかもしれない。そうなったら代わりに渋ラジのボランティアに行ってもらおう。

今、このパソコンで三重のうたまろの歌が流れていて、三重の事を考え書いていたら1時間経っていた。早く美味しい空気が吸いたいなぁ。うたまろのふたりの曲は高校生の頃から路上で歌っていたから耳馴染みがある。当時はヒーリングフォークデュオというキャッチコピーがついていた。名前通りなかなかの癒し系でこんな曲を20才前後で良く書けるなと感心しきりだった。今も活動の場が名古屋中心だからなかなか生の歌声が聴けないんだけどボーカルのコボリツトム氏の歌声は音源でも高低音どちらもじんわりと沁みる。

コロナ前まで渋ラジの前室でみんなで飲んでいた長谷川さんのほうじ茶を電話で今年も注文した。年に一、二度なんだけどちゃんと覚えてくれていて住所も残してくれている。週明けはほうじ茶がやってくる。茶畑直送の薬も最小限で手作業で丁寧につくる貴重なお茶、津でも限られた店舗でしか置かれていない。でも三重で居る時から20年以上飲み続けているお茶なので東京に引っ越し後もお世話になっている。三重に行った人は探してみてほしい。

長谷川製茶有限会社 茶| 検索結果 | 検索 | 人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度 (mie-ansinsyokuzai.com)

三重が好きです! 離れていても心は三重と共に。三重の応援団です。

三重テラス (mie.lg.jp)

(freeの写真をお借りしました。 Photo bytodaimori_pj111


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