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最近気になっている卵や食材の話🥚🍳

思い返せば過去に様々な品不足に出くわしてきた。小学生の時にそれまでキロ100円台で推移していた砂糖の袋が300円になりそれでもみんなが我先に買い漁り店の棚から消えた。その後木の伐採が進み過ぎたせいでトイレットペーパーが消えた。平成の米騒動の時にはタイ米だけが流通されていた。そして今はかなりの卵難民が居そうな世の中になっている。
今日近くのスーパーに行ってきたので馴染みの人と少し話をした。卵は毎日入荷されているそうだ。ただし早朝便ではなく午後便で入ってきている。一気に来て一気に売れていく状態でその他の時間帯は棚がガラガラになっている。ガラガラの時間帯にしか来られない人はたぶん生活パターンがそうなのでいつもガラガラの棚しか見てなくていつも卵が無いと感じる。そうして卵難民ができていく。私はそう結論づけた。

今日行ったスーパーは日曜だということもあってかなり賑わっていた。だからあの人数が卵売り場を通り過ぎる度に1つ手に取りカゴに入れていけばあっという間に無くなる。みんなが見つけた時に買うから昔は余ってて特売対象品だったのが今は高級品になってしまった。
今日並んでいた卵は6個入りで200円~300円台、10個入りも200円後半から300円台だった。1個あたり25円から50円で栄養価と新鮮さとを考えるとそんなに高価だとも思えない。むしろ今まで安かった。生産者が気の毒だったのではと思う。

私は養鶏場から直接買うことも昨年の春から始めていた。スーパーで買った卵の殻に黒い亀裂が入っていてメーカーとスーパーに連絡をして写真を添付したメールを送った。カビではないかと思って確認してもらったらやはりカビだった。多分輸送のどこかで落下してひびが入ったまま店頭に並んでしまったんだと思う。10個中4個が影響を受けていた。メーカーさんは土曜だったので翌々日まで保管しておいてほしいと言い、2日後にマンションまで現品を取りに来てくれた。現品といっても中身は保管出来ないので焼いて捨てたから殻しか残ってなくしかも殻もいつも内側を洗って捨ててるので表面見た目でしか判別できないけど、メーカーさんは初見一目でカビだと判断してくれた。卵は10個全部気持ち悪いので捨てた。メーカーさんが持ち帰った卵の殻の代わりに私は100円の卵券を3枚いただいた。これで買い直してくださいという意味だった。
私はその後の報告を待っていたんだけど、持ち帰り調べてそれなりの報告を受けるつもりで住所氏名を明かしていたのに今までずっと音沙汰ナシのままだということが残念だ。カビた殻の写真は今も私のスマホに残っている。メーカーさんにとっては現品を回収したことで解決したことになるんだろう。

それがきっかけで私は産直サイトで卵を定期的に購入するようになった。足りない時にはスーパーでも買うけど養鶏場の方の情報もとても役立つからという理由もあった。ただのスーパー利用客の時には知らなかった卵の知識を少しここに書き止めておこう。
〇 卵はひなが半年くらい経ってやっと産み始める貴重な物である。
〇 最初に産んだ卵は「初たまご」と呼ばれ、とても小さく殻がしっかりしていて栄養価も高い。ゆえに妊婦さんにも喜ばれている。
〇 卵は通常産卵から3週間が生でも消費、75℃1分以上の加熱でその後1週間程度は安心して食べることができる。(適切な保存状態による日数)
〇 卵の普通サイズは50~55g、40~60g以上まで、重さもいろいろ。昔はS、M、Lなどサイズ分けが多かったけど今は1パックの総量で量られることが多い。
〇 養鶏場には鶏舎飼いと庭などでの平飼いがあり平飼いの鶏の卵の方が一般的に値段が高い。
〇 鶏は1日1個しか卵を産まない。おまけに産まない日もあるので本来は卵は貴重な食べ物であり安売りすべき物ではない。
〇 鶏も生き物なので夏バテもするし夏場は卵を産む回数も減る。
〇 鳥インフルの殺処分について、発生地から半径10km圏内に何かしらの影響を及ぼすそうで1羽の感染から広範囲に大きく被害が及ぶ。
〇 大きな飲食店や加工食品で使う卵は殻を割って中身だけを攪拌し低温殺菌した液卵が使われている。この液卵は市場に出せない壊れた卵や販売ルートに乗らなかった卵が回されている。
ささっと思いつくのはこれくらい。また思い出したことがあれば加筆したい。けっしてスーパーで買うことが悪いことでもなく、産直が正解でもない。その人の生活に合っていて便利な方が良いんだと思う。スーパーは手軽だし送料もかからないし近くにあるとありがたい存在だ。産直は聞きたいことを作り手に直接聞くことができ解らないことが即解決でき自分の知識が増える。消費者は良いとこ取りをすればいいと思う。けど自分の感想としてはどちらもを選べる方がいい。今回の卵騒動で余計にそう感じている。

賞味期限の話。日本養鶏協会では産卵日から3週間の賞味期限表示を義務づけている。これは生食OKの日数なので加熱すると更に日数は延びる。
私が今日買った卵はお店の棚に並んで直ぐに買ったもので賞味期限が3月30日だった。ゆえに産卵日は3月9日と推測できる。9日に集卵された卵が産直サイトだとその日の午後に発送され翌朝(10日)には私の手元に届く。スーパーだと3日後の午後(12日)に棚に並ぶ。生食するにしても十分の日数猶予がある。日本の流通の素晴らしさ、壊れやすい卵を生食できるよう温度や壊れに気遣いながら買い物客にまで届ける技術と努力。知ってしまうととても1個50円するかしないかの卵が高価だとは思えない。よくぞこの金額で消費者の手元に届けてもらえている、という気持ちになる。

卵を使った料理は和洋中とほんとに幅広い。調味料も何もなくただフライパンの上で割って焼いただけでも目玉焼きという1つの料理名がつく。お湯でぐつぐつ似るとゆで卵、一晩凍らせてから割ると黄身が固まり醤油漬けにもできる。生でご飯に乗せたらTKG(卵かけご飯)だし納豆やカルボナーラにも乗せられる。黄身と白身を分けてホイップするとカスタードクリームとメレンゲに変身しスイーツが生まれる。溶いて混ぜ込むと生地のつなぎとなりお好み焼きや麺類にも使われる。栄養価が高く手軽に手に入り、こんなに多様に使える便利な食材って他に見つからない。
今まで特売の目玉商品として扱われてきた卵だけどこの時期を起点に貴重な食材にまで格上げしてあげても良いのではと思う。私が小学生の頃は降雪市場の中に鶏屋さんがあって鶏肉と一緒に卵が1個売りをされていた。当時は卵は貴重な栄養源で金額は忘れたけど高価な食材だったように思う。スーパーが普及し1パック10個 98円の目玉商品の扱いは一旦忘れて昔のような貴重な一品に戻してあげたい。

昨今飽食の時代と言われ、生産者が丹精込めて作った作物も傷む前に捨てられてきた。作り過ぎたキャベツが畑に分断され土に還っていく様子もニュースで見たことがあるし形が整わない野菜も市場に出回ることなく捨てられていたと聞く。最近の産直サイトはB級野菜としてその販売ルートを作っている。農家とまったく繋がりの無い私のような消費者は「少し不細工な野菜や果物を少し安価に買う」という win‐win な関係を作ることができる。送料はかかるけど廃棄野菜を減らせるし、多少でも農家さんの役に立っていることを嬉しく思う。
届いた農作物はすべて採れたてであり不格好でも新鮮で本当に美味しい。スーパーに並ぶまでの2日3日の流通が無いので農作物を完熟まで待って採り即日配送に乗せてくれるから味が濃い。それと農産者さんからの一言が添えられていたり顔が判るお写真があったり、お勧めのレシピや別商品のおまけが入っていることもある。同梱物が楽しい。生産者さんの存在が近く感じるので届いた農作物もぞんざいには扱えない気持ちになり無駄なく使う。

卵に限らず生鮮野菜や肉魚も地球規模での限りある資源だということを今一度頭に入れて無駄に買いすぎることなく残さず調理しすべて頂きたい。食材が有限であり本当ならお金より何より食べ物が貴重で、将来そういう日も実際来てしまうかもしれないわけで。
頼んだ商品が手元まで時間通りに難なく届くことも当たり前だと皆が思っている。更に時間指定の配達時に留守という再配達荷物も増えているそうだ。
忙しい中でのほんの少しの気遣いが配達の人の二度手間を減らすことに繋がるし、そこを守れないと作業が増えその先は料金の上げにも繋がってしまう。周りの無駄を無くすことは回りまわって自分のプラスにもなる。私は急がない物は注文の際に到着指定をなるべく同日同時間帯に合わせることにしている。

過去に見てきた品不足騒動、砂糖、トイレットペーパー、米、卵、どれも生活に無くてはならない物ばかりだけどその後ずっと無くなってしまった商品は無い。品不足はこれからも生活に大切な物を中心に出てくることだろう。例えば塩だったり、例えば紙だったり、例えばプラスチックだったり、次に何が来てもおかしくない。
自分の部屋に在る当たり前だと思っている物たちも本当は足りないと困る物ばかり。在るからありがたみを感じてないけどこれを機会にちょっと考え方を変えてみなければと思う。飽食、飽物、飽スペース、大切に感謝を持ってつきあっていきたい。最近の卵不足のニュースを見てスーパーでいろいろ考えて自分の生活を改めて見直してみた午後だった。自分が生み出せない物を誰かが代わりに生み出してくれてそれを誰かは私の手元まで届けてくれている。ありがたい世の中である。すべて感謝である。

卵に話を戻すと、ひなが産卵してくれるまで半年ということは騒がれ出したのが年始なので6月頃には何らかの光が見えそうに思っている。楽観的過ぎると言われるかもしれないし何か起こればまた延びてしまうだろうけどそうなれば牛乳などの乳製品、小魚などを食べてバランスを取っていく予定。野菜は今のところ安いからたっぷり食べられる。あまり考えすぎず代打を使いながら秋まで待ちたい。買えれば買う、無ければ代打に出てもらおう!
現在、産直サイトで今月と来月1回ずつの卵の配送分入金を済ませている。サイトは送料込み単価50円から100円くらいで20個くらいから販売されている。数量が少ない方が送料割合が大きくなってしまうので纏めて買う方が割安になる。その為マンション内数軒での共同購入チームも作った。スーパーの棚に出てくる卵と組み合わせながら、他の食材とも組み合わせながら日々の食事を考える毎日になってきた。

SNSの時代に入り口コミで情報が急激に広がって行く分皆が反応もするだろうしこういった品不足の状態にも陥りやすい。食品全般どれが足りなくなってもおかしくない。入手ルートは複数持っていた方が良いと思う。親戚が農家だとか友人が趣味で畑をしているとか、そんな人が羨ましい。東京でも1年契約のレンタル畑があるらしく申込みが殺到するそうだ。農作業が好きな人も居るだろうけど安心安全な作物を自分で作りたい人も多いんだろうと思う。スーパーだって産直サイトだってこれからも確実に買いたい物が買えるとは限らない。これからは食べたい物が安く買えて常に有り余っているという時代ではなくなりそうに思う。私は自分で作る術が無いから手に入る物、今有る物に感謝して暮らしたいと思う。

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note のフリー素材をお借りしました。
chiffon_vlogさん可愛いイラスト ありがとうございました。

何か書き忘れている事がまだ有りそうで。有れば加筆します。


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