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哲学をしよう

僕の人生に無くてはならないもののひとつに「哲学」があります。
今回は「哲学ってなんだかよくわからない」という方や、「哲学に興味がある」という方に向けて僕の哲学観をお伝えしたいと思います。

■ 哲学史と哲学の区別をしよう

まず僕が第一にお伝えしたいのは「哲学史と哲学は別だから」というものです。
ニーチェとかアリストテレスとか哲学者が様々な思想を残していますが、あれは「哲学史」です。
例えばピカソの絵画を観ただけで芸術のすべてがわかる、ということが無いように、「哲学史」を知っただけで哲学のすべてがわかるということはあり得ません。
鑑賞した絵画の枚数を増やし、芸術家の名前をたくさん憶えても、芸術の本質を理解することはできないでしょう。ですが「芸術ってこういうことかも」という自分なりの解釈はできます。

つまり「哲学史」を知ることで「哲学ってこういうことかも」と自分の中で哲学観を育てていくことができるということです。
でもそれはまだ「あなたの哲学」ではありません。

■ 発見、驚き、思考実験

僕が哲学で大事だと思っているのは「発見、驚き、思考実験」です。
「これってなんでこうなってるんだろう」という発見。
「実はみんなの思い込みなだけだったのか?!」という驚き。
「試しに違うものに置き換えたらどうなるだろう」という思考実験。
この工程が哲学のおもしろさだと思っています。

有名な「世界5分前仮説」というのがあります。
「この世界は5分前に創られた」という哲学です。
地球も、建造物も、生命も、僕の記憶も、すべてが5分前に創られた、というもの。
何を言っても「それを含めて5分前に創られた」と返されるので勝てません。

「哲学的ゾンビ」も僕が好きな哲学史のひとつです。
見た目が人間で心が存在しない生物がいるとします。周りの人と全く同じなのに、この生物には心が無い。泣いたり笑ったりするけど、心はありません。
さて、僕に心はあるのでしょうか。僕が心だと思っている、この、僕の中にあるものは、果たしてみんなが持っている心と同じような性質のものと言えるのでしょうか。
僕が哲学的ゾンビではないことも、みんなが哲学的ゾンビではないことも、どうやっても証明することはできません。

■ 哲学をしよう

哲学っておもしろい。
でも結局「哲学ってなんだかよくわからない」のはずっと変わらないのかも知れません。
自分の哲学を発見すればするほど「哲学ってなんだかよくわからない」の濃度は濃くなり、世界は広がり続けるでしょう。

「わかること」が大事なのではなく「わかろうとすること」が大事なのです。

「哲学史」を集めて自分だけの「哲学」と出会いましょう。
そして「発見、驚き、思考実験」をしましょう。
自分のことも世界のことも大好きになるはずです。

哲学っておもしろい!

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