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「てんごく」で「じごく」
皆様こんにちは。うらです。
皆様はじごくってあると思いますか?
![](https://assets.st-note.com/img/1706401589639-lbNvX8V79H.jpg?width=1200)
先日行われたこちらの公演を観劇してきました。
チラシすごい!面白そう!かっこいい!
踊る絵本てことはダンスとか身体表現?楽しそう!
演目は『じごくのそうべえ』?観たい!
といったふうに好きなものを全部混ぜ合わせたような舞台でしたので、とてもワクワクしながら観に行きました。
圧巻。
私の感想はその一言に尽きます。
なんといっても演出が素晴らしかった。ずっと楽しかった。カメラを使った表現も新鮮でした。視覚でも聴覚でも楽しくてドキドキしっぱなしでした。
やっぱりダンスは観てて楽しい。身体の一つひとつの動きにワクワクしてドキドキして、うわっと心掴まれる。言葉がなくともそこには物語とエネルギーが溢れていました。めちゃくちゃかっこいい。
曲も聴いていて楽しいリズムと心地よさがありました!あと歌声がめちゃくちゃ綺麗だった……!
ダンスや音楽の明るく楽しげな雰囲気とは裏腹に、物語にはダークさを感じました。取り扱う内容やその生々しさが、深く心に重く響きました。雰囲気と物語のギャップが奇妙さや現実離れした感じを生み、またそれがうまく融合されていてとてもすごかったです。
この公演にはアンサンブルキャストで市民の参加がありました。知っている方もちらほら。振り付けや動きでたくさんの場面で活躍しており、すごかったです。楽しそうだなと羨ましくも思いました。
皆様本当に素敵でした!
客席におりた役者と舞台上の役者とでやり取りするシーンがありました。私の座っていた席の真横にそうべえ役のスズキ拓朗さんがきて、めちゃくちゃびっくりしたしテンション上がるし、こんな間近で観れることもそうないし、すごく嬉しかったです。
物販にて、シールも買わせていただきました!
![](https://assets.st-note.com/img/1706492901640-7WkA76K7Y0.jpg?width=1200)
宝物
この作品は余白が多いなと思いました。
いっぱいいっぱい考えることができる。
驚きと不思議もたくさん。
まずそうべえがスーツ姿であることが驚きでした。
あれ?どゆこと?着物とかじゃないの?
そうべえといえばの綱渡。暗闇の中にまっすぐ伸びる一筋の光、そして動きでその様子を表現している様子にすごく感動しました。
じごくにおちたそうべえ。閻魔大王にから「生きとる間になんもしてこおへんかったんやな。」というような言葉(うろ覚えです)をかけられる。なぜか私もぐさっときました。スーツ姿であること、カメラ(誰かの目)に向けて自分を発する、というところに自分を重ねたのかもしれません。
様々なじこくを巡っていくそうべえ。
他の亡者の罪の話や、閻魔大王の話、そうべえの話が絡み合って。本当のじごくはどこか。じごくが生ぬるく見えるほど、汚く醜く苦しい現世というじごくがある。そんなことを思いました。
じごくの苦しみは生きている間にはわかりません。
きっとてんごくの安らぎも同様です。
生きている間に感じる苦しみや安らぎ。
現世とはたしかに本当にいい場所であると、胸を張って言えないかもしれません。じごくなのかもしれません。でも、苦しいことばっかりでもない。
「てんごく」であり、「じごく」である。
そんなぐちゃぐちゃに混ざり合った、不思議な場所なのではないかと思いました。
本当に圧巻でした。
すごいものを観させて頂いた。
すごいものに触れてしまった。
忘れられない体験になりました。
ありがとうございました。
書きたいこと書いたら割といいボリュームになってしまった。一旦ここで筆を置きます。
私の週末はこれでは終わりません。それについては次のノートで書こうと思います!
それでは、また。