見出し画像

K-Popと政治運動

なるほどと思った、MIT Techonology Reviewの記事のメモ。K-popのファン層(fandoms)が世界中で政治運動を組織し、行動する話。

BTSについて言えば、もともと大手音楽事務所の所属でなかったため、BTSはSNSを中心とした普及戦略を取った。大手でないがゆえ、メッセージ性のある発信にも敷居が低い。BTSは寛容、平等、多様性について歌やメッセージを発信し、韓国における社会経済的な不平等を批判している。

こうした動きはファン層にも反映された。
・2020年にはトランプの演説会を多数のK-popファンが予約し、欠席することで、空席の多い演説会場を作り上げた。
・Black Lives Matter運動に100万ドルの寄付を行った(BTSの寄付額と同額)。
・ダラス警察がBLM運動による抗議者のビデオを(抗議者を特定するために)募集したところ、BTSのビデオクリップを大量に送りつけた。

そして、
・2021年のチリ大統領選挙では、反同性婚の候補に対して、対抗馬のボリックの支援組織をk-popファン層が組織した。

ただしすべてが成功しているわけではない。
・2022年のフィリピンの大統領選挙では、BTSファン層はレニー・ロブレドを支持したが、敗れた。

とても興味深い潮流だ。そもそも大衆音楽の力って昔からそうだったのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?