見出し画像

肉屋の牛丼がおいしくないはずがない…。

新宿高島屋の地下食品売り場に人形町今半が店を出してる。

画像1

精肉店で、その傍らにイートインがある。
もともと売り場で売っているお弁当とか惣菜を作るための小さな厨房があって、そこに面して作られた5席ほどのカウンター。
今半のお弁当はデパ地下のそここで売られていて、けれどそれらほとんどが「浅草」今半。人形町の今半は、しゃぶしゃぶ、すき焼きの高級レストランに限った展開をしていて、だから牛丼だったりステーキ丼と言ったカジュアルな料理をたのしめるのはこういうイートインだけ。

画像2

商品数は絞り込まれて、お金を払うのは肉の売り場で…、と、肉屋さんの付帯施設という位置づけが、むしろ気持ちをおいしくさせる。
貴重な店の貴重な経験。

画像3

平日限定の特製牛丼を選んで食べる。特製ながら1045円というありがたき値段。テーブルマットのデザインが明治5年1月24日の新聞の記事。文明開化の音を感じる。

画像4

じっくり時間をかけて調理されます。
イートインだからパパっと出てくるだろうと思っているとちょっと待つ感じ。
10分はかからず牛丼、味噌汁、漬物がカウンターに揃います。
にぎやかな顔の牛丼です。

画像6

牛肉に玉ねぎ。
しめじにしらたき、しいたけ、それから型抜きにしたにんじん。
絹さやが彩りそえて、吹き寄せみたいな盛り付け方。
牛肉が前面で大きな顔をするでなく、無造作にみえて決して雑に見えないこういう盛り付けが、実は一番むつかしかったりするんですよね。この無造作の美も日本料理の美のひとつ。甘い香りも食欲さそう、食べる前からオゴチソウ。

画像5

肩肉、もも肉、バラ肉といろんな部位の切り落としが使われているというのが肉屋のイートイン的ごちそうでもある。さっくり歯切れるものがあったり、脂がのってとろける感じがあるのがあったり一口ごとに発見があるのがたのしく、タレも甘ければ牛肉の脂も甘く汁がしみたご飯もおいしい。

画像7

なかでも玉ねぎのおいしいコト。肉のうま味や風味を吸い込み、しかもシャキシャキ歯ざわりがいい。熱は入っているのに生のオニオンスライスの歯ざわりがあるというのにウットリ。
甘めの白味噌の味噌汁が出汁がしっかりしていて濃厚。なめこもトゥルンと上等でお腹も気持ちも満ちる一品。買い物をして帰りましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?